暮らし
見逃さないで!子ども「ストレスサイン」、ママが向き合って明日も元気に
2016年 4月 30日 08:00
新学期を迎え、子どもたちも新しい環境に少しずつ慣れてきた時期と思いますが、「ストレスサイン」は出ていませんか?今回は、子どもからのストレスサインを早目にキャッチし、対処する方法を考えたいと思います。「いつもと変わらず元気そうだから、うちの子はストレスなんて無縁?」いいえ、子どもたちは園や学校で大人が思っているよりもずっと頑張っているので、子ども自身が気付かないうちに疲れていることがあります。それゆえに、何かしら不調が出始めるのもこの時期なのです。
新学期特有の子どものストレス原因
子どもの成長には、ある程度の精神・肉体的なストレスも必要ですが、強いストレスが長い間続くと、子どもにとって良くありませんね。新学期は、先生やクラスメイトが変わったり、学習する教科が増えたりと、子どもがストレスを感じる原因が一気に増えるタイミングです。子どもが新学期に感じるストレスの原因には下記のようなものがあります。
<新学期のストレス原因>
- 新しい環境に慣れない
- 友だちがなかなかできない
- 不満や心配事がある
- 継続的に緊張を強いられる
ストレスサインは子どもからのSOS
ストレスがない健康な状態は、元気があり楽しく遊べていて、ごはんを食べる量や生活リズムも変わらず、しっかり眠れている状態です。しかしいつもと変わらないようでも、「ストレスサイン」がいくつか出ていたら、要注意です。ストレスサインは、「子どもからの気付いてほしい」という訴え。もしも子どものストレスサインを感じたら、お家の方だからこそできることがあります。
<子どものストレスサイン>
- 何となく元気がない
- ぐずったり、甘えることが増えた
- よく眠れない
- おねしょが復活した
- 食事の量が減った
- ぼんやりしている
- 口数が少なくなった
- うしろ姿に元気がない
- 自傷行為がある
ストレスサイン対処法1:話をゆっくり聴く
まずは子どもの話に耳を傾けることから始めましょう。頷くだけでも充分です。子どもは話しきれば、気持ちがスッキリし、大人の話も素直に聴くことができます。話の途中で、ついよかれと思ってアドバイスをしたくなりますが、まずは子どもの話を途中でさえぎらずに最後まで聴いてあげることがとても大切です。
ストレスサイン対処法2:スキンシップする時間を持つ
いくつになっても、お家の方とのスキンシップは、楽しい時間です。ストレスサインを感じたら、目と目を合わせてお子さんをぎゅっと抱きしめたり、添い寝をする、お子さんをひざの上に抱っこして絵本の読み聞かせをする、お風呂で身体を洗ってあげるなどのスキンシップを意識的に増やしてみてください。マッサージをすることもおすすめです。
お子さんが大きいと恥ずかしがることもあると思いますが、子どもにとってお家の方とのスキンシップは心の栄養になりますので、短い時間でもお子さんと向き合うようにしてみてください。たくさんスキンシップしなくてもいいのです。ママの向き合いたいという気持ちは、お子さんに必ず伝わります。
ストレスサイン対処法3:できないことがあっても大目にみる
ストレスサインが出ているようなときは、今までできていたことが、一時的にできなくなることもあります。失敗しても叱ったりせず見守るようにしましょう。子どもは行きつ戻りつ成長していきますから、できなくなることがあっても大丈夫!一度覚えたことは、必ずまたできるようになる時期が来ます。今はストレスを少しでも軽減することを優先しましょう。
ストレスサイン対処法4:いつもよりゆっくりと過ごす
新学期は、お子さんだけでなく家族も慌ただしいもの。大人のリラックスのために、温泉旅行などの予定などを入れるのも、この時期は注意が必要です。子どもたちにとって旅行などのお出掛けは、リラックスというよりはしゃいでしまって、余計に疲れてしまうことも。予定を入れるなら、ゆったりと行動できるようにしてあげましょう。そうすることで、叱ったり、慌てることも減り、ゆったりとした時間が過ごせます。気持ちの余裕が生まれれば、お子さんのぐずりも減り、お家の方もストレスなく過ごせます。
ストレスサインが出たことを喜ぼう!
なかには、サインを出すのが苦手なお子さんもいます。苦手なままストレスを溜めてしまって、「登園や登校ができない」という大きなサインになって出てくることも。事態が大きくなってからのストレスサインだと、ママさんもうろたえてしまうかもしれません。でも、お子さんが「辛い」というサインを出せたということを喜びましょう!サインを出せずに溜めてしまったら、もっと大きな事態になっていたのですよ。
要注意なストレスサイン:自傷行為
自分の手や指を噛む、髪の毛を抜く、頭を床や机に打ち付けるなどの「自傷行為」がみられたら注意が必要です。このような自傷行為は、行為自体も派手であることが多く、行為そのものに気をとられがちですが、自傷行為が起きるのは、「子どものなかで何かが満たされず、子ども自身もどうしていいか分からない」という混乱した状態です。
もしも、自傷行為が見られたら
自傷行為はお子さん自身も辛い状態です。まずは「痛かったね」などとお子さんの心の痛みに共感して、抱きしめてあげてほしいと思います。そして、自傷行為がどんなときに起きるのか、まずは観察してみてください。例えば、「お母さんがいなくなったとき」「今何をしていいか分からないとき」といったパターンがあるので、そこに解決の糸口があります。
お母さんがいなくて不安そうであれば、「トイレに行ったらすぐ戻るからね」と一言声をかける。何をしていいか分からないように見えたら、お子さんの好きな遊びに誘う。そういった小さな積み重ねがお子さんの心を満たすことにつながり、やがて自傷行為が収まっていくのです。
しかしそれでも自傷行為が続くようでしたら、園や学校、専門機関に相談に行くこともおすすめです。現在では市の無料相談など、相談できる窓口も増える傾向にあります。お家の方だけで抱え込まないように、まずは気軽に相談してみてください。
まとめ
お家の方だからこそ、いつもと違う小さなサインに早目に気付き、頑張りすぎてしまったお子さんの心を癒すことができます。心が癒やされれば、また元気に楽しく園や学校生活を過ごすことができます。新学期はお子さんだけでなく、実はお家の方も知らず知らずのうちに疲れているものです。ぜひご自身もいたわってあげてくださいね!