藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム
心配性の災害対策グッズその9「耐火書類バッグ」
2021年1月19日 08:00
もう20年以上前になるが、どこかのパーティーのビンゴか何かで某「テロの爆発に遭っても中身が無事だった」という強靭さが売りのメーカーのアタッシュケースを引き当てたことがあった。
その頃、筆者のクジ運は人生最強であり、どこかの漫喫のオープニングイベントくじで出たばかりの某ゲーム機を当ててしまったり、某スポーティーなメーカーの腕時計を当ててしまったりしていた。
ゲーム機や腕時計はいいのだがアタッシュケースには素直に喜べなかった。当時筆者は病み上がりの無職でアタッシュケースなど持ち歩くあてもなかったうえ、これが空っぽのくせに非常に重たいカバンだったからだ。
当てた当日もありがたいというよりただ「重い……」と思いながら帰ってきた。カラでこの重さということは、ここに大事な書類など入れて持ち歩こうものならいったい何キロになるのか。ぶら下げているだけで筋トレ。爆弾テロにいくら打ち勝てるといってもこんなもの持って逃げられるわけがない。
結局このケースはその後20余年、一度も家の外に出されることなく、なんとなく貴重品入れっぽく使われていたのだが、ある日ひょんなことからこのアタッシュケースの金額を知ってひっくり返った。思っていたのの10倍以上の値段がついていたからだ。「不燃なるものはこんなに高いものか……」と合点した。
なので、つい最近(2020年)になって「耐火書類収納バッグ」というのを発見したとき、逆の驚きを以ってついポチってしまったのである。なんならあのアタッシュケースの20分の1近い価格だったからだ。安っす!
驚きは届いてからも味わえた。軽い。全く軽いソフトケースである。これなら書類や何やらを入れても現実的に持ち出せるし、外からそれとわからない別のカバンやリュックなどに入れることもできる。
また、書類ではなく万一のことを考えて防災用のバッテリーなどを普段からここに入れておくのにも良いかもしれない。燃えられては困るものを入れるほか、燃え移らせては困るものを入れておくにもいいのではないか。
1,000℃まで耐えられると書いてある。実験のしようもないので信じるとして、活躍の場が訪れないことを祈りつつ、もし筆者が今後何かのパーティーでクジ係などをやるとしたら、こういう実用品こそ商品に選びたいものである。