老師オグチの家電カンフー

せんべろより高コスパ この夏はハンドブレンダーで作る「大人のかき氷」

カンフーには広く「訓練を積み重ねる」といった意味があります。「老師オグチの家電カンフー」は、ライターの小口覺が家電をネタに、角度を変えてさらに突き詰めて考えてみるコーナーです
フローズン・バナナ・ダイキリ。材料をハンディブレンダーで攪拌するだけ。バナナはあらかじめ凍らせておいてもよい

少しずつ暑い日が増えてきましたが、いかがお過ごしでしょうか?

今年も酷暑になると想像すると、先が思いやられますが、この夏は大人のかき氷で気分を上げていこうと思います。「大人の」とは要はアルコール入りのフローズンカクテルのことです。使用する家電は、最近コードレスでもパワフルになってきたハンディブレンダー。これと冷蔵庫の氷を使うことで、コスパも高くフローズンカクテルが作れてしまうんですよ。

フローズン・バナナ・ダイキリ

フローズンカクテルには様々な種類がありますが、先日棚の奥から発見されたホワイトラムを使ってみます。まずは「フローズン・バナナ・ダイキリ」から。材料は以下の通り。

フローズン・バナナ・ダイキリ 材料

・ラム 30ml
・バナナ 1本
・ライム 1/2個
・砂糖 小さじ1
・冷蔵庫の氷 6個

材料は色々レシピを見て回りましたが、結構バラバラで、どれが正解ということもないようです。ライムはレモンやレモンジュースでも代用可能ですし、そちらのほうが材料費は安くできます。

作り方は、皮を剥いたバナナを適当なサイズにカットし、その他の材料を入れて、ハンディブレンダーで混ぜるだけ。氷が砕ける結構大きな音はしますが、10秒〜20秒もすればシャリシャリのかき氷状態に。グラスに盛り付ければ完成です。

味は、バナナの濃厚な甘さと氷のさっぱり感、ラムの刺激が相まって最高です。先ほどレシピは結構バラバラと書きましたが、これはバナナの包容力も関係しているかもしれません。要は好みの問題で、いろいろアレンジのしがいがありますし、どうやっても多分失敗はないでしょう。

フローズン・バナナ・ダイキリの完成。大人のかき氷でありながら、大人のバナナジュースでもある

大人のガリガリ君(シャリシャリ君?)

フローズンカクテルはこの他にも「フローズン・ダイキリ」(ラム+ライムジュース+砂糖+氷)や、「フローズン・ブルー・マルガリータ」(テキーラ+ブルーキュラソー+レモンジュース+砂糖+氷)などが有名です。クラッシュアイス(砕いた氷)を使ったカクテルはさらに多いです。

今回は、少しオリジナリティのあるものをと考えて、「大人のガリガリ君」に挑戦してみました。年間に4億本も売り上げる定番アイス「ガリガリ君」の味に寄せたアルコール入りフローズンカクテルです。材料は以下の通り。

「大人のガリガリ君」 材料

・ラム 30ml
・サイダー 150ml
・何かしらのジュース 100ml
・ブルーシロップ 20ml

カクテルではブルーキュラソーと呼ばれるシロップが使われますが、かき氷用の青いシロップ(ラムネ味)で十分ですし安いです。ジュースは何を使っても、ほぼソーダ味になります。作り方は、すべての材料を混ぜて製氷皿に入れて凍らせ、それをハンディブレンダーで混ぜるだけ。

大人のガリガリ君(シャリシャリ君)の主要材料。ラムとサイダー、ブルーシロップ
よく混ぜる
製氷皿に入れて凍らせる
このままかじっても美味しそう
だが、ブレンダーでより細かく攪拌

味はほぼガリガリ君です。食感は、ガリガリではなくシャリシャリですが、子供でもすいすい食べられてしまいそうなヤバさがあります。

ちなみに、本家ガリガリ君のようにバータイプにしようと、アイスキャンディの型に入れて再度凍らせてみましたが、シャリシャリのままで全然固くなりませんでした。本家のガリガリ君とて、まわりはかき氷じゃない素材でコーティングされていますし、かき氷をバーに固めること自体無理があったのかもしれません。

しかし、アルコール入りガリガリ君が出たらバカ売れしそうじゃないですか? 赤城乳業さん、どこかの酒造メーカーと組んで作ってくれませんかね。

きめ細かな口当たりが、より大人味を感じさせる
アイスキャンディの型に入れて再度冷凍庫で凍らせてみました
硬くならず。ガリガリ君への道は遠い
小口 覺

ライター・コラムニスト。SNSなどで自慢される家電製品を「ドヤ家電」と命名し、日経MJ発表の「2016年上期ヒット商品番付」前頭に選定された。現在は「意識低い系マーケティング」を提唱。新著「ちょいバカ戦略 −意識低い系マーケティングのすすめ−」(新潮新書)<Amazon.co.jp>