ぷーこの家電日記

第159回

これぞIoT!? インターネットに繋がった水耕栽培器「foop」と私

 私の隠れ趣味「水耕栽培」。この家電日記で何度も書いているので隠れてはないか(笑)。鉢植えはことごとく枯らしてしまって来ていたから、私には植物栽培は無理だと思い込んでいたけれど、水耕栽培器の存在がそれを一気に変えた。水はほとんど足さなくて良いし、光も自動調整してくれるし、まぁ育ててるというより、勝手に育ってくれるというのに近い。枯らす方が難しいと言ってもいい。

 その水耕栽培器での野菜を育てる楽しさと成功体験をきっかけに、水耕栽培自体にハマった。ベランダで100均のバケツやゴミ箱などを使って色々な野菜を栽培。育てて収穫する楽しみと言ったら何とも言えない!

 今年の春引っ越して、ベランダが広くなったので、水耕栽培の規模を広げて、張り切ってたくさん植えた。が、引っ越し前は7階。蚊もほとんど飛んでこないような高さだ。そして引っ越した先は1階。1階の自然レベルを舐めてた。

 植えた野菜はことごとく虫にやられ、いい感じで育ってきた所を一気に食い尽くされて唖然。規模を広げすぎたもんだから、回数少ないとは言え、水を替えるのは大変だし手間は報われないしで、もうキーーッ! と放り出してしまった(笑)。無事に育ったのはオクラと枝豆だけ。オクラの強さと簡単さには感動したけれど……。ということで、今年の夏野菜はほとんど収穫できず。消化不良。やっぱり水耕栽培器の手軽さって素晴らしいなと改めて感じた。

 こんな結果になるとは知らない4月。嬉々として「第128回:春の陽気に今年もベランダで水耕栽培」なぁんて書いている(笑)。ベランダで水耕栽培は失敗しちゃったけど、実は2カ月前に最後にちらりと「めっちゃ欲しい!」と書いた、スマホアプリで野菜を管理できる「foop」という、IoT水耕栽培器が我が家にやってきた!

 もう、期待通りに見た目も素敵で、これは単なる「水耕栽培器」を超えたインテリアだ! テラリウムのような感じと言ったら言い過ぎかもしれないけれど、ちょっとお部屋がおしゃれになる。野菜だけど(笑)。しかも1カ月くらいの周期で中身を変えられるし、食べられるのだ!

 ボタンはリセットボタンくらいしか付いて無く、栽培のスタートなどの操作は全てスマホがリモコンとなる。そして野菜の状態や温度や水温を始めとする様々なセンサーの状態はスマホから見れる。水が少なくなったら「お水を足してね!」と、スマホに通知が来たりしてそれに合わせてお世話してあげたりと、リアルで農場ゲームをしている気分だ!

 IoT家電なので、外からでもスマホで野菜の状態が確認できるので、最初のうちは「今頃芽が出てるかなー」なぁんてアプリ立ち上げてニヤニヤしてたけど、実際の所それくらいしかネットでできること無いので、IoTとしての可能性はこれからさらに広がって行くのかな……。

 楽しくて楽しくて、日々アプリを立ち上げ、写真を撮り、観察日記のブログを書いている。設置したところから設定、育っていく様子。友人が見る程度だけれど、観察日記を書いている私。

 そんな中、Wi-Fiの設定に失敗したり、リモコンとして使っているスマホを機種変したらどうしていいか分からなくなったり、設定画面が分かりにくかったり、アプリのバグっぽいものを見つけてしまったりと、一時期観察日記がトラブル日記みたいになってしまって、結構やきもきしてた。

 量産している物ではないので、Googleで一生懸命検索してもあまり答えが見つからない。サポートセンターはあるので連絡すればいいのだけれど、昔から問い合わせとかそんな類の事が非常に苦手というか面倒臭いのだ。

 ところが、量産してない商品だからこそなのか、きっとユーザーの声をエゴサーチで相当見ているのだろう(笑)。トラブル日記を書いた翌日にはブログにサポートの方からメッセージが来たのだ。サポートセンターというかコンシェルジュかよ! みたいな。

 トラブルシューティングの手順を教えてくれたり、ファームウェアのアップデートをしてくれたり。あまりの対応の早さに本当びっくり。foopだけじゃなくて私というユーザー自身がネットに繋がってるんじゃ無いかと思う不思議でびっくり体験となったのであります。ブログ書いててよかったぁ。そしてインターネット凄い!!! ますますfoopのファンになってしまった私。

 おかげさまで今はバジルもすっかり成長してもりもり収穫中! 次は何を育てようかなー。とこれからも楽しみであります。

 ちなみに、水耕栽培器自体はそんなに安いものではないし、ランニングコストとして月に300円程度の電気代もかかるので、いくら野菜が高騰しているとは言え、コストメリットは全くないと言ってもいい。ただ、毎日「芽が出た!」「大きくなった!」とペットのような気持ちで成長を見守るのは本当に楽しい。そんな気持ちで見守りながら、成長すると躊躇なく食べちゃうんだけどね(笑)。

 水耕栽培器で作った野菜はもちろん無農薬だし、虫どころか埃も付かないので、野菜を水であらう必要もない。取ったままちぎってそのまま野菜を食べるのも、何気に結構感動なのであります。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まない30代後半。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。