暮らし
「ペットの防災対策」備えたいグッズは?最寄りの避難所はペットOK?
2017年 2月 13日 07:30
大災害が起きたとき、一緒に暮らすペットの防災対策は大丈夫?今回は、ペットを飼っている全国の2,000人に聞いた「備えている防災グッズ」や「ペットとの避難方法」に関するアンケート結果をご紹介します。東日本大震災から6年、熊本大地震からも1年が経とうとするこの時期、改めてペットの防災対策が十分にできているか考えてみませんか。
ペットの防災対策「していない」人が4割以上
ペット保険を取り扱うアイペット損害保険が、全国の犬や猫(以下、ペット)を飼っている2,214名に対して「ペットのための防災対策」について調査を実施したところ、「ペットのための防災対策をしていますか」という質問に43.1%の人が「していない」と回答。4割以上の人が、防災対策ができていないことが分かりました。
犬の飼い主は4割以上が「基本的なしつけ」で防災対策
次に「ペットに対してどのような対策をしていますか」と聞くと、犬の飼い主からは「『待て』や『おすわり』など基本的なしつけができている(43.3%)」「普段からクレーやゲージに入ることに慣れさせている(29.1%)」「ペット用の防災グッズをそろえる(21.9%)」などの回答が挙がりました。猫の飼い主からも「普段からクレーやゲージに入ることに慣れさせている(17.2%)」「ペット用の防災グッズをそろえる(17.2%)」や、「普段から誰かが一緒にいるようにする(16.7%)」といった回答が挙がったものの、その数は犬の飼い主を下回り、差があることも分りました。一方、「特に対策をしていない」と回答した人は、犬の飼い主で35.6%、猫の飼い主では59.8%で、防災対策が十分にできていないという現状も分かりました。
ペットの防災グッズ、「フード・飲料水」が9割以上で最多
ペット用の防災グッズをそろえていると回答した500人に「ペットのために現時点で備えているもの」を尋ねたところ、1位は「フード(おやつを含む)・飲料水」で95.6%、2位は「トイレ用品(猫砂を含む)」で67.2%、3位は「ブランケット」で54.2%という結果になりました。
今後備えたいペットの防犯グッズ「飲料水・フード」が7割超
続いて「今後備えたいペットの防災グッズは何ですか」と聞いたところ、上位の回答には「飲料水やフード(犬:77.4%、猫:73.8%)」、「避難先で使うトイレ用品(犬:34.5%、猫:45.2%)」「キャリーバック(犬:29.5% 、猫:47.8%)」が上がりました。「キャリーバッグ」と回答した人は、犬の飼い主が29.5%に対し、猫の飼い主は47.8%と大きく差がつき、猫のキャリーバッグはこれから浸透していくアイテムと言えそうです。
ペットと一緒に避難することを何と言う?正答率は6割
次に用語の理解として、「災害が起きたときに、飼い主とペットが同行し、安全な避難所まで避難すること」が「同行避難」「同伴避難」のどちらに当てはまるか選んでもらったところ、正解である「同行避難」を選んだ人は61.6%という結果に。「同行避難」という言葉の浸透度は飼い主の6割に留まりました。
「同行避難」が推奨されていることを知っている人は1/4
また、環境省が発行する「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」でペットの同行避難を推奨していることについて、「知っている」と回答した人は26.4%に留まりました。7割以上の飼い主には「同行避難」が推奨されていることが浸透していない現状がうかがえます。
最寄りの避難所にペットを連れていけるか分からない人は6割
さらに、最寄りの避難所を知っていると回答した1,763名に「避難所にペットを連れて避難できるか知っているか」と尋ねたところ、「知っている」と「知らない」が半数ずつという結果に。しかし、詳しく見ると「連れて行けることを知っているが、建物の中に一緒に入れるか分からない」の回答が17.0%あり、「知らない」の48.8%と合わせて約65%の飼い主がペットと避難場所で一緒に過ごせるかどうか分からないと答えました。
ペットとの避難はどこまで自助できるかがカギ
ペットと一緒に避難する「同行避難」を環境省が推奨しているものの、実際の避難所では自治体の判断に委ねられているところが多いようです。避難に必要な飲食料は少なくとも5日分と言われ、飼い主が確保しておく必要があります。避難所での過ごし方も考えてしつけをするなど、大切なペットの防災対策は自分で備える自助にかかっています。
◇ペットの同行避難、正しく理解できている飼い主は6割に留まる(アイペット損害保険)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000046.000012656.html