趣味の節電道入門

第33回:LED電球も見た目にこだわりたい!

 節電は電球に始まり電球に終わる。

 たった今思いついた格言である。元ネタは「釣りは鮒(ふな)に始まり鮒に終わる」。初心者でも始められるが奥が深いという意味だ。よもや、まだ電球をLEDに変えていない読者はいないと思われるが、使用しているLED電球に不満を覚えている人もいるのではないだろうか。

 LED電球の明るさや配光(光の広がり)はかなり進化してきたが、見た目については多くの製品で“まだまだ”だ。放熱のための金属パーツは不格好であり、発光部は乳白色のガラスに覆われている。形状や光の美しさではフィラメントを使用した白熱灯に分があり、そのため雰囲気を重視するレストランやカフェでは白熱灯が使用されている。

 こうした白熱灯の美点をLEDに取り入れられないかと昨年スタートしたのが、「Siphon(サイフォン)」プロジェクトだ。フィラメント状の細いLEDを使用することでデザイン性の高い電球の商品化を目指し、クラウドファンディング「Makuake」で資金を募った。

クラウドファンディング「Makuake」で資金を集めた(すでに募集は終了)。コピーは「ダサいLEDは終わりにしよう」

 企画したのは名古屋に本社を持つビートソニック社。クラウドファンディングで資金を募ったが、LED電球にまったく経験がない会社ではない。すでに創作LED電球「美影」などで実績があり、アイデア自体にその信頼性も加わってのことか、150万円の目標金額に対し、1400万円以上の金額が集まった(達成率961%!)。

 クラウドファンディングでは、支援者は決められた額を投資することでリターンが得られる。サイフォンの場合は、完成したLED電球がリターンであり、想定される市販価格よりも割安に入手できる。ただ、コースごとに人数の上限が設定されているので、人気のコースは早い者勝ちとなる。

ノスタルジックなLED電球「エジソン」が届いた

1月中旬、ついに製品が届いた。支援金額10,800円で「エジソン」4個のコースだ

 いちばんお得なコースはすでに定員いっぱいになっていたものの、割引率の高い4個セットを申し込んだ。4個は多いと思ったが、友だちと分け合うことにした。申し込み(2014年10月)から3カ月ほどたち、ついに製品が届けられた。

 サイフォンのデザインは、「エジソン」「シャンデリア」「ボール」の3タイプある。今回申し込んだ「エジソン」は、その名の通りエジソンの時代のノスタルジックな形状をしたLED電球で、ガラスには薄くゴールドの塗装が施されている。大きなガラス面全体で放熱するため、放熱用のフィンや金属パーツを省くことができている。

 実際の製品もイメージ通り。ガラスが大きいだけで特別な感じがする。ただ、ものをぶつけるなどの衝撃には弱そうなので、取り付ける場所は選ぶかもしれない。できれば照明器具も、雰囲気のあるレトロなものを使いたいところだ。

 もちろんサイフォンは、エジソンが作ったものではない。エジソン自身はたぶんLEDなど想像もしていなかっただろうが、その発明精神においては通じるところがあるのではないだろうか。

「エジソン」を手にする。一般のLED電球よりもかなり軽量。知らないとLEDだとは思わないだろう
わが家でもっともレトロなシェードに取り付けて点灯。明るさは白熱灯40W相当だが、ガラスが透明なこともあって、それ以上に明るい印象。消費電力は6W
棒状のLEDをよく見ると、小さな点で構成されていることが分かる

小口 覺