走るライター南井正弘のコレはホントにスグレモノ!

ダイエットに効果的なスローランニングに最適な一足「メレル ベアアクセス フレックス ニット」

<実際に履いて使って走ってから書く、ライターの南井正弘が「コレはホントにスグレモノ!」と太鼓判を押すスポーツアイテムを、毎週レコメンド!

 メレルはアウトドアシューズにおいて確固たるポジションを築き、本国アメリカだけでなく、全世界の160カ国で展開。ヨーロッパや日本をはじめ、アジア諸国でも高いシェアを獲得しているブランドだ。

 ランニングシーンでも2011年にはビブラム社とアウトソールを共同開発。同アウトソールを装備した、裸足感覚のシューズをラインアップした、ベアフットコレクションを発表している。魅力的なプロダクトをリリースすることで、ランナーからも支持を得ることに成功してきた。

 そんなメレルの最新ランニングシューズのひとつがアッパーにニット素材を使用した「ベアアクセス フレックス ニット」だ。

ベアアクセス フレックス ニット
メーカー名メレル
製品名ベアアクセス フレックス ニット
実勢価格18,144円

 メレルの「ベアアクセス フレックス」は昨年リリースされ、適度な裸足感覚とリーズナブルな価格設定でヒットモデルとなった。今回紹介する「ベアアクセス フレックス ニット」はその機能性や特徴を継承しつつ、360度足を包み込むように編み上げた二層のニットアッパーを採用した点が特徴。

 シューズ内部は継ぎ目の無いシームレス構造となっていて、実際に履いてみると柔軟なアッパー素材と段差のない構造により、ソックスを履いているような感覚だ。

 最初に数回履いた際は気温が低い冬季だったためにソックスを履いての着用とだったが、3月に入って暖かくなってからはソックス無しで履いてみた。すると、より一層シューズと足の高いフィット性を体感できた。

アッパーは伸縮性のある糸で360度足を包み込むように編み上げたニットを使用。ソックスのような履き心地で、長時間の着用でも快適性をキープする
シューズ内部の継ぎ目の無いシームレス構造が比類なきフィット感を生む

 走り始めると、どちらかいうと固めのミッドソールは効率よくランナーの脚力を路面に伝達。かといって必要十分な衝撃吸収性能は確保している。ランナーによって異なると思うが、個人的にはkm/6分30秒~7分程度が適正なペースだと思った。心拍数を上げ過ぎない方が脂肪燃焼効果は高いことが知られるようになり、ダイエットに効果的なスローランニングに注目が集まっているが、この「ベアアクセス フレックス ニット」は、まさにそうしたペースで走るのにピッタリな1足。

アウトソールはアスファルトやコンクリートといったオンロードで最高のグリップ性を発揮する。また、ある程度の刻みの深さがあるので、土などのサーフェスでも対応する

 また過度に足を保護しない構造は、脚力の強化にも最適だ。筆者はこの原稿を書くために日課の6kmを4回走っただけだが、アッパーの快適性も高いので、20km、30kmのような長めの距離をゆっくり走るLSD(ロングスローディスタンス)トレーニングにも向いているだろう。

 反対にkm/5分を切るような速めのペースで走るというランナーは、ほかのランニングシューズをセレクトしたほうがいい。また、カジュアルテイストのルックスはライフスタイルからランニングシーンまでシームレスに対応してくれるのも嬉しい点だ。

南井 正弘

フリーライター、『ランナーズパルス』編集長。1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年勤務後ライターに転身。雑誌やウェブ媒体においてスポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆している。主な著書に『スニーカースタイル』『NIKE AIR BOOK』などがある。「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日走るファンランナー。ベストタイムはフルマラソンが3時間56分09秒、ハーフマラソンが1時間38分55秒。