三菱、棚がくるんと回転する「回るん棚」搭載の冷蔵庫
三菱冷蔵庫「光ビッグ MR-E」シリーズ |
三菱電機は、棚の前後が回転する冷蔵庫「光ビッグ MR-E」シリーズ全6機種を9月25日より順次発売する。製品の詳細は以下の表のとおり。
タイプ | 型番 | 容量 | 希望小売価格 | 発売日 | 店頭予想価格 |
プレミアムタイプ6ドアセンター開き | MR-EX62S | 620L | オープンプライス | 11月10日 | 32万円前後 |
MR-EX57S | 565L | 10月30日 | 30万円前後 | ||
デラックスタイプ6ドアセンター開き | MR-E62S | 620L | 10月20日 | ||
MR-E57S | 565L | 9月25日 | 28万円前後 | ||
MR-E52S | 520L | 26万円前後 | |||
MR-E47S | 465L | 10月15日 | 24万円前後 |
プレミアムタイプ2機種。左から容量620Lの「MR-E62S」、容量565Lの「MR-EX57S」 | デラックスタイプ。容量620Lの「MR-E62S」 | 容量565Lの「MR-E57S」 |
容量465Lの「MR-E47S」 | 容量565Lの「MR-EX57S」 | MR-EX57Sの操作パネル部分 |
冷蔵室 | 製氷室 | 切替室 |
冷凍室 | 野菜室 |
三菱電機の冷蔵庫2010年度モデル。同社の冷蔵庫は、食品の冷凍保存中の温度をセンサーでコントロールすることで、霜付きや冷凍やけを抑制する「光パワー瞬冷凍機能」や、食品を芯から均一に凍らせ、水分の損失を防ぐ「瞬冷凍」機能、ごはんやカレーなどをセンサーで感知しながら熱いまま急速に冷凍できる「熱いまま“急っと”瞬冷凍」など、充実した冷凍機能を搭載しているのが特徴。また、冷蔵室中段の棚には、収納するものに合わせて棚の高さを変えられる同社独自の「動くん棚」を備える。
新モデルでは、従来の基本的な機能はそのままに、使い勝手の面を強化した。物が取り出しやすい棚を新たに開発したほか、設計の変更により各クラスとも内容量が20L増量している。
同社によると、冷蔵室の最上段は高い場所にあるため、物がとりずらく、棚の奥はデッドスペースになっていたとする。MR-Eシリーズでは、これを解消するため、棚の奥と手前が入れ替えられる「回るん棚」を新たに搭載した。
冷蔵室の最上段は、取り出しにくい、物が見つかりにくいなどの問題があったという | 最上段は物が見えにくい、奥の物を取り出しにくいなどの問題があった |
回るん棚は、回転式の棚で、棚を手で手前に引っ張り出すだけで簡単に棚の前後が入れ替えられるというもの。冷蔵室内のデッドスペースを解消できるほか、状況に応じて棚の前後を入れ替えて使うこともできるという。たとえば、一方にビールやおつまみなど「夜使うもの」を陳列、一方にはバターやヨーグルトなど「朝使うもの」を設置するなど、状況に応じて棚を回転させて使うことができるとする。
「回るん棚」は、棚が回転する機構を搭載した | 下から見たところ | 回転は手で棚を引き出すだけで簡単に行なえる |
普通の状態 | 回転させるときは、棚が前にせり出してくる | 朝使うジャムやバターと夜使うビールやおつまみをそれぞれ置くなど、状況に応じて使うことができるとする |
また、すべての機種で内容量を約20L大きくしている。これは冷蔵室裏の基板のサイズを従来より小さくしたほか、断熱材の厚みを冷蔵室と冷凍室において最適化したことで実現したという。なお、本体サイズは、従来機種とほとんど変わっていない。
湿気を取ることで霜が付くのを防ぐ「プレ着霜システム」を搭載 |
省エネ性能の面では、霜取りの周期を伸ばす「プレ着霜システム」を新たに採用した。プレ着霜システムは、冷却器の冷気入口部分で湿気をキャッチすることで、霜によって目詰まりしていた冷却器の冷却風路の閉塞を抑制し、霜取りの周期を従来の約24時間に1回から約48時間に1回とした。これにより、消費電力量も抑えられ省エネ効果があるという。
さらに操作パネルには、運転負荷状況を0~3枚の葉っぱの数で表わす「ECOモニター」を搭載。標準時は1枚、約10%の省エネ時には3枚が表示されるなど、家庭のエコ意識の向上に貢献するという。
プレミアムタイプの「MR-EX62S」「MR-EX57S」の2機種では、高級感を演出するために、外板にカラーステンレスを採用したほか、操作部のパネルはミラーパネルとした。また冷蔵室には、食品の急速冷却や急速解凍ができる「快速チルドルーム」を設ける。
快速チルドルームは、赤外線センサーと冷気循環用のサーキュレートファンを搭載したチルドルーム。センサーで食材の温度を感知し、ファンによる冷気の循環によって素早く食材の解凍・冷却を行なうという。
急速解凍機能では、冷凍した挽肉などを約30分で包丁で切れる半解凍状態にするほか、ポテトサラダ用に茹でたじゃがいもやハンバーグ用に炒めた玉ねぎの粗熱取りにも使えるという。粗熱取りは、室温で行なうときに比べ、時間が約半分に短縮できるほか、急速に冷ますことで食材のビタミンCを保持する効果もあるという。急速冷却機能は、ビールなどを素早く冷たくしたい時に便利な機能。350mlの缶ビールを約40分で、約20℃から約10℃に冷却することができるという。
冷蔵室のチルドルームで急速解凍や急速冷却を行なう「快速チルドルーム」を搭載 | 快速チルドルームでは、センサーと冷却ファンで冷気をコントロールする。冷却ファンはチルドルーム奥に設置されている |
容量620Lの「MR-EX62S」の本体サイズは、745×728×1,821mm(幅×奥行き×高さ)。各室の内容積は冷蔵室が323L、野菜室が114L、切り替え室が38L、冷凍室が145L。本体カラーはロゼステンレスとコバルトステンレスの2色。
(阿部 夏子)
2010年8月24日 15:32