趣味の節電道入門
第15回:ノートパソコン+パソコン台の組み合わせで仕事周りも節電
by 小口 覺(2014/7/30 07:00)
今回は、筆者にとって商売道具でもあるパソコンの節電について。一般に知られるように、パソコンはデスクトップタイプよりノートタイプの方が消費電力は少ない。
5年ほど前にメインマシンをWindowsのデスクトップパソコンから、Macのノートパソコン(MacBook Pro)に置き換えた。当初は、OSが変わったことに意識がいってしまったが、節電の面でもかなりの効果があった。
常に電源のファンが稼働しているデスクトップパソコンは、アイドル時でも50W以上の電気を食っていた。これは、ディスプレイを除く数値で、ディスプレイの消費電力を15Wとすれば、合計65Wで、LED電球であれば8個ほどに相当する。それって明るすぎ……。
今年、買い替えたMacBook Pro(15インチRetinaディスプレイ)の消費電力は、アイドル時(ディスプレイON)で16.6W。CPUの進化やら、HDDからSSD化されたことでも省エネ化が図られている。ノートパソコンの場合、バッテリーを積んでおり、ACアダプター経由なので、正確な数値にはならないが、ワットモニターで計測してみると、15Wほど(バッテリーが100%の状態にて)と遠くない値が出た。
電気代にすると、1時間あたり0.3円ほど。これまでカフェなどで電源を借りているときに、多少のうしろめたさを感じていたが、そんな必要はないと開き直ってしまいそうだ。以前に使っていたデスクトップパソコンとざっくり50Wの差があるとして、1日12時間稼働×1年分の消費電力の差は219kWh。電気料金としての差は5,913円となる(1kWh27円で計算)。
もちろん、ハイスペックなグラフィック性能を求めるような人は、簡単にノートパソコンに乗り換えるわけにはいかないだろうが、一般的なユーザーであればデスクトップパソコンにこだわる理由は少ないだろう。画面の広さを求めるなら、ディスプレイを外付けで利用する方法もあるし。
放熱と身体への負担軽減を兼ねるパソコン台
ノートパソコンの節電にちょっと効果がありそうなのが、ノートパソコンを浮かせて設置するためのスタンドだ。いくつかのメーカーから販売されているが、筆者が使っているのは、パワーサポートの「スパルタかます」。パソコン作業中の姿勢を楽にしたいという理由で購入したのだが、結果として節電にもつながっている。
これらのパソコン台は、パソコン本体に熱が溜まりにくい構造になっている。実際、机に直接置いていたときは、たまに暴走するかのように回っていたファンが、まったく作動することがなくなった(もちろん壊れたわけじゃなくて、必要がないだけ)。ファンの音に煩わされることもなくなるし、「一石三鳥」と言えよう。