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【整理整頓を始めよう15】眠っている食器は、日常で使ってこそ価値が出る

女性からの整理整頓相談は「台所」と「クローゼット」が2トップです。今回は、台所収納で困ることの代表格「食器」との向き合い方をお伝えします。特に台所は、ほかの家族よりもいる時間が長い分、自分の目線や習慣に頼りがちになり、片付きにくくなる傾向があります。でも、別の視点から言えば、食関係のものしかないため、アドバイス一つで整理整頓しやすい場所なのです。

 

食器の種類が多い日本の食文化

日本食では、各自がそれぞれ茶碗、お椀、小鉢、小皿を使うため食器の種類が多く、欧米よりも台所にものが溢れやすい一因になっています。銘々の和食器に加え、洋食器、ハレの日用のストックも加わるのですから食器棚も大変です。このように食器で溢れる食器棚から解放されるにはどうすればいいのでしょうか。私は「食器棚の中身が、全部スタメンになればいい」と考えています。

 

スタメン食器は壊れてもダメージの少ない安い食器がいい?

まずは自宅の食器棚を、改めて眺めてみましょう。毎日の食事で使う食器は決まったものばかりで、出番があるものとないものがハッキリしていませんか?しかも毎日使っている食器は、いつ割れてもいいように、比較的安いものではないでしょうか。私が整理整頓の依頼を受けたお宅の多くも、スタメンは壊れてもダメージの少ない安い食器を使っていました。さらにコップやお皿がバラバラで、景品のキャラクター入り食器がメインの場合もありました。

 

スタメンの食器を入れ替え、眠っている大切な食器を日常へ

毎日使っている食器が、お気に入りでないものばかりなら、奥に眠らせているハレの日用の食器と交換してみましょう。使うために食器はあるのですから、プレゼントで頂いた高級な食器もぜひ使ってみてください。送り主も食器も、喜びますよ。しかも、大切なものほど人は丁寧に扱うものです。子どもが割るのを避けるより、丁寧に扱うことを教えてあげてください。食器が割れることを恐れていると、使う機会はほとんど訪れません。逆に、気に入らない食器で毎日を過ごしていたら、もったいないことですよね。スタメンの食器を入れ替えることで、溢れている食器棚がスッキリ整頓され、食器を丁寧に使うようになりますよ。

 

食器が変われば料理も変わる

私は自宅でお料理教室も開催しているほど、お料理が大好きです。ホームページやFacebookにお料理を載せると嬉しい感想を頂戴しますが、作っている料理はいたって普通のもの。単に、器や盛り付け方ひとつで、美味しそうに見えることを知っているだけなのです。毎日の家庭料理だからこそ、平凡なメニューを美味しそうに見せるだけで、食事の団らんが楽しいものに変化します。食卓に出した途端「うわ〜、美味しそう!」と家族に言ってもらえたら、作った甲斐がありますね。美味しそうに見せる工夫の一つが、大切な食器を日常使いすることなのです。そして、さらに盛り付けが上手なると、見た目に伴って味も良くなっていきますから、ますます食事が楽しくなりますよ。

 

さあ!食器棚をスッキリさせるために、みんなの喜ぶ顔のために、思い切って食器の入れ替えをしてみましょう!

 

 

Be Present代表 尾井理恵

ヨガ、整理整頓、ベジ和食のレッスン、コンサルティングを行う「Be Present」代表。横浜市在住。整理整頓のアドバイザーとして各地で講演、個人宅でのコンサルティングを行っています。また、自宅兼スタジオおよびスクール講師のほか、定期的にヨガ、料理教室のイベントを開催しています。Facebookはこちら