ぷーこの家電日記

第124回:暖かくなってきたら魚釣り。嬉しい悲鳴も上がる魚三昧がかなり美味しくてオススメ!

 先日サラリーマンの夫が珍しく平日にお休みで、前日に突如「明日船釣りに行こうかなと思う」と言い出した。

 スポーツ観戦が大好きな位で特に趣味がある訳でも無かった夫に、何か趣味でも持った方がいいよ! と言いながら、新鮮で美味しいお魚が食べたい私は、趣味と実益を兼ねた「釣り」なんてどう? とそそのかしたのが2年位前。何度か行って少しずつ確実に楽しさに目覚めてきている。

 そして宣言通り、朝の4時位に家を出かけて行ったらしい。朝私が起きると、夫の姿と寝る前に作っておいたオニギリが消えていた。

 その日は春の陽気で、釣り日和。

 昼頃に、仕事中の私にLINEで写真が届いた。大量のアジとサバ。かなり感激。家に帰るのが楽しみだ! 仕事が終わってから、私は日本酒を買って急いで家に帰る。帰宅するタイミングに合わせて、夫がアジのお刺身を用意してくれていた! 魚を捌いたことの無い夫は、Youtubeを見て、動画の手順通りに捌いてみたとのことだけれど上手! 美しい!

 釣りたてのアジの美味しいこと美味しいこと。青魚は足が早い(腐りやすい)ので、お刺身用の魚を買っても結構臭くて美味しくないことも多い。なかなか美味しい味のお刺身を食べられない中、最高に美味しい刺身! これは日本酒が進んじゃうぞ。

 お刺身の後は私が担当。新鮮なサバで胡麻鯖を作る。サバの種類のゴマサバではなく、胡麻鯖は福岡の郷土料理の一つで、サバのお刺身を醤油・お酒・みりんとすりゴマで和えた物。東京で胡麻鯖が食べられるなんて! 益々日本酒が進んじゃうぞ。

 続いてアジのなめろう。アジのお刺身をお味噌・酒・ネギ・大葉・みょうが・生姜と合わせて叩いていく。これは日本酒も進むけれど、炊きたてのご飯に乗せて食べるのがこれまたたまらない! 途中でだし汁を注いでお茶漬けに。至福。至福すぎる。

 アジもサバもまだまだたっぷりあるけれど、お腹もいっぱい。朝早くから出かけていた夫は睡魔に襲われ、ここで最高の晩餐は終了。

 美味しかった後には苦行も待っているもので……。

 お腹いっぱい食べたのに、クーラーボックスの中にはまだサバが4尾、アジが17尾も残っているのである。悪くならないうちに当日中にどうにかしなければ! 大漁は嬉しいけれど大変! 嬉しい悲鳴だけど素直に悲鳴(笑)。

 サバ4尾は全部サバ味噌に。骨まで食べられるように圧力鍋で作って完成。

 大量のアジは、塩焼きを翌日以降に食べようと2尾は内臓だけ出してジップロックに入れて冷蔵庫へ。10尾分はアジフライ用に開いて1尾ずつラップに包み、まとめてジップロックに入れて冷凍庫へ。残りの5尾はオイルサーディン(イワシ)ならずオイルアジ(アジの英訳が分からない)に。

 3枚におろして軽く塩を振ったアジをお鍋に入れて、オリーブオイルをひたひたに入れたら、ニンニク・鷹の爪・ローリエを入れて1時間程オイル煮にするだけでオイルアジの出来上がり。保存が利くしパスタなんかに使うととても美味。

 ということで、もう捌くだけで体が凝って腰が痛い! 重労働! 最後は半泣きになりながら料理しつつ、全てが完成したら真夜中。ふらっふらになりながら就寝いたしました。

 それでも目玉が飛び出そうなほどに美味しいアジフライなんて食べると、苦労なんてぶっ飛んでしまって「また魚釣り行ってきてね! 月1までだったら、船釣り代は『食費』で計上していいよ!」なぁんて言っちゃう私(普段はお小遣い制で頑張ってくれているのです)。

 「電動リールが欲しいなぁ」とボソッとつぶやく夫。「サバ釣り以外も色々行くだろうし、最初はレンタルでしばらく続けて、それでも欲しくなったら検討すれば?」とは言ったけれど、気持ちはよく分かる。私も何か始める時、結構形から入りたくなるタイプ(笑)。

 夫は「そうだねぇ」と言いながら、早速翌日釣具屋さんに行っておりました(笑)。買わずに帰ってきたけれど、とても欲しそうにしているので、ボーナスが出たら「買っちゃえばー」と声をかけようと思いながら、今しばらく静観しているつもりなのです。そして、夫の釣り好きが続くようで念願の電動リールを買った際には、私は小魚をもっと捌きやすいように、鯵切り包丁を一つ買おうと思っているのです。

徳王 美智子