家電製品レビュー
コンパクトだけど威力は抜群! パーソナルブレンダーでもグリーンスムージーを毎朝続けられる
2020年5月21日 07:30
緊急事態宣言が発令され、外出を控えるようになってから1カ月以上経った。ほぼ毎食自炊するようになり、気になるのが栄養バランス。野菜不足にならないようスムージーが作れるブレンダーを、と思い購入したのがテスコムの「タンブラーミキサー TMC450」だ。選んだ理由は前回書いた通りで、1人分が作れるパーソナルモデル、キッチンで場所を取らないコンパクトサイズであることを主に重視した。今回はその使い心地をレポートしたい。
パーソナルブレンダーは機能がシンプルなものが多く、ちゃんと食材を刻めるか? 毎日使える手軽さになっているか? などが気になるところ。結論から言ってしまえば、購入したモデルは十分満足できるものでほぼ毎日使っている。使い始めはちょっと失敗もしたが……。
メーカー名 | テスコム |
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製品名 | タンブラーミキサー TMC450 |
購入価格 | 5,600円 |
タンブラーミキサー TMC450の特徴は、直径11cmと本体がコンパクトな点。キッチンで場所を取らず、使わないときは収納できるサイズなのが魅力だ。小型だが容量は450mlと1人分のスムージーを作るには十分。
パワーに関しても、非対称の6枚刃と400Wのモーターを採用しており、冷凍フルーツや家庭で作ったバラ氷にも対応している。スイカなど水分の多い食材を使えば、水なしのスムージー作りもできるという。1分間の回転数は約9,200回。
タンブラーはトライタン樹脂製で、食器洗い乾燥機にも対応している。使用時は、タンブラーに刃がついたカッター台を装着したうえで本体にセットし、タンブラーを垂直に押すと運転がスタートする。調理後は、カッター台を外せばタンブラーがボトルになり、そのまま飲むことができる。外出時に持ち運びたい場合は、付属のフタをタンブラーに装着すればOK。
なお使えない材料は市販の氷やアボカドの種など固いもの、肉や魚類。このあたりはもともと使う予定がなかったので気にしなかった。
基本のグリーンスムージーから。ほうれん草がきちんと刻まれるかチェック
まずはいつも作っているグリーンスムージーを作ってみた。材料はほうれん草2把、りんご1/4個、キウイ1/2個、水。しっかり粉砕してくれることを信じて、リンゴは皮付きのままにした。説明書を見ると、液体→固いもの→やわらかいもの→葉物の順で入れると書いてある。
最終的には刃のついたカッター台を装着し、タンブラーを逆さにして本体にセットする。なのでこの順で入れると、刃に触れるのは葉物と液体→やわらかいもの→固いものとなり、スムーズに粉砕されていく。あとは好みの状態になるまでタンブラーを押すだけだ。
10秒運転したところでは、まだほうれん草の葉が残っていた。そのまま押し続け、約40秒で好みのなめらかさになった。
筆者がミキサーで気になるのは、葉物野菜をきちんと刻めるかという点。以前3,000円くらいの安いミキサーを買った際、どんなに撹はんしても葉物野菜がしっかり刻めず、ザラッとしたグリーンスムージーしか作れないということがあった。スムージーはただでさえドロっとしていて飲みづらいのに、葉物の食感が残ると毎日続けづらい。
今回のモデルは、刃の形状や回転数的にも大丈夫だろうと思ったが、こればかりは使ってみないとわからない。しかし、約40秒でほうれん草はしっかり刻まれ、その不安は払拭された。なめらかな飲み心地で、これなら毎日無理なく続けられる。
味に関しては、もうずっとグリーンスムージーを飲んできているので、このレシピで筆者的には問題ない。葉物野菜の苦味が気になる人は、バナナやハチミツなどを足すと良いだろう。もう1つ大事なのは酸味で、キウイやグレープフルーツなど、酸味のあるものを入れると苦味は感じにくくなる。
使い始めは失敗も。パーソナルタイプ特有の機能に気をつけよう
スムーズに作れているように見えるが、正直なところ使い始めに1回失敗した。カッター台をゆるく締めてしまったためか、運転させた瞬間に中身が飛び散ったのだ……。最初は不良品!? と思ったが、落ち度は筆者にあった。カッター台をしっかり締めたら、その後中身は飛び散ることはなかった。
一般的な大きいサイズのブレンダーだと、刃がボトル底面に備えられているものが多い。上からフタをするだけなため、中身が漏れるといったことはほぼないのだ。
しかしパーソナルブレンダーは、カッター台を外せばそのまま飲めることをウリにしてるものが多く、基本的にカッター台=フタになっている。毎回カッター台をつける必要があるため、うっかりゆるく装着しないよう注意が必要だ。本体、カッター台の裏側どちらも濡らしてはいけないと説明書に書いてあるので、いっそう気をつけたい。
