教えて! 家電先生
吸引力十分・猫・3LDK、予算5万円でサッと掃除におすすめスティッククリーナーはどれ?
2016年12月13日 07:30
相談者のお悩み:スティッククリーナーはどれがいいの?
10年以上、シャープのキャニスター型掃除機(2004年製EC-BP2)を使っています。大きな不満があるわけでもないけれど、電源ケーブルをつなぐのが億劫で、最近はスティッククリーナーが気になっています。
特に猫を飼い始めてから、毎日抜ける猫毛で部屋の汚れが目立つようになりました。週1回は全部屋を掃除していますが、猫毛は毎日思い立ったときにササッと掃除したい。手軽に使えそうなコードレスのスティッククリーナーがほしいのですが、どれを選んだらよいでしょうか? 予算は5万円ですが、気に入ったものであれば高いものでも良いと思っています。(40代男性)
相談:気軽に使え・吸引力があり・カッコいいスティッククリーナーが欲しい
・製品:スティック型掃除機
・予算:できれば5万円以内
・名前:臼田勤哉
・年齢/性別/職業:40台/男性/AV Watch編集部
・家族構成:2名+猫
・部屋の広さ(間取り):70m2(3LDK)
・床:ほぼフローリング
・掃除頻度:いまは週1~2回だが、これからは毎日使いたい
・製品:2004年製シャープ「EC-BP2」
・不満点:コードによる制約、フィルタを洗ってから乾かすと異臭がする
・こまめに掃除したいので、ケーブルをつなぐのが面倒。とにかくコードレス
・週1回は集中的に掃除するので、バッテリ駆動時間は長めがいい
・吸引力もそれなりに欲しい
・猫毛もちゃんと取れて、ゴミを捨てやすいもの
・設置スペースは小さめがよい
・格好イイのがいい
家電先生のオススメは?
田中真紀子先生
10歳の男の子を育てるワーキングマザー。共働きのため、毎日の家事が快適に、かつ効率よくこなせる家電に目がない。主婦ならではの細やかな視点に定評あり。
臼田家におすすめのスティッククリーナーはコレ!!
「思い立ったときに、さっと掃除したい」→取りやすい軽さ、持ち上げるときに重さを感じさせない手元重心、出しっぱなしにできるデザイン性を重視。猫ちゃんを飼っているという条件については、フローリング中心とのことなので、大手メーカーの吸引力があれば大丈夫と考えました。
とことん軽さで選ぶなら…… シャープ「RACTIVE Air EC-A1R」
・重量:1.5kg
・実売:60,430円 (記事)
実売価格はヨドバシ.comを参照(税込)。ポイント還元(10%)も含む金額となっています
吸引力はフラッグシップモデル(FREED)と変わらないまま、業界最軽量の1.5kgを実現。これだけ軽いと、クイックルワイパー感覚で使えちゃいます。手元重心かつ軽いとなると、ふだんやらないようなエアコンの上など高い場所の掃除も俄然やる気になれます。
自立機能はないものの、取っ手部が「ちょいかけ」フックになっていて、壁に寄りかからせたり、ひっかけてぶら下げられるのは便利。バッテリーを取り外して充電できるので、本体の置き場所を選ばないほか、予備を用意すれば交互に充電でき、充電切れの心配もなし。
メイン機にしたいなら…… 東芝「TORNEO V cordless VC-CL300」
・重量:1.9kg
・実売:46,560円(価格を抑えるため、あえてのエアブロー機能なし) (記事、レビュー)
3モデルの中で一番ごみを吸ってくれる実感があります。また「ゴミ残しまセンサー」は、実用性だけでなく、達成感が得られるので、掃除へのモチベーションを高めてくれる仕掛けにも。またパワフルなサイクロンで、ゴミ捨て時にゴミが舞いにくいのもうれしい。メイン機として活躍してくれると思います(メイン機にするなら、付属品が多いVC-CL1300のほうがいいかも)。
デザイン性にこだわるなら…… パナソニック「iT MC-BU500J」
一番のおすすめポイントはデザイン性。出しっぱなしにするからこそ、こまめに掃除ができるわけですが、そのためにはインテリアになじむデザイン性がほしい。自立はしませんが、グリップ裏にすべり止めがついて立てかけておけるので、好きな場所に設置でき、掃除の中断時も困りません。東芝同様、ゴミを見つけるセンサー機能「ハウスダスト発見センサー」が大活躍。
ユニークなのが、手首をひねるだけでヘッドをT字からI字に変えられること。ノズルを付け変えなくていいのは、サッと掃除したい人にうれしい機能です。ただT字からI字に変えたり、I字のまま前後に動かすのはちょっとコツがいるので、あくまでI字は付加機能と考えたほうがいいかもしれません。
河原塚英信先生
息子が生まれてから、じょじょに子育てと家事を手伝わされるようになっている、消極的イクメン。家庭での主な担当は、床の掃除とアイロンがけ。無類の面倒くさがり屋だが、気持ちが乗ると極めたくなる性格。
一番お薦めは 東芝「TORNEO V cordless VC-CL1300」
ネコが居るということで、吸引力の高いトルネオをお薦めします。また、メインのヘッドブラシだけで、棚の下など広範囲をカバーできるのも、面倒くさがり屋の臼田さんにお薦めする理由の1つ。
ハンドル部が広いので、掃除する場所によって持ち方を変えれば、軽快に掃除できます。女性でも重さを感じづらい設計なので、奥さんも抵抗なく使ってくれると思いますよ。
不満があるとすれば、自立しない上に、壁に立て掛けづらい点です。慎重に立て掛けないと、滑って倒れるので、ストレスになります。もし購入したら、本体と壁との設置面にラバーを貼って滑り止めにするなどの工夫をしたいところです。
