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【折り紙とハサミで切り絵14】テクニック編:「ウサギと小鳥」を自分流に

可愛い動物の絵柄は、切り絵でも特に人気のデザインです。今回の切り絵テクニック編では、「ウサギ」と「小鳥」の切り方と可愛く仕上げるコツ、そして自分流にアレンジするための練習法などをご紹介します。作品の中に動物を加えると、まるで童話のような雰囲気に仕上がるので、ぜひ切り方を覚えて挑戦してみてくださいね。

 

自分スタイル、ウサギの切り絵1:「耳」を自由に切ろう

ではまず、ウサギの切り絵を練習しましょう。ウサギの特徴は「長い耳」です。耳をどんなふうに切るかによって、写真のように、ウサギにも変化が付けられますよ。線で絵を描くようにして耳を切りながら、自分の好きなパターンや、切りやすいパターンを見付けていきましょう。最初はきれいな形に切ろうと思わなくて大丈夫。耳の長さや太さを変えたり、曲げてみたり、自由に変化させて、どんどん切ってみましょう。

 

自分スタイル、ウサギの切り絵2:動きを付けて仕上げよう

好きな耳の形は見付かりましたか?次は、ウサギの顔や体も一緒に切ってみましょう。慣れるまでは、下絵を描いてから切っても大丈夫。紙を切るときは、切りやすい部分からハサミを入れて、一筆書きの線で絵を描くようにしましょう。頬の膨らみや鼻の向きなど、顔の部分に変化を付けるとウサギの雰囲気が変わりますよ。また、お腹や背中に丸みを付けると、可愛く動きのあるウサギになります。さあ、どんなウサギができましたか?

 

自分スタイル、小鳥の切り絵1:「羽や尾」を自由に切ろう

次は、小鳥の切り絵に挑戦しましょう。鳥の特徴である「羽や尾」の形をイメージしてから切り始めます。小鳥を上手く切るコツは、枝に止まっている小鳥を横向きから見ること。そして、足元から一筆書きの線で絵を描くように切ることの2点です。写真中央の黄緑色の小鳥を参考にしてみてくださいね。鳥全体の形はあまり気にせずに、羽や尾にポイントを置いて切りましょう。ハサミを進める方向は、足元からクチバシでも、足元からお尻でも、大丈夫。自分が切りやすい方向を選んでください。練習がてら、羽や尾の形を変えながら切ってみると、自分らしい小鳥の切り方がつかめると思います。

 

自分スタイル、小鳥の切り絵2:作品に自分らしさを吹き込む

違う羽や尾のパターンで何度か切ったら、次は、クチバシの形や長さ、お腹の膨らみ、足の長さや向きなどを決めて、完成図をイメージしながら仕上げてみましょう。実際にいる小鳥を見本にしてもいいですが、想像の小鳥を切るのも、アートな世界ならではの楽しみ方です。本物の形にとらわれずに、自分流のスタイルで切れるようになると、世界に1枚だけの、オリジナルの切り絵作品が作れるようになりますよ。

 

切り方、ハサミの使い方とコツ

ウサギの耳や背中、小鳥のお腹の部分などは、丸みを作るように曲線で切ると、可愛い雰囲気が出ます。曲線を切るときは、ハサミの先端で何度も切りながら進むよりも、柄の方から先端までの刃全体を使って、1回の動きでスッと切るようにすると、きれいな曲線になりますよ。ハサミの位置をなるべく固定して、紙を動かしながら丁寧に切りましょう。ハサミを動かすスピードは、速くなくても大丈夫。曲線の切り方は、【折り紙とハサミで切り絵10】も参考にしてくださいね。

 

◇【折り紙とハサミで切り絵10】テクニック編:滑らかな「曲線」を切ろう
https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/lifestyle/1162484.html

 

自分スタイルの「ウサギ」と「小鳥」を見付けよう

ウサギも小鳥も、自分の好きな形が見つかったら、同じものを何度も繰り返して切ってみましょう。練習を重ねるうちにスムースに切れるようになり、細かい部分までこだわって切れるようになってきますよ。また、ウサギや小鳥以外の動物にも、ぜひチャレンジしてみてください。折り紙を半分に折って切れば写真右下のリスのような、動物がつながった切り絵や、写真右上の犬のような左右対称で1つの動物が仕上がる切り絵もできます。好きな動物をモチーフにして、いろいろなパターンで練習してみましょう!

 

こんな作品ができます:「ウサギと小鳥」の切り絵

「ウサギと小鳥」を使った、切り絵作品をご紹介します。紙を縦半分に折って切るタイプの作品で、紙を広げると左右対称にウサギと小鳥が出来上がります。自分の好きな形のウサギと小鳥のパーツを切る練習をしたら、ぜひ切り絵作品にもトライしてみてくださいね。ウサギをモチーフにした切り絵作品の作り方は、【折り紙とハサミで切り絵3】も参考にしてください。

 

◇【折り紙とハサミで切り絵3】おとぎ話のようなウサギの森を切りましょう!
https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/lifestyle/1162347.html

 

まとめ

好きな形を見つけることは、自分流のスタイルを作るための第一歩です。ですから失敗を恐れず、まずは形やサイズ、曲線の加え方などを変えて、いろいろな動物を切ってみましょう。「これだ!」というものを見つけることができれば、より個性的で、もっと素敵な切り絵作品を作れるようになりますよ。ちなみに、こんな風に自分のイメージを膨らませて変化をつけたり、特徴的な部分を目立たせたりすることを、アートの世界では「デフォルメ」と呼んでいます。自分流のスタイル作りにはおすすめの方法ですので、ぜひ取り入れてみてくださいね。

 

コーヒーくん(切り絵・絵本作家)

切り絵・絵本作家「コーヒーくん」として活動中。アートスクールでたまたま出会った切り絵にはまり、以来ハサミでチョキチョキしている毎日です。生活の中で見て癒しになればいいなと、ブログで日々切り絵を披露しています。手製本で絵本を作る創作活動もしています。ブログは「毎日切り絵♪絵本屋さんのコーヒーくん」、minneは「魔法ウサギ by絵本屋さんのコーヒーくん」。