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現役保育士のアイデア、子どもが片付けたくなる「おもちゃの与え方と収納」

子どもが部屋を散らかすと、ママもストレスが溜まりますよね。保育園での片付けの仕組みを取り入れれば、子どもが自分からから片付けてくれるようになりますよ。子どもが自分から片付けてくれるようになると、ママのストレスも減って、子どもとの関係も良くなっていくことでしょう。そんな片付けの方法を、小中学生の子どもをもつ現役保育士がお伝えします。

 

保育園だと、子どもが自分から片付けられるのはなぜ?

家では片付けられない子も、保育園だと片付けられる子はたくさんいます。さまざまな発達段階の子どもがいる保育園では、どんな子でも片付けられるように、下記のような工夫をしています。

 

1.発達年齢に合わせて物を厳選して置いてある
2.おもちゃの種類ごとに収納し、収納場所を絵で表示してある
3.使う場所に置いて、物がすぐ取り出せる
4.活動の区切りに、大人と子どもと一緒に楽しく片付ける

 

お家ではどうしても物が多くなったり、おもちゃがいろんな場所に分散してしまいがちです。保育園での仕組みを、お家でも取り入れてみると、片付けがぐっと楽になりますよ。

 

おもちゃの与え方を見直そう

子どもの行動を観察していると、意外にも、限られたおもちゃでしか遊んでいないことが多いようです。いろんなものを出して遊んでいるように見えるのなら、たくさんのおもちゃがあるために集中力が分散して、「おもちゃを出すこと」が遊びになっている可能性もあります。お家であれば、出しておくおもちゃは2〜3種類あれば十分ということが多いのです。そこで片付けるにはまず、部屋に出すおもちゃを減らすことをおすすめします。減らすときは、大人だけでやってしまわず、子どもと相談しながら出しておくおもちゃを決めるといいですよ。子どもも物のもち方を学ぶよい機会になります。

 

収納ケースの表示で、しまう場所を視覚的に理解させる

出すおもちゃを2〜3種類に限定したら、すぐ取り出せるように、ケースやかごに収納しましょう。その際はラベルやマスキングテープを使って、おもちゃの場所を表示すると分かりやすくなります。表示の方法は、絵や写真、文字など、子どもに合わせて工夫してみてください。また片付けはできるだけ大人も一緒にやると、収納場所の理解を促せるうえ、一緒に片付けしてくれる人がいることで、子どもも頑張れるようになります。このように「片付けられた」という達成感を積み重ねると、大人が何も言わなくても、次第に子どもだけでも片付けられるようになりますよ。

 

おもちゃに飽きたときの秘策

部屋に出すおもちゃを2〜3種類にしたら、それ以外のおもちゃはクローゼットなどにしまっておきましょう。子どもが遊んでいて飽きる様子やぐずることがあったら、しまってあったおもちゃを出すと、目先が変わり、また喜んで遊び始めますよ。このようなおもちゃのローテーションは、実は保育園でも使う気分転換の秘策なのです。また、手遊び、じゃれつき遊び、新聞紙遊びなど、おもちゃがなくても遊べる遊びをたくさん知っておくと、おもちゃがなくても案外楽しく遊べますよ。

 

まとめ

 部屋に出すおもちゃを厳選すると、片付けが楽になるのはもちろん、集中して遊ぶ力や、工夫しながら遊ぶ力も身に付きます。子どもは本来はおもちゃがなくても、自分から遊びを作り出すことができるため、多くのおもちゃは必要ないのですね。保育園の片付けの仕組みを取り入れ、おもちゃが少ない快適さを経験したら、思い切っておもちゃを処分してみるのもおすすめです。しかし、思い入れのあるおもちゃを処分するのはしのびないもの。減らしたおもちゃは、リサイクルショップやお友だちに譲ると、罪悪感も少なくなりますよ。

 

 

Izumi(保育士)

小中学生の2人の子どもを持つ保育士です。
たくさんのお子さんやご家族に出会った経験を生かし、子育てや生活が楽しくなるような記事を執筆できたらと思っています。
手芸やDIY、インテリアや雑貨も大好きです。