中国電力、100万kWの三隅発電所1号機が再び故障

~関西電力の電力状況にも影響か
三隅発電所1号機の故障箇所

 中国電力は、三隅発電所1号機の故障を発表した。9日3時頃、ボイラーで発生した蒸気をタービンへ送る配管の一部が損傷し、蒸気が漏洩していることを確認した。10日朝には運転を停止し、確認と修理を行なう。

 三隅発電所は、島根県浜田市にある火力発電所で、出力は100万kW。中国電力では、自社管内で、一時的に供給力は減少するものの、予備力は確保できており、現時点で安定供給に支障はないとしている。

 しかし、三隅発電所で発電された電力のうち、72万kWは関西電力へ融通送電されている。中国電力では、本日の関西電力への送電は計画どおり行なうとしているが、10日以後については触れられていない。三隅発電所1号機は、7月8日から27日まで故障で停止し、政府が関西電力管内に対して、10%節電を呼びかけるきっかけとなった。

 関西電力は、9日には電力使用率が95%前後まで上昇しており、需給が逼迫している。10日のでんき予報は、ピーク時供給力が3,010万kW、予想最大電力が2,750万kWで、使用率91%で、「やや厳しくなることが予想されます」としている。

中国電力の今日の供給状況。比較的余裕のある状態だった関西電力、9日の需給実績。使用率が94~95%まで上昇した関西電力、10日のでんき予報





(伊達 浩二)

2011年8月9日 18:19