趣味の節電道入門

第27回:「貼る便座シート」でお尻あったか&清潔

 トイレに座るとお尻が冷たく感じる季節になってきた。ヒヤッとするのは最初だけですぐ体温で暖まるのだが、湿布を貼るときと同様、快か不快かで言えば不快な刺激と言えるだろう。

 温水洗浄便座にはヒーターで便座を暖める機能が付いているが、これは節電の敵であり、ヒーターを切っている人も多い。最近のモデルは使うときだけ瞬間で暖める機能があり消費電力を抑えられるようだが、そもそもウチは温水洗浄便座を導入していないのだった(洗浄は携帯用の「ハンディトワレ スリム」を使用している)。

 必然的に、冬場は毛糸の便座カバーを使用することになるのだが、衛生面などで不満もある。小さな子どもがいるとすぐに汚してくれるし、交換するのも面倒だ。U型の便座では、まるでストッキングを穿かせているような作業で、なんとなく屈辱的な気分になったりもする(笑)。あと、O型の便座では、どうやって便座カバーを取り付けるんだろう?(今ネットで調べたからわかったが)

 そんな便座カバーの交換の手間を解消したのが、置くだけで使える便座シートだ。今回購入したのは、サンコー「おくだけ吸着 消臭ふんわりベンザシート」と、ヨコヅナ クリエーション「おくだけ便座シート」。サンコーといっても、Watch読者にはおなじみのサンコーレアモノショップとは無関係で、和歌山県海南市にある会社である。ヨコズナ クリエーションも同じく和歌山県海南市の会社であり、関係があるのかもしれないし、ないかもしれない。温暖な和歌山県だけに便座の冷たさに敏感なんだろうということにしておこう。

サンコー「おくだけ吸着 消臭ふんわりベンザシート」(購入価格1,433円@Amazon)
ヨコヅナ クリエーション「おくだけ便座シート」(購入価格718円@Amazon)

 使い方はすこぶる簡単だ。シートの裏面のフィルムを剥がして便座に貼るだけ。U型便座、O型便座ともに対応し、子どもでも取り付けられる。剥がすのはもっと簡単で、そのまま洗濯機で丸洗いができる。吸着力は50回ほど洗濯すると弱まってくるそうだ。

 サイズ的には余裕があるので、温水洗浄便座でも問題ない。むしろ、昔ながらの便座にはちょっと大きく、少しはみ出る。ちなみに、ヨコヅナ クリエーションの「おくだけ便座シート」は、ハサミでカットが可能だが、サンコー「おくだけ吸着 消臭ふんわりベンザシート」はハサミでのカットはできない。

 洗濯や取り付けが簡単ということプラス、毛糸のカバーのように便座の裏側に回り込んで装着しないので汚れが付きにくい、シートを付けたままでも便座の裏側が掃除しやすいことも清潔を保つ上でのメリットだろう。

 薄手の「おくだけ便座シート」でも座ったときの冷たさがなくなるが、暖かさでは、「おくだけ吸着 消臭ふんわりベンザシート」が上。毛糸の便座カバーよりふんわりしていて気持ちが良い。タイツを穿かせるような面倒くささがなく、まるでタイツを穿いているような暖かさだ。

「おくだけ吸着 消臭ふんわりベンザシート」(下)はアクリル素材の毛足が長くふんわりしている
湿布のように裏面のフィルムを剥がして便座に貼る。吸着面のアクリル樹脂は両製品とも抗菌作用を持つカテキン入りだ
貼り付けたところ。便座を立てても落ちることはない
足やお尻が冷たくない。肌触りが良いので手でなでたくなるようだ

小口 覺