老師オグチの家電カンフー

読書に集中できなくなった大人に使ってほしい補助ツール

カンフーには広く「訓練を積み重ねる」といった意味があります。「老師オグチの家電カンフー」は、ライターの小口覺が家電をネタに、角度を変えてさらに突き詰めて考えてみるコーナーです
共栄プラスチック「カラーバールーペ (15cm グリーン CBL-700-G)」サイズは、10.5cm、15cm、21cm、30cm。ハイライトの色はイエローやブルー、ピンクなど

ここ数年感じているのですが、昔に比べて読書に集中できなくなりました。20歳ぐらいまでは、毎月最低でも30冊は読んでいたのに、もう読書の速度が激落ちなんですよ。

考えられる理由は、2つあります。ひとつは単純に視力の衰え。小さな文字、とくに細いフォントを使っている書籍は目に厳しいです。もうひとつは、集中力の低下。加齢による脳の衰えもあるのかもしれませんが、情報収集の多くがインターネットやスマホに移行したことで、読書の習慣が減少したことが理由だと思われます。ネットの短めの文章しか読まなくなり、しかも脳が縦書きから横書きへと最適化してしまった気がします。

とはいえ、最近になって大量の書籍を読む必要性に迫られているので、とあるツールを導入してみました。名称は「カラーバールーペ」、定規のような形状のルーペで、読むべき1行を拡大かつハイライトで示すことで、読書を助けるアイテムです。

使ってみると、視力と集中力の両方を補えることが分かります。普通は複数の行が一度に目に入り、集中力が薄れると追うべき行が分からなくなりがちですが、読むべき1行に目が固定されるのは相当にラクです。

下にカラーバールーペを紙のページに置いた写真を掲載していますが、実際の見え方としてはハイライトされた部分のみにフォーカスされ、かなり集中して読むことができます。競走馬がかぶっているマスクが、視野を制限することで前方に意識を集中させるようなものです。あれに効果が近いです。馬になった経験はありませんが。

ただ、集中が高まってくると、このルーペ自体を動かしていくことが面倒になるというか、集中力の妨げになってくるポイントが出てきます。自分は、そうなった時には使うのをやめて普通に読みます。初めて自転車に乗るとき、補助輪を付けないと上手く走れないが、慣れてくると補助輪はむしろ邪魔になる、あの感覚ですね。

価格も1,000円しないんで、「なんか最近、読書に集中できないんだよな」って人は、試してみてください。

置いた場所の文字を拡大、中央の1行がハイライトされる
実際の見え方としては、これに近い。人間集中すると周囲の物は見えなくなります
小口 覺

ライター・コラムニスト。SNSなどで自慢される家電製品を「ドヤ家電」と命名し、日経MJ発表の「2016年上期ヒット商品番付」前頭に選定された。現在は「意識低い系マーケティング」を提唱。新著「ちょいバカ戦略 −意識低い系マーケティングのすすめ−」(新潮新書)<Amazon.co.jp>