パナソニック、ナノイーによる鳥インフルエンザの抑制効果を検証



空気清浄機など、パナソニックの家電ではナノイーを放出するものが多い。写真は「うるおいエアーリッチ F-VXD50
 パナソニック電工は、同社のイオン技術「nanoe(ナノイー)」について、ウイルスや菌、農薬に対する抑制・減少効果を検証したと発表した。

 ナノイーは、空気中から水分を取り出し、高電圧を加えて生成するナノサイズの帯電微粒子水。パナソニックグループでは、空気清浄機や冷蔵庫、ドライヤーなどにナノイー発生装置を搭載している。

 今回効果が検証されたのは、ウイルスが鳥インフルエンザ、犬ジステンバーウイルス、菌がO-157(腸管出血性大腸菌)、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、農薬がメタミドホス、ジクロルボスの計6種類。いずれのケースも、ナノイーに曝した場合と曝さなかった場合を比較し、その抑制・減少効果を比較する実験が、第三者機関によって行なわれた。試験結果は以下の通り。


試験項目ナノイーに
曝した時間
結果試験機関
ウイルス鳥インフルエンザウイルス
(H5N1亜型・H9N2亜型)
4時間99.9%抑制帯広畜産大学
大動物特殊疾病研究センター
犬ジステンパーウイルス98.2%抑制酪農学園大学
O157(腸管出血性大腸菌)1時間99.9%抑制日本食品分析センター
MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)
農薬メタミドホス4時間92.3%減少タカラバイオ株式会社
ジクロルボス77.1%減少

 なお、ナノイーの効果については、ヒトインフルエンザや大腸菌、花粉やタバコ臭などを除去・減少すると既に検証されている。

 同社では今後の展開として、人の暮らしやビジネス環境をより快適にするため、住環境業務環境/公共環境/移動環境へ推進していくとしている。

 空気清浄機など、空気中にイオンを放出する家電製品は数多く存在するが、シャープのプラズマクラスターイオン技術など、大手メーカーでは独自のイオン機能がウイルスや菌を抑制する効果があることを、第三者機関によって実証するケースが増えている。

これまでに実証されたナノイーの試験項目


2009年5月12日 18:27