暮らし
野菜高騰!このあとどうなるの?農水省の「野菜価格見通し」レポート
2016年 11月 15日 21:55
今年は8月から9月にかけて天候不順や天災があり、野菜の高騰が続いているのが気になりますね。今回は、農林水産省が毎月発表している「野菜の生育状況及び価格見通し」から、11月の野菜別価格見通しをご紹介します。紹介する野菜のは、ダイコン、ニンジン、白菜、キャベツ、 ホウレン草、長ネギ、ジャガイモ、里芋、玉ネギの9品です。ご紹介する価格見通しは、農水省が野菜ごとの主産地と東京都中央卸売市場の卸売会社に聞き取りを行って発表しているものです。
ダイコン
<価格見通し>
- 11月前半 高値水準で推移
- 11月後半 平年並みに回復
8月の台風や雨の影響で青森県や千葉県で発芽不良となり、生育が遅れていました。9月も千葉県では雨の日が多く、10月から11月前半までは例年の出荷数を下回っていたため価格が高値で推移していましたが、11月後半は平年並み価格への回復が見込まれます。
ニンジン
<価格見通し>
- 11月前半 高値水準で推移
- 11月後半 高値水準で推移
8月の台風による北海道の湿害で、10月の出荷量が平年を下回り、価格は平年を上回って推移しました。後続の産地である千葉県も8月の雨で発芽不良のため、11月も出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回る見込みです。
白菜
<価格見通し>
- 11月前半 平年並みに回復
- 11月後半 平年並みで推移
茨城県での生育は平年並みですが、ほかの野菜が高かったことを受け、代替需要が高くなったため、10月の価格は平年を上回って推移しました。ほかの野菜の高値傾向が解消されて代替需要が落ち着くため、11月の価格は平年並みになる見通しです。
キャベツ
<価格見通し>
- 11月前半 平年並みに回復
- 11月後半 平年並みで推移
千葉県、愛知県、茨城県での生育は平年並みでした。白菜と同じく代替需要が増加し、10月の価格は平年を上回って推移しましたが、代替需要が落ち着く11月の価格は平年並みの見込みです。
ホウレン草
<価格見通し>
- 11月前半 平年並みに回復
- 11月後半 平年並みで推移
群馬県では、9月上旬から中旬にかけての雨で発芽不良となったものの、その後の天候回復により、生育は回復傾向です。9月の影響で10月の価格は平年を上回って推移していましたが、11月の出荷数量と価格は平年並みに回復する見込みです。
長ネギ
<価格見通し>
- 11月前半 高値水準で推移
- 11月後半 平年並みに回復
9月の青森県での日照不足により、10月は出荷数量が少なく高値でした。その後日照時間が回復し、生育状況は回復傾向にありますた、11月前半の価格は高値水準で推移する見込みです。ただし11月後半になると、出荷数量と価格は平年並みに回復する見込みです。
ジャガイモ
<価格見通し>
- 11月前半 高値水準で推移
- 11月後半 高値水準で推移
主要な生産地である北海道での、6月の長雨や8月の台風による湿害により、小玉傾向となっているため、出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回る見込みです。
里芋
<価格見通し>
- 11月前半 平年並みで推移
- 11月後半 平年並みで推移
埼玉県、千葉県での生育が平年並みのため、出荷数量と価格も平年並みで推移しています。11月後半の価格も平年並みの見通しです。
玉ネギ
<価格見通し>
- 11月前半 平年並みで推移
- 11月後半 平年並みで推移
北海道での生育が平年並みなので、出荷数量及び価格は平年並みで推移しています。11月後半も引き続き、平年並みで推移する見込みです。
まとめ
この発表で言う「平年並み」とは、平年との比べたときに「80〜120%」の範囲内を指すとのこと。全体的には野菜の生育は回復傾向で、価格も11月後半から平年並みに戻るものが多く、お財布のヒモも少し、緊張から解き放されそうですね。生産者の方の苦労に思いを馳せつつ、賢くお買い物をしたいものですね。
◇需給、ガイドライン、入荷及び価格の見通し等に関する情報
1.野菜の生育状況及び価格見通し(原則毎月) (農林水産省)
http://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai_zyukyu/