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知ってた?「土鍋」を長持ちさせる正しい使い方

寄せ鍋、湯豆腐、おでん……。冬になると大活躍する土鍋。みなさんも1つは、持っていると思います。実はこの土鍋、見た目に反してちょっとデリケート。取り扱いに注意しないと、ひび割れや焦げつき、シミなどができてしまうんです。何度も買い替えるものではないので、大事に長く使いたいですよね。今回は、土鍋の特徴と正しい使い方についてご説明します。

 

土鍋の特徴と、向いている料理

土鍋は「やきもの」の一種。つまり食器などの陶磁器と同じ仲間です。ただし直火にかけるものなので、より耐熱性のある原料(土)で丈夫に作られます。土鍋の調理では、金属よりも熱の伝わり方がゆっくりなので温まるまでに時間がかかりますが、一度温まると冷めにくいのが特徴です。弱火にしても温度が下がりにくく、火を止めた後も余熱が長く続くという保温性を活かして、弱火でコトコト煮込む料理や、余熱でじっくり蒸らす炊飯などに向いています。

 

最初が肝心!使う前の基本「目止め」

土鍋には、「目」と呼ばれる小さな穴がたくさん空いています。新品の土鍋に水を入れると、この穴を伝って底から染み出てきてしまいます。そこで新品の土鍋にこの穴をふさぐ「目止め」をすれば、目がふさがるほか、鍋肌に汁の色や匂いがしみ込むのを防げるのです。主な目止めの方法は、お米のとぎ汁を鍋の8分目まで入れて10~20分沸騰させる、または少量の米をおかゆ状になるまで煮るなどです。こうすると米のデンプン質が小さな目をふさいでくれます。加熱後は土鍋が自然に冷めるまで待ち、おかゆを取り出したらスポンジなどで水洗いしましょう。

 

これは厳禁!土鍋調理の注意点

土鍋は急激な温度変化に弱いので、調理の際は注意が必要です。特に厳禁なのは、裏底が濡れた状態で火にかける、強火調理、空焚きです。火にかける前に土鍋の外側の水気をしっかり取る、火加減は中火以下にする、長時間調理のときは空焚きしないように水を差すなど、十分に気をつけしょう。また、油を使った揚げ物も、土鍋から染み出た油に引火する危険があるので絶対にしてはいけません。

 

土鍋を長持ちさせる洗い方、しまい方

土鍋は、必ず冷めてから洗いましょう。熱い土鍋に冷たい水をかけると、ひび割れの原因になります。洗うときは、洗剤を使わずタワシやスポンジで。お湯を使えば洗剤がなくても、汚れ落ちしやすいですね。洗剤を使う場合は土鍋に染み込む前に手早く流し、洗剤液に漬け置きは避けましょう。焦げついたら、鍋に重曹と水を入れて火にかけて沸騰させてから洗います。また小さなヒビ割れが出ていたら、使い始めと同様に「目止め」すればでヒビが埋まります。しまうときは、カビが生えるのを防ぐために完全に自然乾燥させ、湿気の少ないところで保管しましょう。

 

nontroppo

ライフオーガナイザー。ズボラでも簡単にすっきり暮らすための収納や、生活の仕組み作りを模索中。
料理、お菓子作りのほかに、洋服やインテリア小物なども手作りするのが好きです。
高校生の息子の母です。