フランスほのぼの暮らし
フランスママに学ぶ「クリスマス前の1カ月」を子どもと楽しく過ごす方法
2017年 11月 27日 07:00
クリスマスが近づくと、イルミネーションや飾りが目に入ってきて、大人も子どもも楽しい気分になりますよね。今回は、子どもと一緒に楽しく過ごす、フランス流のクリスマスまでの1カ月間をご紹介します。フランスでは、クリスマスは年に1度のメインイベントで、信仰している宗教に関係なく、また大人も童心に帰ってお祝いします。
子どもにサンタさんへお手紙を書かせる
フランスママは、クリスマスの1カ月前ごろから、子どもたちの欲しいプレゼントをリサーチします。でも、その方法が変わっているのです。まず子どもたちが自分で、クリスマスに欲しいものをサンタさんへの手紙に書いてお願いします。字の書けないチビッ子は、オモチャのカタログから写真を切り取って、封筒へ入れて名前を書けばOK!クリスマス前限定で設置される、郵便局か教会前広場のサンタポストへ差出人住所を書いて投函します。
すると「君の欲しいものをクリスマスの日に届けに行くよ。でも、たくさんの子どもに配らなくてはならないから、全部は無理だけど待っててね」という内容の手紙が、子ども宛にサンタさんから届きます。その手紙に、子どもの欲しいものが記載されているので、親は子どもが寝たあとに盗み見て、手紙に書かれたプレゼントを購入します。サンタさんへのお手紙と返事は、無料で受け付けてもらえて、年齢制限もないので、まれに大人がお城や船、美男美女をねだることも。知人が高級車をねだったら、「トナカイがストライキ中で、行けない」という返事が来たこともあります。こんなところにも、フランス流のエスプリが表れているんです。
クリスマスリース&ツリーの準備は欠かさない
フランスには「クリスマスは、煙突がなくてもサンタさんは来てくれるけど、リースとツリーのない家には来ない」という言い伝えがあり、12月の始めまでには自宅の玄関ドアやリビングを飾り付ける習慣があります。近年では、イルミネーションを飾る人も増えましたが、自宅内には、大小を問わず、必ずツリーが飾られています。スーパーやマルシェでは、本物のモミの木が売られていて、日本のお正月飾りのような感覚で、毎年使い捨てで飾る人も多くいます。値段は1mのもので15~20ユーロ前後(約2,000~2,700円)、150cm程度で、25~35ユーロ前後(約3,300~4,700円)で売られています。
森で手に入れた材料で、クリスマスリースを手作り
子どもと一緒にクリスマスリース手づくりするフランスママも多くいます。材料は、家にあるものを使って作るので、お金は掛かりません。手作りのリースは、毎年新しく取り換える家庭が多く、森へ行ってベースになるツルや、松ぼっくり、ヒイラギ、アイビー、モミの木の枝などを取って来て、可愛いらしく飾り付けます。なかには、フランスで不老長寿と魔除けの縁起物とされている「宿り木」を束にして玄関先へ吊るす家庭もあります。田舎なら宿り木は簡単に手に入りますし、お店でも12月になると安く売られています。手作りのリースは、12月の始めごろに作って飾り、元旦を過ぎたら処分します。
アドベントカレンダーを用意する
また、クリスマス用のアドベントカレンダーの準備も欠かせません。アドベントカレンダーは、写真のように12月1日から25日にクリスマスまでの25個の扉が付いていて、クリスマスを待ちながら毎日1つずつ扉を開けて中身を楽しむというもの。フランスの子どもが大好きなチョコレート入りの物を購入したり、自分で手作りして中にキャンディーや小さなオモチャを入れて、我が子を喜ばせるママもいます。毎年使えるボックス型の小さな引き出しが25個付いたものや、小さな靴下が25個並んだものなど、形もさまざまです。毎日1個ずつ開ける楽しみと、クリスマスまでのカウントダウンができるので、子どもたちに大人気。最近では、チョコレートではなく、レゴブロックやオモチャ入りのものも販売されています。
クリスマスが近づくと、サンタが街にやって来る!
フランスでは、12月の土曜日に、街へサンタがやって来るというイベントがあります。地域によって出没日時が異なりますが、クリスマス前の土曜日はあちこちでサンタが見られます。クリスマスマルシェが開かれている会場内に出没することが多いですが、田舎ではロバを引き連れて地域を巡回することも。我が家は田舎にあるので、当日の夜に道路を歩いていて出会うこともあります。サンタは、キャンディーやチョコレートが入ったカゴを持っていて、近寄ると大人も子どもも無料でもらえます。地域によって、愛想の良いサンタと、サンタかと疑いたくなるほど図々しいサンタもいるのが特徴です。
家に来てもらうための「サンタのエサ」を手作りして準備
サンタさんに家へ来てもらうための、子どもたちのテクニックが「サンタさんのエサ」です。エサと言っても中身は、超簡単にできるクリスマスサブレ。日持ちがするので1週間ぐらい前から、ジンジャーとシナモンをたっぷり入れて、ママと一緒に手づくりします。クリスマスの夜には、温かいココアと一緒に、暖炉やツリーのそばに置いておくのです。そして子どもが寝静まってから、ツリーの下にプレゼントを置くのと引き換えに、パパとママが美味しく頂きます。
クリスマスまでの雰囲気を楽しむ
フランスママ&パパは、子どもと一緒にクリスマスの華やかな雰囲気を楽しむのが大好きです。特にサンタの存在は特別で、どんなに忙しくても、毎年必ず子どもをサンタに会いに連れて行く労力は惜しみません。フランスのクリスマスは、家族で過ごす大切な日になっています。