家電製品レビュー

パナソニック「ER223P」

~細かい長さ設定、丸ごと水洗いができるヒゲトリマー
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やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです



 鏡で自分の顔をふと見てみると、頭を剃っているせいか、なんとなく顔全体がつるんとした印象になってしまい、間が抜けている。たいしていい男でもないので、ちょっとでもよく見せたい。そこで、ヒゲを伸ばすことにした。そう決めてから1カ月弱、ヒゲの長さをキープしつつ、キレイに刈り揃えるいわゆるヒゲトリマーをいくつか試すなかで、ようやくコレという製品を見つけた。パナソニックの「ER223P」だ。

メーカーパナソニック
製品名ER223P
購入価格7,157円
購入店舗Amazon.co.jp


 基本的な構造は、シェーバーというよりバリカンに近く、剥き出しの刃に、長さを調節するコームが付いた形状になっている。バリカンと違うのは、ヒゲを細かくスタイリングできるように長さの設定が小刻みであること。バリカンは、3/6/12といった単位になっていることが多いが、この製品は、下の表のように1~20mmまで、14段階で長さを調節できるのだ。数字が見えているところは、その数字がミリを表すようになっている。数字の途中は半端な値なので、下の表を見て欲しい。


設定値長さ
11mm
22mm
3.5mm
55mm
6.5mm
88mm
9.5mm
1111mm
12.5mm
1414mm
15.5mm
1717mm
18.5mm
2020mm

 使い方は簡単で、まずダイヤルを回して長さを設定し、あとは電源を入れるだけ。動作モードの強/弱など切り替えはなく、シンプルな操作体系だ。

パッケージパッケージ同梱物
ダイヤルを回してゲタの高さを調整する最大は20mm。かなり長い
使用しているところ
 まず感じるのは、しっかりとした剃り心地だ。短いヒゲをキレイに剃り上げるシェーバーとは違って、ヒゲトリマーは、毛先がバラバラの長いヒゲをカットするため、切れ味が悪いと、ヒゲを巻き込んで引っ張ってしまい、痛い思いをすることになる。それゆえ、切れ味は普通のシェーバー以上に重要な要素になる。以前、使用したフィリップスの「QT4021」は時々、チクッと来る感じがあったが、ER223Pはまったく不安がない。バリカンで髪を刈るように、サラサラと不揃いなヒゲが落ちていく。感触としては、モーターのトルクがしっかりとしている印象を受けた。

 剃るときのコツとしては、しつこく当てすぎないこと。キレイに揃いすぎて、無精ヒゲのような感じがなくなってしまうので注意しよう。


5mmでカット3.5mm2mm

 ちなみに、頬やあごにポツポツと生えたヒゲは、スイッチの上部についたトリマーを伸ばして処理する。このあたりの要領はシェーバーと似ている。だが使い勝手はあまりよくなく、どちらかというとオマケ、といった印象だ。なぜなら、コームを外さないとトリマーを使えず、さらにトリマーそのものの大きさが小さいからだ。ヒゲ回りはできればこれ1つで済ませられればいいが、伸ばしたくない部位の処理は、はじめから専門のシェーバーに任せてしまった方が速いだろう。

 電源は内蔵のニッケル水素電池。アダプタを差したままの使用もできる。充電時間は8時間。満充電状態だと、1回5分として10回使用できる。シェーバーの高級機種、「ラムダッシュ」シリーズでは電源により出力の高いリチウムイオン電池を採用し、電池切れ直前までパワーが持続するが、ER223Pはニッケル水素電池のため、やはり電池が減ると動きが鈍くなってくる。パワー重視の場合は、アダプタを差したまま使用するといいだろう。

 なお、240Vまで対応しているため、コンセントの変換プラグさえあれば、世界中で使用できる。

トリマー。ゲタを外さないと使えないのと、刃が小さいので実用性は低い使用していないときは格納しておく電源は入と切のみ。強・弱の切替はない

 
丸ごと洗えるのはベンリ
 ところで、下位機種や競合機種に比べた利点は、丸ごと水洗いが可能な点だ。シェーバーと違って、剃ったクズを格納するスペースがなく、バリカンのようにボロボロこぼれるからあまり汚れないのでは、と思いがちだが、これは間違い。ヒゲは髪の毛より硬いため、意外とこれが頑固なのだ。手入れ用のブラシも付属するが、コームを付けたまま掃除しようとすると意外とやっかい。水でジャッと流してしまったほうがはるかに速い。実は、本体まるごと水洗いできるのは、海外メーカーの競合製品にはない利点だ。そして、この利点は使い続ける上でかなり大きいと感じている。

 というわけで、総合的に見て、今もっともオススメできるヒゲトリマーだ。価格も高級シェーバーなどに比べるとずいぶん手頃なので、プレゼントにも向いているだろう。定番製品として広く推薦したい。






2010年 1月 5日   00:00