三菱、“光”で鮮度と清潔性を保つ高級冷蔵庫「光ビッグ」

~最上位機種は業界最大の容量645Lを実現

「光ビッグ」シリーズの最上位機種「MR-Z65R」クリスタルブルー
 三菱電機は、光の力で食材の鮮度や庫内の清潔性を保つ冷蔵庫「光ビッグ」シリーズを、9月25日より順次発売する。価格はすべてオープンプライス。ラインナップは以下の表の通り。
MR-Z65R クリスタルホワイトMR-Z65Rの扉を開けたところ収納イメージ
容量601Lの「MR-E60R」容量545Lの「MR-E55R」左からMR-E45R、MR-B42R、MR-F40Rのピンクとシルバー

商品名ドアタイプ型番定格内容積本体サイズ
(幅×奥行き×高さ)
店頭予想価格発売日
「光ビッグ」
シリーズ
オール
センター開き
MR-Z65R645L805×
728×
1,821mm
40万円
前後
12月1日※
6ドア
センター開き
MR-E60R601L745×
728×
1,821mm
29万円
前後
10月25日
MR-E55R545L685×
728×
1,821mm
27万円
前後
9月25日
MR-E50R501L685×
673×
1,821mm
25万円
前後
MR-E45R445L650×
657×
1,821mm
23万円
前後
10月20日
幅60cm
5ドア
片開き
MR-B42R420L600×
699×
1,798mm
21万円
前後
-幅60cm
4ドア
センター開き
MR-F40R400L16万円
前後
9月25日
※10月上旬より予約販売開始
【訂正】初出時、型番に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

食品の投入時だけでなく、通常保存中にもムーブアイを作動し、温度変化を抑える「光パワー瞬冷凍」機能を備えた
 三菱電機の最高級モデルの冷蔵庫。前年モデルの「熱いまま急っと瞬冷凍 MR-E」シリーズと同様、ごはんやカレーなどを熱いまま投入し、センサーで感知しながら急速に冷凍する「熱いまま“急っと”瞬冷凍」、食品を芯から均一に凍らせ、水分の損失を防ぐ「瞬冷凍」などの機能を、切替室に備えている。

 本製品では、食品の投入時・凍結時だけでなく、保存中にもセンサー機能を作動させることで、冷凍時の温度変化を抑制する「光パワー瞬冷凍」機能を搭載した点が特徴。食品を冷凍すると、食品表面の温度と周囲の温度に差が付き、水分が表面に表出、食品に霜が発生して食品の乾燥や冷凍やけ(変色)を引き起こすことがある。同社がユーザーに行なった調査でも、約8割の人が冷凍中の霜つきや変色を不満に感じていたという。

 この光パワー瞬冷凍は、本体内に搭載された赤外線センサー「光ムーブアイ」で食品表面の温度を見張ることで、食品の温度をコントロール。周囲との温度差をなくすことで、霜付きや冷凍やけを抑制する効果がある。同社の調べによると、牛モモブロック肉100gを2週間冷凍した場合、従来機種に比べ霜の発生が約30%抑えられたという。

冷凍時の温度変化が大きいと、水分が食品の表面に表出するため、乾燥や冷凍やけの原因となりやすいユーザーに対する調査でも、霜つきや冷凍やけに関する不満の声が多く、中には仕方がないと諦めているひともいる「光ビッグ」では、食品の保存中も光ムーブアイで温度管理するため、食品の温度を一定に保ちやすくなる

写真右が「光ビッグ」で冷凍した肉。左の従来機種と比べると、霜つきがなく、色の変化も見られない魚でも同様の結果となった

「光ムーブアイ」が切替室内部で動いているようす。光色はブルー
 光を用いた機能としては、冷蔵室内部の「光エア除菌・脱臭」機能も新たに備えた。これは、冷蔵庫背面に搭載した光触媒フィルターが冷蔵庫内の有機化合物や細菌を捕らえ、LEDの光をフィルターに照射することで除菌、脱臭するというもの。庫内の冷気を清潔に保つ効果があるという。

 このほか、野菜室にLEDの光を放ち、野菜の栄養価をアップする「光ビタミンUP野菜室」、製氷タンク内部の光触媒フィルターにLEDを照射し、水の雑菌やカルキを分解し、氷を作る「光クリア清氷」機能も、従来製品より継承する。

冷蔵室内部には、庫内の冷気をLEDの光で清潔にする「光エア除菌・脱臭」機能を採用(写真 青色部)菌やニオイをキャッチしたフィルターに青色LEDを照射することで除器・脱臭する効果があるという
製氷用の水タンク内にもLEDを照射。カルキなどをカットし、水道水でもおいしい氷ができるという三菱電機の冷蔵庫ではお馴染みとなった「光ビタミンUP野菜室」。オレンジのLEDを照射することで、野菜のビタミンをアップする効果がある

冷却器の霜取り運転時に使用する機構を改良。時間を30分短縮し、消費電力を抑える効果があるという
 省エネ性能の面では、冷却器の霜取り運転時の機構を改良。冷却器に霜が付着しても性能が落ちにくい「ナノポーラス冷却器」と、冷却器に付着した霜を内外の両面から加熱して溶かす「ハイブリッドデフロストヒーター」を搭載した。これにより、霜取りにかかる時間が従来の半分となる30分に短縮され、消費電力量も抑えられるため省エネ効果があるという。

 さらに操作パネルには、運転負荷状況を0~3枚の葉っぱの数で表わす「ECOモニター」を搭載。標準時は1枚、約10%の省エネ時には3枚が表示されるなど、家庭のエコ意識の向上に貢献するという。同様のモニターは同社のエアコン「霧ヶ峰」にも採用されている。
 
霜取り運転時の比較。右半分が「光ビッグ」に搭載されている冷却器で、左半分が従来機種のもの。霜取り時のスピードが向上している
エアコン「霧ヶ峰」にも搭載されているECOモニターを採用。省エネ運転がされているかいないかを、葉っぱの枚数で表示するECOモニターの仕組み。なお、MR-Z65RのECOモニターは、本体内部に備えられている


 ラインナップ最上位に当たるMR-Z65Rは、定格内容量を645Lを実現し、“業界最大容量”としている。上段の421Lの冷蔵室には、野菜やボトルなど小物を収納するための「マルチフレッシュコーナー」が設けられている。

 なお、年間消費電力量など、省エネ性能に関する詳細なスペックは現時点では未定だが、現行モデルの20%以上の省エネ性を備える予定だという。


 三菱電機 リビング・デジタルメディア事業本部 家電事業部長の田代正登氏によれば、8月までの冷蔵庫の商戦について、エコポイントの影響もあり好調だったとのこと。下期については「大型冷蔵庫を拡大することが、家電業界の活性化における最大のカギとなる」と語った。

棚の高さをスライドして変えられる「動くん棚」も採用ブランド名は「光ビッグ」三菱電機 リビング・デジタルメディア事業本部 家電事業部 田代正登部長




(正藤 慶一)

2009年8月25日 17:01