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スポーツトレーナーが教える「子どものボール投げ上達法」その2

最近増えている「ボール投げ」の苦手な子どもたちに、苦手意識を克服して楽しんでもらうにはどうしたらいいでしょうか?今回は、遊びのなかで投げる動作が身に付く練習法を3つご紹介します。前回は身体全体を使った基本的な動作をご紹介しましたが、今回はその動きを使って、室内で遊びながらできる練習法をお伝えします。ボール投げが苦手なお子さんでも楽しみながら取り組めますので、ぜひお子さんと一緒に挑戦してみてくださいね。

 

風船たたき1

まず、お子さんがボールを投げる手を確認しましょう。次に、風船に対して横向きになりますが、右投げの場合は右側が風船から遠く、左側が風船から近くなるようにし、両腕を真横に180度開きます。足幅は肩幅の1.5倍程度に開きます。風船の位置は左手の指先に風船の結び目がくるように置きます。右投げの場合は右ヒジを90度に曲げて両肩のライン上に構えます。左腕は伸ばしたままキープします。頭、目線は風船へ向けておきましょう。これがスタートポジションです。

 

風船たたき2

スタートポジションから、バレーボールのスパイクのように右手の平で風船をたたきます。このとき、体重は左脚へしっかり移動し、風船をたたく瞬間には右腕を伸ばし、そのまま腕を振り下ろすようにしましょう。ボール投げ動作でのボールを離す位置が風船を叩く位置と同じです。今回は右投げでご説明しましたが、左投げの場合は左右を反対にして行なってください。10回×2セットから始めて、回数を増やしていきましょう。

 

タオルシャドウピッチャー1

まず、スポーツタオルの両端にそれぞれ結び目を作ります。次に一方の結び目を、ボールを握るようにして持ちます。投げる目標に対して横向きになり、右投げの場合右側が目標から遠く、左側が目標から近くなるようにして、足幅は肩幅の1.5倍程度に開きます。両腕を真横に180度開いたら、右投げの場合右ヒジを90度に曲げて肩よりやや高い位置に置きます。左腕は伸ばしたままキープします。頭は投げる目標の方へ向けて、最後に右脚へ少し体重をかけておきましょう。これがスタートポジションです。

 

タオルシャドウピッチャー2

スタートポジションから、身体を捻りながら伸ばしていた左腕を左脇へ引き寄せるようにします。同時に右腕は左脚のつま先へ振り下ろすようにします。投げ終わったときに、左脚へしっかり体重移動をして、もう一方のタオルの結び目が、左脚の前方の床につくように大きく腕を振りましょう。今回は右投げでご説明しましたが、左投げの場合は左右を反対にして行なってください。10回×2セットから始めて、慣れてきたら回数を増やしていきましょう。

 

ボール投げ1

狙った目標にボールを投げる遊びです。手首のスナップを使うのでコントロールの向上につながります。まず、2メートル先にフラフープを置き、フラフープに対して横向きになります。右投げの場合、右側が目標から遠く、左側が目標から近くなるようにして、足幅は肩幅程度に開きます。両腕を真横に180度開いたら、右手でボールを握り右ヒジを90度に曲げて肩よりやや高い位置に置きます。頭は投げる目標の方へ向けておきましょう。これがスタートポジションです。

 

ボール投げ2

スタートポジションから、手首のスナップを使い、ノーバウンドでフラフープの中へボールを投げ入れます。このとき、後ろ側の右脚から前側の左脚へ体重移動を行なうようにしましょう。ノーバウンドで1度フラフープの中にボールが入ったあとは、フラフープの外へボールが転がっても構いません。今回は右投げでご説明しましたが、左投げの場合は左右を反対にして行なってください。10回×2セットから始めて、慣れてきたら距離を少しずつ長くしていき、回数を増やしていきましょう。

 

まとめ

風船やフラフープなどの的の代わりに新聞紙を使用したり、ボールは新聞紙を丸めて作ったボールでも代用できます。ボール投げの上達には、まずはボールに触れる機会を増やし、遊びの中で投げる動作を身に付け、ボール投げが楽しいと思うことが大切です。今回ご紹介した練習法は、室内で簡単にできて、楽しみながら投げる動作が身に付く方法ですので、ぜひ試してみてくださいね。

 

 

yumi(スポーツトレーナー)

トレーナーとしてプロアスリートから幼児までのトレーニング指導経験をもつスポーツ大好きな2児の母です。いろいろなエクササイズやストレッチをお伝えしたいと思います。