暮らし
現役保育士のアイデア、子どもが片付けたくなる「おもちゃの与え方と収納」
2017年 3月 17日 07:30
子どもが部屋を散らかすと、ママもストレスが溜まりますよね。保育園での片付けの仕組みを取り入れれば、子どもが自分からから片付けてくれるようになりますよ。子どもが自分から片付けてくれるようになると、ママのストレスも減って、子どもとの関係も良くなっていくことでしょう。そんな片付けの方法を、小中学生の子どもをもつ現役保育士がお伝えします。
保育園だと、子どもが自分から片付けられるのはなぜ?
家では片付けられない子も、保育園だと片付けられる子はたくさんいます。さまざまな発達段階の子どもがいる保育園では、どんな子でも片付けられるように、下記のような工夫をしています。
1.発達年齢に合わせて物を厳選して置いてある
2.おもちゃの種類ごとに収納し、収納場所を絵で表示してある
3.使う場所に置いて、物がすぐ取り出せる
4.活動の区切りに、大人と子どもと一緒に楽しく片付ける
お家ではどうしても物が多くなったり、おもちゃがいろんな場所に分散してしまいがちです。保育園での仕組みを、お家でも取り入れてみると、片付けがぐっと楽になりますよ。
おもちゃの与え方を見直そう
子どもの行動を観察していると、意外にも、限られたおもちゃでしか遊んでいないことが多いようです。いろんなものを出して遊んでいるように見えるのなら、たくさんのおもちゃがあるために集中力が分散して、「おもちゃを出すこと」が遊びになっている可能性もあります。お家であれば、出しておくおもちゃは2〜3種類あれば十分ということが多いのです。そこで片付けるにはまず、部屋に出すおもちゃを減らすことをおすすめします。減らすときは、大人だけでやってしまわず、子どもと相談しながら出しておくおもちゃを決めるといいですよ。子どもも物のもち方を学ぶよい機会になります。
収納ケースの表示で、しまう場所を視覚的に理解させる
出すおもちゃを2〜3種類に限定したら、すぐ取り出せるように、ケースやかごに収納しましょう。その際はラベルやマスキングテープを使って、おもちゃの場所を表示すると分かりやすくなります。表示の方法は、絵や写真、文字など、子どもに合わせて工夫してみてください。また片付けはできるだけ大人も一緒にやると、収納場所の理解を促せるうえ、一緒に片付けしてくれる人がいることで、子どもも頑張れるようになります。このように「片付けられた」という達成感を積み重ねると、大人が何も言わなくても、次第に子どもだけでも片付けられるようになりますよ。
おもちゃに飽きたときの秘策
部屋に出すおもちゃを2〜3種類にしたら、それ以外のおもちゃはクローゼットなどにしまっておきましょう。子どもが遊んでいて飽きる様子やぐずることがあったら、しまってあったおもちゃを出すと、目先が変わり、また喜んで遊び始めますよ。このようなおもちゃのローテーションは、実は保育園でも使う気分転換の秘策なのです。また、手遊び、じゃれつき遊び、新聞紙遊びなど、おもちゃがなくても遊べる遊びをたくさん知っておくと、おもちゃがなくても案外楽しく遊べますよ。
まとめ
部屋に出すおもちゃを厳選すると、片付けが楽になるのはもちろん、集中して遊ぶ力や、工夫しながら遊ぶ力も身に付きます。子どもは本来はおもちゃがなくても、自分から遊びを作り出すことができるため、多くのおもちゃは必要ないのですね。保育園の片付けの仕組みを取り入れ、おもちゃが少ない快適さを経験したら、思い切っておもちゃを処分してみるのもおすすめです。しかし、思い入れのあるおもちゃを処分するのはしのびないもの。減らしたおもちゃは、リサイクルショップやお友だちに譲ると、罪悪感も少なくなりますよ。