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シャープ、吸引力と使いやすさを兼ね備えたコードレスタイプのサイクロン掃除機
(2013/2/13 16:46)
コードレスクリーナーのイメージを覆すキャニスター型掃除機
シャープは、吸引力と使いやすさを兼ね備えた「コードレスサイクロン掃除機 EC-DX100」を2月下旬より発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は7万円前後。
あらかじめ充電しておくことで、使用時にコードレスで使えるサイクロン掃除機。シャープによると、日本の社会環境の変化によって、掃除機を取り巻く環境も変わってきており、掃除機には「手軽」「簡単」「時短」などのニーズが高く、これらを追求すると、コードレス掃除機にいきつくという。しかし、従来のコードレス掃除機には、潜在的な不安・不満として、「パワーが弱い」「使える時間が短い」「重い」などがあったという。これらの現状を踏まえて、シャープでは、高い吸じん性能を実現するサイクロンタイプのコードレス掃除機を開発した。
これまでコードレス掃除機というと、スティック型が主流だったが、シャープでは独自の技術による高い吸じん性能を維持するために、キャニスター型を選択。
パワーの面ではコードレスながら、強力な吸じん性能を実現するために「高効率SRモーター」を採用。高効率SRモーターは、電気自動車などにも採用されている高出力タイプの小型モーターで、従来式のモーターで使っていた永久磁石やブラシを使っていない点が特徴。このため、温度変化によって特性が変わることなく、回転が安定するほか、ブラシが消耗しないため、長寿命だという。
集じん方式は、高速旋回気流でゴミと空気を遠心分離するサイクロン式を採用する。
バッテリーは、容量86.8Whのリチウムイオンバッテリーを採用。充電時間は約4時間で、連続運転時間は最大約50分。これは、最も吸引力が弱い「弱モード」設定時で、床や動作に合わせて自動で運転を制御する「自動エコモード」選択時は約20~46分、最も吸引力が強い「強モード」選択時の運転時間は約13~15分。
また、バッテリー充電量が少なくなっても、手元の「強/弱スイッチ」を長押しすることで、約5分間の追加運転ができる「リザーブ機能」も設ける。
バッテリーの繰り返し使用回数は約1,000回。シャープでは、バッテリーの耐久年数を約3年とみており、3年経過後にはシャープのサービス拠点でバッテリーの交換を行なう予定だという。バッテリーの交換は有償で、価格はそのときの相場の状態にもよるが、約15,000円ほどだという。
“ココロエンジン”搭載で、運転状況を音声でお知らせ
本体構造は、既に発売されているシャープのサイクロン式掃除機「EC-QX310」でも採用されている“デカ車輪”を搭載。本体の中央分を空洞化させることで、軽量化と薄型化を両立できるという。また、持ち歩くことを想定して、ダストカップの前後にモーターとバッテリーを配置。重量バランスが良く、持ちやすいという。
使い勝手の面では、本体の状況を音声で知らせる「ココロエンジン」を搭載する。これは、シャープのロボット家電「COCOROBO(ココロボ)」に搭載されている技術を応用したもので、「お掃除開始」「フィルターをお手入れしてください」「充電してください」「ごみを捨ててください」などを音声で知らせるというもの。使用状況や充電回数などに応じて発声内容やメロディも変化するという。
シャープでは、電源プラグを抜き差しや、電源コードの取り回しなどの手間が少なくなることで、掃除するときの煩わしさが解消されるとしている。同社の調べによると、電源コードがなくなったことで、12畳の部屋を掃除する時間が約1分11秒短くなったほか、移動距離も約17m短くなったという。
また、コードレスだからこそ、今まで掃除出来なかった場所も掃除できるとして、アタッチメントも充実させた。先端のブラシの向きや長さを変えて様々な場所を掃除できる「ロング伸縮ブラシ」が付属し、棚の上や、エアコンの上、高い天井の掃除に便利だという。未使用時は、延長管に収納できる。
本体には階段を上るときや、高いところを掃除する時に便利な「肩かけベルト」が付属する。シャープ独自の「プラズマクラスターイオン」を室内に放出する機能も備える。
本体サイズは189×317×252mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は3.5kg。集じん容量は0.25L。運転音は64dB~約57dB。本体カラーはレッド系。
シャープ 健康・環境システム事業本部ランドリーシステム事業部・阪本実雄事業部長は、製品の発表にあたり、「我々が2000年にサイクロン式の掃除機を出した時は、まさかサイクロン式掃除機が紙パック式掃除機と比肩するようになるなんて、考えてもいなかった。今後10年は、コードレスの市場を新たに創造するような取り組みをしていきたい」と話した。