ぷーこの家電日記

第389回

ハンマーを振って料理でおうち時間!? 地元の味に挑戦

夏真っ只中。毎日テレビ観戦で興奮と感動をもらったオリンピックも終わり、夫は「オリンピック終わってしまった……。これから何を見ればいいんだ」と完全にロスに陥っている(笑)。そして今は高校野球に夢中。めちゃくちゃ暑い中頑張る球児たち。どうぞご安全に全力で頑張ってほしいと祈っている。

そんな感じで気付けば8月中旬で、もうお盆だ。このコロナ禍ですっかり季節の感覚を失ってしまった私。今年の夏も実家の福岡にも帰れないし、帰ると必ず行くラーメン屋にもうどん屋にも居酒屋にも行けない。くっそー、コロナめ。と恋しくてたまらないのだけれど、怒ったところで1円にもならないので、まぁ粛々と過ごして行くのです。この無くなった2年間、いつか10倍楽しんで穴埋めしてやる!

なかなか帰省もできていない私だけれど、先日豚骨から豚骨スープを作ってやったぞ! 豚骨を手に入れたのは結構前だったんだけれど、出汁を取るには骨を割らなければならない。夫に金槌で割ってもらうつもりで冷凍保存していたけれど、「また今度ね」と言われてずっと放置されていた。

豚骨スープ飲みたい欲で待ち切れなくなった私は、Amazonでセットハンマーを購入して、とうとう自分でチャレンジすることに。まずは骨をゆがいた後しっかり洗って臭みが出ないように下処理。その後ベランダに新聞紙を広げて、セットハンマーを振り下ろす。なかなか人には見せられぬ恐ろしい光景だ(笑)。硬いだろうなとは思っていたけれど、想像のさらに上を行く硬さ。「おうち時間を楽しく」とかって、このコロナ禍で料理にハマった人も多いらしいけれど、私の想像する素敵なおうち時間とはかけ離れすぎていて、「違う、そうじゃない」と自分でつい突っ込んでしまう豚骨スープ作り(笑)。

悪戦苦闘して汗だくになりながらも、何とか骨割り完了! 骨も割れたけれど、ベランダに敷いていたジョイントタイプのタイルも割れていた! 骨を砕いている人がいますとかって通報されたらどうしようと、無駄にドキドキ緊張してしまったけれど、ここまできたら9割方できたも同然だ。

豚骨と共に、ネギの青い部分、ニンニク、玉ねぎなんかを入れて圧力鍋で1時間半ほど煮て、その後圧力を落としてから蓋を開けたままさらに1時間くらいグラグラと煮た。圧力をかけている時点で、すでに家中ラーメン屋さんの匂いがする(笑)。期待半分、私は何をしているんだという気分半分、そんな数時間を過ごした。

でも、白濁して美しく出来上がったスープをザルで濾して、塩を入れて味を調整して1口飲んでみると、私は何をしているんだという気持ちは一気に吹き飛ぶ。「家でこの味が食べられるなんて!!!」と感動するほどかなり美味しい豚骨スープが出来上がった。誰かに大声でこの感動を伝えたい気持ちになったけれど、外出していた夫が帰ってきたときの第一声は「何ここラーメン屋!?」でありました(笑)。

豚骨ラーメンを食べようと思ったのだけれど、瞬間で消えるのはもったいない。ということで、豚骨スープはラーメンではなく、豚骨スープしゃぶしゃぶにして、野菜やお肉と共にモリモリ食べちゃった! もちろん鍋の締めにはラーメンを入れて。豚骨ラーメンに合う細麺がなかったので、ここはマルタイの棒ラーメン。時間をかけて仕込んだスープも、夫婦であっという間に完食してしまった。

家でこのクオリティの豚骨スープが飲めると結構満足度高いなぁと、すっかりハマってしまいそう。次は普通にラーメンも食べたいなぁ。棒ラーメンもいいけれど、やっぱり生麺で極細ストレート麺がいい。ネットで「替え玉」とかって麺だけでも売ってたので今度買ってみよう(完全にまた作る気満々)。美味しいチャーシューも仕込んで、レベルアップだ!

夫の実家の近くにあるラーメン屋の味が大好きで、恋しくて恋しくて仕方がないのだけれど、食べられる日はもう少し来そうにない。それまで、少しだけでもあの味に近づけるように家で修行に励むぞー! そしてそのラーメン屋さん、焼き飯がこれまた最高に美味しいのだ。私も美味しいラーメンチャーハンセットを作って夫に「おー! この味近い!」とか言われながら、落ち着いて帰省した折には「全然違うじゃねーか! やっぱり本物美味しいー!」とつい本音ポロリしちゃう感動を堪能したいなぁと思っている。笑顔が本当に素敵な結構ご高齢のラーメン屋のご夫婦、変わらず元気に美味しいラーメンを作っていてほしいなぁと、切に願っているのでありました。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。