ダストカップに溜まったゴミは、ワンタッチで捨てられるので、こまめに処理してください。この点は、他のメーカー製と比べて、良くも悪くもありません。
選定モデル「VC-CL1300」とは性能面では変わらない、下位機の「VC-CL300(実売46,560円)」にするか迷うところです。ネコを飼う点を考えれば、クッションなどの掃除にも便利な「ふとん用ブラシ」が同梱する上位機のVC-CL1300がお薦め。ほかにも、エアブローノズルや延長ホースも付属。
吸引力やゴミの捨てやすさなら ダイソン「V6 Fluffypro」
・直販価格:60,588円(税込) (記事)
主に男性が使うということなので、吸引力が強く男らしいデザインのDysonもアリ。中でも、できるだけ予算を超過しないようリーズナブルになっている1世代前の「V6 Fluffypro」がお薦めです。「パワーを「強/標準」で調整できますが、標準設定にしていても、フローリングや畳であれば吸引力は充分。約20分間、思う存分掃除できます。
ペットがいる家庭向けの「アニマルプロ」もありますが、長毛種などでなければ、ご自宅はほとんどフローリングということなので、「V6 Fluffypro」でOKかと。
ダストカップは、他のメーカーのモデルと比べて捨てやすいので、面倒くさがり屋には最適です。
デザインや質感は、男性に好まれるのではないかと思います。反面、その点をこだわっているからか、使用時に少し重く感じます。持ち手が固定される上に、少し身長が高めの人に設定されているようです。そのため身長が170cm未満だと、少し前後に動かしづらいし、持ち運びづらいのが気になります。
リーズナブルなモデルとはいえ、隙間ノズルや延長ホースはもちろん、ミニモーターヘッドやフトンツールなども同梱しているので、フローリング以外もしっかりと掃除できますよ。
充電忘れを防ぐには、シャープ「パワーサイクロン FREED EC-SX520」
バッテリーが2つ同梱されているので、充電をし忘れることがないのが大きなお薦めポイントです。もちろん2つをフル充電しておけば、掃除可能な範囲も2倍に広がります。大掃除のように、家中をくまなく掃除したいときにも、バッテリー切れの心配がなくなります。さらに、バッテリーが取り外せない他のメーカー製とは違い、バッテリーの充電がどこででも可能なのも便利。家の中で、あまり使わないコンセントを、バッテリー充電用として使えます。
自立するので、掃除中に邪魔な物が床に転がっていたら、パッと手を離してどけられます。掃除前に床に落ちているものを、丁寧にどけておかなくても、見切り発車で掃除し始められます。この点、たいていの男性はガサツなので、嬉しいポイントではないでしょうか。未使用時も、どこにでも置いておけます。
軽さを取る? 吸引力とゴミセンサー? 相談者の結論は?
オススメ製品を見て、“さっと使える”イメージが湧いてきたのが、シャープの「RACTIVE Air EC-A1R」。デザインも軽そうで、普段のフローリングの掃除だけでなく、月に1~2回掃除するエアコンのほか、24時間換気の排気口の掃除(いまは背伸びして、カバーを外してから、フィルター部の汚れを掃除機で吸っている)も、“さっと”できるイメージが湧いてきました。
スリムかつシャープなデザインも好み。「発表会では女性陣の支持がイマイチだった」とのことですが、個人的には今回の製品の中で一番イイなと。ちょいかけフックも便利かつ気軽に使えそう。自分のスティッククリーナーへのあこがれポイントである“気軽さ”を一番満たしてくれそうな製品が、RACTIVE Airかもしれません。
そして、田中・河原塚両先生のオススメに入っている東芝トルネオ「VC-CL1300」は、やはり購入の第1候補でしょうか。「『ゴミ残しまセンサー』で掃除の達成感が得られる」という指摘は、誰も褒めてくれない掃除へのモチベーションと慰めになってくれそう(笑)。
田中先生のコメントの通り、「エアブローノズル」を使う機会はあまりなさそうなので、「VC-CL300でもイイかな?」と思いました。ただ、レビュー記事を見ていたら、エアブローノズル装着写真が格好いい! 買うなら奮発してVC-CL1300ですね。吸引力の評価も高いし、欠点がなさそう。バランスをとるなら、コレかなぁ。
ダイソン「V6 Fluffypro」は、評判の吸引力もそうですが、「ダストカップのゴミが捨てやすい」という指摘に、心が動かされました。ゴミ捨て面倒くさいですし。パナソニック「iT MC-BU500J」もハウスダスト発見センサーが魅力的ですが、デザインでいうとシャープのほうが好みかなぁと。シャープ「FREED EC-SX520」のバッテリ2個も魅力的ですが、RACTIVE Airも追加でバッテリ購入できるので、どちらかというとRACTIVE Airに惹かれるものがありますね。
気になった指摘は、田中先生の「手元重心」という言葉。手元側に重い部分があるので、「持ち上げるときに重さを感じさせない」ということのようですね。これは実際に店頭で触ってみて確認したいと思います。
結論としては、東芝「トルネオ VC-CL1300」とシャープ「RACTIVE Air EC-A1R」の2製品を軸に、ダイソンのゴミ捨てのしやすさと吸引力、バッテリ2台のメリット、自立は自分に必要かなどを、店頭などでチェックしてみたいと思います。