調理の下処理
【調理の下処理7】豚肉・牛肉の「焼き縮み防止」や「脂を落とす」コツ
2017年 2月 28日 18:00
いろいろな料理に使われる豚肉や牛肉は、小間切れ、厚切り、ブロック、薄切りなど売られている形もさまざまですね。今回は、豚肉や牛肉の筋切りや切り方、角煮の脂を取り除くコツをご紹介します。下処理をすることで肉の縮みを防ぎ、肉が柔らかくなります。また、肉は焼いたり炒めたりする時間が長いと固くなるため、火の通りを早くするには下処理が大切なんですよ。
【厚切り肉のコツ】筋切りと厚さを均一にする
肉は加熱すると繊維が縮みます。ステーキ用などの厚切り肉をそのまま加熱すると、肉が縮んで反り返ったり、焼きムラの原因になります。防ぐためには、肉の繊維を壊すために肉全体を肉たたきや包丁の背で叩きましょう。肉を叩くことで厚さが均一になるだけでなく、繊維が柔らかくなって火も通りやすくなります。また、脂身と赤身の間に固い筋があるため、包丁で切り目を入れて筋切りをします。
【豚バラブロック肉のコツ】角煮の脂肪を落とす方法
豚の角煮に使うバラ肉は、煮込むことでホロホロの柔らかい食感になりますね。しかし脂肪が多く残っていると、味のくどさにつながります。バラ肉の脂肪を抜くポイントは、加熱して冷やすことです。角煮の作り方は、下茹で後に調味液で煮込むのが基本です。下茹で後と調味液で煮たあと、そのまま冷まして白く浮いた油をスプーンで取り除きましょう。下茹で後に肉をキッチンペーパーで押さえてふき取ると、さらに脂肪を取り除くことができます。
【薄切り肉のコツ】繊維に沿って切る
チンジャオロースなどでは、薄切り肉を細く切ります。このとき、繊維に対して垂直に包丁を入れると、炒めている途中でちぎれてしまうことがあります。肉の繊維に沿って切ることで、肉のちぎれや縮みを防ぐことができます。また、加熱時間が長くなると固くなるため、火へ掛けるのは短時間にしましょう。
肉は調理前に室温に戻す
ステーキやローストビーフなど、厚切り肉やブロック肉を加熱調理する前には室温に戻します。冷蔵庫から出してすぐ調理すると外側と内側の温度差が生まれ、内部まで火が通るのに時間が掛かってしまいます。室温に30分ほど置いてから加熱すると、火の通りが均一になり加熱時間が短くなるため、柔らかい肉を味わえますよ。