ぷーこの家電日記

第378回

ひとり時間の贅沢に今さら気付く

もう5月下旬!? 単調すぎる毎日を過ごしていると季節の感覚を失ってしまうということを、この1年すごく感じていたんだけれど、毎度毎度ハッとする。今月も「そろそろ母の日だ」って思ってたのに、気付けばあっという間に母の日当日で、慌ててプレゼントを購入して送り、「遅れてごめーん!」と連絡したくらい。この頃は配送が偏るのを避けるため、「母の日」ではなく「母の月」なんて言いながら分散させるようにはしているみたいだけれど、やっぱり5月第2日曜日が母の日だと思っている人は、その日に何も届かなかったら少ししょんぼりしちゃうよなぁとは思う。

幸い、もともと私があまりマメな人間じゃないと認識されているので、誰も期待もがっかりもしなかった訳だけれど、あっという間に5月下旬の今、6月の父の日は忘れずに何かしら美味しいものでも送りたい! 期待値を超えていきたい(笑)。

以前みたいに毎日当たり前に外出していたら、それこそ当たり前のようにイベントの広告とかがガンガン目に入ってきて刺激になるんだけれど、自分で意識して情報を取りにいかないと、良くも悪くも何一つ情報も刺激も入ってこない生活なので、なかなか思い出さないし、すぐ忘れちゃうのだ。お中元とかお歳暮も、時期が来ると特設コーナーなんかを見ては思い出していて、家からあまり出ない今の生活では気を付けないと完全に抜け落ちる。

「忘れるくらいなら、そもそもその文化要らなくない!?」みたいな話はあるけれど、私の場合は、結構親しい人とでも、何もないときにマメにスマートに連絡を取れる人間ではないので、こういう行事はありがたいし、乗っかっていきたい派ではあるのです。と言いつつ、コロナ禍に関係なく、年賀状の文化は放り出して久しいけれど(笑)。

本当にこの1年、ずっと家にいる。今までないほど家にいる。ほぼ在宅勤務だしほぼ自炊生活で、気付けば1日1,000歩も歩いていないことだってざらにある。朝起きて仕事して、昼ご飯作って食べて、なんなら昼寝して、午後仕事して終わったら夜ご飯作って食べて飲んで、夫と喋りながらAmazonプライム・ビデオを観るくらいで1日が過ぎていく。本当にずっと、家にいる。

夫と常に同じ空間で生活することにストレスを感じるかなぁと最初は心配したけれど、不思議とそんなストレスは感じなかったし、むしろ今まで普通に会っていた人たちと会えなくなり、夫がいなかったら誰とも喋らない毎日に不安で辛くなっていたかもしれない。話せる人間が近くにいるということがありがたい。

ただ、コロナ禍以前は、仕事帰りに友人に会ったり、1人でフラッと遊びに行ったりしていたけれど、今は日中の仕事以外はほぼずっと夫といる。ストレスはないのだけれど、2人の時間を優先しすぎて、自分1人の時間をなかなか持てなくなっていた。

そんな中、今年の4月に車を買い替えてから、夫がずっとやりたかった車中泊とかソロキャンとかに夢中になっている。毎週末ウキウキいそいそと準備して、そそくさと家出する感じ(笑)。最初は一緒に行きたいなぁと思いつつも、「週末に終わらせなきゃいけない仕事あるし」と、山積みタスクを前に行けなかった。

それが数回重なって気付いた。留守番する私も非常に快適なのだ(笑)。1mmも人に合わせる必要がないのはとても楽。それは「1人の方が楽だと気付いた」ということではなく、たまにだからこそ良いのだと分かっているけれど、出かける夫と同じくらいのテンションでウキウキしてしまう(笑)。

特にストレスを感じていなかったから忘れがちだった自分だけの時間。どんなに親しくてもたとえ家族とでも、ある程度の距離感や自分の時間って大切で、意識して作らないと作れないものかもなぁと気付いた。このコロナ禍でガラリと変わった生活スタイル、1年以上経って十分に慣れたつもりではいたけれど、まだまだニューノーマルの新しい生活スタイルは手探りの途中で、発見の連続だ。

今だけの我慢ではきっと終わらない以上、少しでも楽しく自分たちらしい生活スタイルを確立していきたいなぁと思う。今週末もきっと楽しい自分時間。撮り溜めたドラマでも見ながらのんびり過ごそうと思っております。「大豆田とわ子と三人の元夫」が猛烈に面白くて最高に大好きです!

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。