あってよかった

流行りの使い捨てフェイスタオル3選。マツキヨとカインズ、ドンキで買える

くらしを快適にしてくれるアイテム探しに余念がない住生活ジャーナリスト・ライターの藤原千秋が、注目のショップで買って使ってよかったお気に入りを紹介するコーナーです (店頭では予告なく販売終了となることもあります)
記事の後半で紹介するドン・キホーテのクレンジングタオル(ロールタイプ)

「あのー、個人的に聞いていいっすか」

と先日、かなりラフに聞いてきてくれたのは、とある媒体で知り合った若い女性だった。

単身上京、噂に聞く9平米の極小ワンルームに暮らすという20代女性は「顔を拭くタオルがいつもメッチャ臭いんす。あんだけ臭くて顔に良いわけないのはわかるんす。でも毎回使うたびに洗濯なんて無理っす。忙しくて洗濯は週一で限界。どうしたら良いんですかね?」と言った。

「臭いってのは、だいたい、菌だから……」中年女性は、答えた。「菌は、顔に、悪いよね」。

「良いはずないっす。つまりこれはあの除菌スプレーをぶっかけるべきですかね?」「いやあれは強い除菌剤だからもっと顔に悪いよね」「ですよね……」。

しかし折しも、中年女性宅にはたまたま流行りの「使い捨てタオル」というものが試用品として届けられており、爆速で中高大学生女子が使い果たしていた。「母さん知らないの? これ、メッチャ流行ってるんだよ!」。

「そうだ、顔を拭くタオル、いっそ流行りの使い捨てのやつにしたら……?」「じゃあ、どれがおすすめっすか?」

というわけで、手近な3種を使い比べてみた。結論から言えばどれでも良いが、微妙にいろいろ違った。

赤ちゃんにも使える高品質のマツキヨ

matsukiyo ポリュバリア フェイシャルタオル 65枚入

マツキヨの「ポリュバリア フェイシャルタオル 65枚入」はエンボスが効いていて分厚い。洗顔して濡れた顔に当てると、水気をめっちゃ吸う。特段の違和感も感慨もなく、タオルとして使える。サイズは220×200mm(縦×横)。素材はレーヨン100%である。

縦長のパッケージは、置いても吊るしても、前面からも下方からも引き出せるようになっているので、フレキシブルである。

前面から引き出している様子

マツキヨ、ココカラファインが家の近所にあるなら一番買いやすい。「レーヨン」に対し、特に思い入れがなければノーストレスに使えるだろう。用途にメイク利用のほか「赤ちゃんのお世話に」とあるので、品質への自信が伺える。

コットン派におすすめのカインズ

CAINZ コットン100%の使い切りフェイスタオル 60枚入

カインズの「コットン100%の使い切りフェイスタオル 60枚入」はフラットなシートである。触った感じでは「高級なキッチンペーパー」っぽい。サイズは200×200mm(縦×横)。やや小さい。

洗顔をして、濡れた顔に当てた際の「吸い」は若干イマイチであるが、材質は「綿100%」。コットン至上主義の方には比較のしようがないポイントになるだろう。気になるにおいも特にない。

エンボスがない分、パッケージは嵩張らずミニマムだ。サイズ的にはティッシュと同じくらいの縦長で、基本的には置いて使う用。

「高級なキッチンペーパー」っぽい

ぶら下げの穴などはないので、ぶら下げたい場合は市販のティッシュホルダーなどを活用すると良いだろう。コットン100%なので、肌が弱い人や野外、アウトドアなどに持ち込みたい人にも向いていると思われる。

ロールタイプのドン・キホーテ

ドン・キホーテ cosparade FUWAPANDAシリーズ クレンジングタオル 70枚ロールタイプ

ドン・キホーテの「cosparade FUWAPANDAシリーズ クレンジングタオル 70枚ロールタイプ」の素材は「パルプ」となっている。つまり文字通り“紙”ということか。とはいえ紙っぽくない、ふわっとエンボスの効いたシートは顔に当てると、よく吸水する。

ただ、若干においが気になった。形容し難いが、手持ち花火のような独特のにおいである。ただまあずっと顔に乗せているわけでないので、気になって仕方がないというほどではない。

この商品は珍しいロールタイプで、繋がっているのをミシン目で切り離して使う。こちらも独特な巾着型のパッケージに収められている。具体的にはパッケージからひょろっと飛び出したのをちぎりながら使う感じになるだろう。

シートは半分に畳まれているが広げるとサイズは220×220mm(縦×横)なので、大判だ。

珍しいロールタイプ。独特な巾着型のパッケージに収められている

かくしていずれも一長一短、コストパフォーマンス的には「カインズ」が、かなりリードしていると感じたが、消耗品になるゆえ買いやすさ、リピートしやすさなども加味するとなかなか滋味深いものがある。

意外なほど、思ったよりも、どれも「顔拭きタオル」としてちゃんと使えた。濡れタオルの菌臭にストレスを感じるくらいなら、衛生的でもあるし顔拭きタオルを使い捨てに切り替えるのはアリ寄りのアリ。実にズボラ向きでもある。

いずれも顔ふきのほか、メイク落としやマニキュアの拭き取りなどにも使えるので、ある意味、豪華なティッシュとも言えるだろう。しかし何せタオル、厳禁なのはトイレに流すことだ。絶対に詰まる。きちんと燃えるゴミに捨てよう。

もしかすると入浴後のタオルとしても1枚では無理だが2~3枚連ねれば大丈夫そうだ。その際にはロールタイプのドンキが有力。ただにおいが気になるならマツキヨがおすすめだ。

ちなみに筆者はいつも出かけるときこれらのどれかを3枚ほどさまざまなポッケに入れており、トイレの手洗いの際の手拭きや、ちょっと鼻水が出た時などにティッシュがわりに使って捨てている。

筆者宅の魔空空間に繋がる洗濯機においては、ハンカチの類の行方不明頻度は半端なく、使い捨てタオル、しみじみあってよかったと思える便利さである。ぜひ、お試しあれ。

藤原 千秋

主に住宅、家事、育児など住まい周りの記事を専門に執筆するライターとして20年以上活動。リアルな暮らしに根ざした、地に足のついたスタンスで活動。現在は商品開発アドバイザリー等にも携わる。大手住宅メーカー営業職出身、10~20代の三女の母。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)、『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー‼』(オレンジページ)など著監修書、マスコミ出演多数。