使用後に関しては、ドロドロのグリーンスムージーを作った後はすぐ洗うのがオススメ。ドロっとした液体は固まると洗いづらいので、カッター台は使用後すぐ、タンブラーは飲み終わったらすぐ予洗いだけでもしておくと良い。
なお前述のとおりカッター台は刃の部分だけ水洗い対応で、裏側は不可。シンクに置きっぱなしにできないのはちょっと面倒だったが、すぐに洗う習慣がついたので逆に良かったかもしれない。
グリーンスムージー生活を毎日続けるコツ
最初こそ失敗もしたが、機能はシンプルなので今は問題なく使えている。特に平日の朝、仕事前にサクッと作って朝食代わりにできるのがありがたい。
定番で使うほうれん草やリンゴなどは、買ってきたときにまとめて切って保存袋に入れておけばすぐに作れる。こうしておけば毎日続けるのも億劫にならず、習慣付けることができた。
ほぼ毎朝使っているので基本は出しっぱなしだが、場所を取らないのでキッチンに置きっぱなしにしても気にならない。長期間使わないときでも、困らず収納できそうだ。
氷や冷凍食材を入れたスムージーもしっかりなめらか
基本は水を入れてグリーンスムージーを作っているが、せっかく氷や冷凍食材に対応しているので、そちらの仕上がりについても調べてみた。バラ氷、冷凍食材ともに2.5cm角までとしており、液体の重さに対して60%以下の量まで対応とのこと。
まずはほうれん草、りんご、キウイに、冷凍庫で作ったバラ氷5個、水を入れて約1分撹拌してグリーンスムージーに。氷はキレイに粉砕され、粒感も残らなかった。いつもよりひんやりとしたスムージーになり飲みやすかった。
凍らせたバナナ1本と牛乳300mlを使ったバナナシェイクもお手の物。タンブラーにバナナを入れて本体にセットした際、カットしたバナナ1片が上部にくっついてしまったが叩けばすぐに落ちてきた。
30秒の運転でバナナはなめらかになり、冷たいシェイクができあがった。こちらも朝食に良さそうだ。
ゼラチンなしでレアチーズケーキを作ってみた
ミキサーを購入した際、スムージーを作ることしか考えていなかったが、せっかくなので説明書に載っているレシピにも挑戦してみた。レアチーズケーキのレシピがあり、簡単そうだったのでこちらにチャレンジ。
材料は生クリーム80ml、砂糖30g、卵黄1個、クリームチーズ100g、レモン汁小さじ2杯、ゼラチン2.5g。どれもスーパーで手に入れられそうだと思ったが、今は外出自粛要請でスーパーから製菓材料が姿を消している。ゼラチンが怪しいと思ったら、案の定入荷未定とのこと。
ほかの材料は手に入ったので、まぁゼラチンは固めるためだし固まらないレアチーズケーキもアリっしょ。ということでゼラチンなしで作ってどうなるか実験してみた。
すべての材料をタンブラーに入れたら、60秒撹はん。あとは器に注ぎ入れて冷蔵庫で冷やすだけという簡単レシピだ。
余裕っしょ〜と思いながら撹はんしてみたら、最初にタンブラーに入れた卵黄が少し上部に残ってしまいなかなか混ざってくれない。まじか。ストップウォッチを止め、何度かカッター台を外して下に落ちるようにしたがうまくいかない。ある程度は混ざっていたので、こちらは諦めて時間通り60秒で運転終了した。
あとは容器に移して冷蔵庫で冷やすだけだ。容器に移す際、タンブラーからクリームチーズの香りが際立つ。しかし筆者は普段あまりスイーツ作りをしないので、正直な感想は「Kiriのクリームチーズと卵黄を混ぜたものって感じだなぁ。本当にこれレアチーズケーキになるのかな」だった。
丸1日冷やしてみると、表面は固まっている様子。ゼラチンなくてもいけたか? と思ったが、スプーンですくうと中はトロッとしていた。ですよね。
ゼラチンを使っていないので当然ではあるが、これはこれで美味しい。当初は「Kiriのクリームチーズと卵黄を混ぜたもの」としか思えなかったが、味はしっかりレアチーズケーキで、クリーミーな舌触りも好みだった。
容量としては200ml分だったが、食べごたえは十分ありちょうど良かった。スイーツは買ったほうが早いと思っているが、市販のものは量が決まっていてなかなか制限ができない。手作りなら食べたい量だけ作れるし、今回は量が少なかったのでそれも食べすぎを防げて良かった。レシピより砂糖を減らしたりと、自分好みに近づけられるのも手作りの醍醐味だ。
定番のグリーンスムージーからスイーツ作りまで、十分満足のいく仕上がりになった。手入れ面で気になるところはあるが、あとはほとんど問題ない。
5,000円台と求めやすい価格で、コストパフォーマンスの高い製品といえるだろう。外出を控える生活はまだまだ続きそうなので、これからもどんどん活躍してもらう予定だ。