藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム

不眠の筆者も即寝落ち! スピーカー付きアイマスク+瞑想音楽がイイ

家事アイテムオタクなライター藤原千秋が、暮らしの不具合等々への現実的対処法とともに、忌憚ないアイテム使用感をご紹介していく連載記事です
音の出るアイマスク

「二時間以上連続した睡眠をとりたい」というのが、筆者の長きにわたる悲願であった。

それは乳児ないし幼児を育て続けた2002年から2017年までの間……振り返ってみればつい最近までであるが……一年365日、まず果たされることのない夢だった。

その期間は常態として寝不足であったため、ほぼ毎日失神のように寝落ちていた。しかし子どもたちが長じ、連続した睡眠が取れるようになるのと引き換えに筆者は「寝つきにくい」という状況に陥る。皮肉なものである。

「瞑想がいいですよ」と教えてくれたのは四十肩の治療に通っていた整形外科の理学療法士の方だった。「いやホントは瞑想中は眠っちゃダメなんですけど、眠っちゃダメって思ってる方が眠れるかも」。

「どうやるの?」と訊くと「スマホでYouTubeを流すんです。いろんな誘導の音源があるからいろいろ試してみるといいですよ」「そんなのあるの! 知らなかった!」。先日のバブルーンではないが最近はなんでも動画があるものだ。

しかし難があった。家族と寝んでいるところで音を鳴らしながら眠ろうとすると「うるさい」と苦情を言われるのである。筆者にとっては導眠の手段でも家族の睡眠を妨げては本末転倒だ。困った。

そんなとき、「スピーカー付きアイマスク」なるものを発見したので、ダメでもともとで買ってみた。届いたところ見た目はただの大きめのアイマスクなのだが、中にスピーカーが仕込まれている。Bluetoothで音声を飛ばしこのスピーカーを無線で鳴らすことができる。耳からの距離が近いのでだいぶ小さな音でも聞こえ、同室で寝る家族を煩わせるような音漏れもしないのである。

ふつうのアイマスクとしても、フカフカした感触でとても気持ちがいい。耳に引っ掛けるのではなく、頭に巻く感じなので、ゆったり装着できて苦しさもない。

これで瞑想音源を鳴らして早速横になったところ、あっと言う間に入眠してしまった。もう少しねばらないと瞑想にならないのだが……購入してからこの方数カ月、まともな瞑想になった回数は数えるほどしかない。

それでいいのか分からないけど入眠儀式としては悪くない。あと、冬は薄ら寒いので目が温かいと何となく嬉しい。おかげで日々6時間の連続睡眠を達成している。ロングスリーパーとしてはこれを8時間まで伸ばすのが今年の抱負である。

見た目は大きめのアイマスク
中にBluetooteスピーカーが仕込まれている

藤原 千秋

主に住宅、家事、育児など住まい周りの記事を専門に執筆するライターとして17年目。リアルな暮らしに根ざした、地に足のついたスタンスで活動。現在は家事サービス、商品開発アドバイザリー等にも携わる。大手住宅メーカー営業職出身、中3、小5、小1の三女の母。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)、『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー‼』(オレンジページ)など著監修書、マスコミ出演多数。