あってよかった

洗剤はドラッグストアじゃなくセブンで買う! 3つのリピートアイテム

くらしを快適にしてくれるアイテム探しに余念がない住生活ジャーナリスト・ライターの藤原千秋が、注目のショップで買って使ってよかったお気に入りを紹介するコーナーです (店頭では予告なく販売終了となることもあります)
リピ買いしているセブンプレミアムの日用品を3つご紹介

筆者のように、免許はあっても運転がまるで好きではなく、電車やバスも酔うしで移動そのものが億劫な勢にとって、Googleマップストリートビューでのバーチャル散歩ができる現代は「すばらしい」のひと言に尽きる。

多分、買ったところで絶対乗らないまま劣化すること必至のキャンピングカーでの日本一周妄想や、引っ越して3日経たずに音を上げるに違いない里山移住妄想など捗らせつつ、全国に散らばるコンビニを見かけると「これさえあれば生きていける」と勝手に心強く思ったりしている。

コンビニでは日本中どこでも同じものが買えるところがすごい。何を当たり前なことを言っているんだと言われそうだが、よくよく考えてみるとほんとそれってすごいことなんじゃないだろうか。

ところで今日日のPB商品はなかなか出来がいいという話は、この連載でも、もうひとつの連載の方でも何度かレビューしてきているのだけど、現況最も「買いに行きやすい」PB商品といったら「セブンプレミアム」のものになるだろう。

それこそ、どこに住んでいても、どこに引っ越しても同じものが買える。それでもPB商品というものを「あえて」買う理由がない限りは、多くの人は日用品などナショナルブランドの見慣れた(使い慣れた)ものを、コンビニよりも家から遠いかも知れないドラッグストアなどで買い求めるのではないか。筆者もそうであった。

しかしここのところで、何度かリピートしてみてNBに比べ遜色ないというよりもむしろ、これがいい、と感じられたセブンプレミアムの日用品を今回は3点ご紹介したい。

20年前の某トイレ掃除用洗剤を思い出す素朴さ

泡のチカラでスッキリ洗浄 トイレの洗剤 本体 400ml。価格は228円

この商品をひと言で言い表すなら、「20年前のトイレ×××(某有名ナショナルブランドトイレ掃除用洗剤)」である!

香りも、使い勝手も、筆者が社会人になりたての頃に毎朝の掃除場所として割り当てられた営業所の男女共用トイレの掃除道具として初めて使った、あの洗剤……を彷彿とさせた。そっくりなのである。

もう、便器にスプレーした瞬間に時間が巻き戻った。そして現在のトイレ×××(某有名NB商品)が何度もマイナーチェンジを繰り返しながらいま全く違う香りになっていることを理解した。

20年前仕様のこれはとにかく素朴でシンプルだ。近年NBの多くで付加され続けている様々な効能はさほど謳われていないが、それで充分だと思えばこれでいい。量も価格もスプレーボトルの機能にも遜色ない。

商品裏面

こちらは今風に進化! 破れにくく丈夫なペーパーシート

厚手でやぶれにくく水に流せる トイレクリーナー 12枚入。価格は170円

一方でこちらのトイレクリーナーのシートは、しっかり今風に「進化」している。あまり期待しないで使い始めたのだが、ちゃんと破れにくいペーパーシートだ。

トイレ掃除に使う使い捨てシートは安ければ安いほど拭いているうちに分解してきてしまう脆弱さであるのが通常だ。そういう見方でいえばこのシートはそこまで安価なわけではないのだが、とはいえNBに比べればだいぶ安く絶妙なバランスである。

こちらも香料及び洗浄成分的には若干昔っぽさがあるが、逆に言えば香りに弱い人には適している。ウエットシートは買い貯めておいても劣化しやすいものなので、近場のコンビニで補充できるのは大きなメリットである。

商品裏面

あまりストックしたくない過酸化水素水も手軽に買える

衣類の濃縮漂白剤 本体 600ml。価格は228円

液体の酸素系漂白剤(過酸化水素水)は、色ものやシルク、ウールの衣類の洗濯にも使える除菌漂白剤として便が良く、女性の家族が多くお洒落着洗濯の多い筆者宅では使用頻度が高い。

日々どんどん使って無くなるし、とはいえ過酸化水素水のようなものを買い溜めておいても良いことはほとんどないのでストックしてはいない。という事情から鑑みて、量と価格と買いやすさの点で非常に優れており改めてびっくりした。

筆者はついこの間まで「コンビニにあるものは全て割高なのであまり買い物すべきではない」という、節約の教えを20年来信じ込んでいたからだった。

商品裏面

節約情報に限らず、人は(と、やや大風呂敷を広げてみるが)一度これが正しい最適だ、と信じ込んだ「生活の知恵」的なものから、そうそう足抜けできないものであるような気がしてならない。

定期的に炎上したりする「米は研ぎ水が透明になるまで研ぐべきか問題」や「炊飯器の内釜で研いでも良いのかどうか問題」なども、ある一時代に喧伝された「生活の知恵」を数十年疑わずに抱え込んでいる人と現状(無洗米の登場やコーティング技術の向上)との齟齬によって生じるが、これがなかなか一度「正しい」と仕分けされた情報を新情報で上書きすることが難しいのだ。

正しいものはいつまで経っても正しいと思われやすく、情報更新を人格否定と捉えられやすく、聞く耳を持たれにくい。

時代のニーズを捉えた最新の機能や効果にもその意義はあり、それを否定するものではない。しかし自分が身の回りの日用品にどのレベルの効果と費用感を求めているかの棚卸しをしてみても別にバチは当たらないだろう。

PB商品はとかく「ジェネリックみ」が強いのは確かだ。しかしそれは決して「弱点」ではないのだ。

藤原 千秋

主に住宅、家事、育児など住まい周りの記事を専門に執筆するライターとして21年目。リアルな暮らしに根ざした、地に足のついたスタンスで活動。現在は商品開発アドバイザリー等にも携わる。大手住宅メーカー営業職出身、大1、中3、小5の三女の母。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)、『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー‼』(オレンジページ)など著監修書、マスコミ出演多数。