やじうま大掃除ウィーク

重曹やクエン酸の使い分けは? 溜め込んだキッチンの汚れもエコ洗剤で一掃!!

 12月に入り、いよいよ大掃除シーズンの到来だ。今週の家電 Watchは「やじうま大掃除ウィーク」と題して、オススメの掃除方法を紹介していく。今年は“プロ仕様の大掃除”をテーマに、掃除のプロに大掃除のコツを聞き、実際に編集部スタッフが試してみた。

 4日目となる今回は、キッチンの大掃除方法を紹介する。

・1日目:掃除のコツ編
・2日目:窓まわり編
・3日目:洗面所編
・4日目:キッチン編
・5日目:浴室編

シンクの汚れは、重曹の研磨作用が活躍

 主婦として誠に恥ずかしい話だが、わが家のキッチンはかなり汚い。料理のたびにきちんとキレイにすればいいのだろうが、仕事から帰って急いで夕食を作ったら、あとはほとんど動けない……というのが現状だ。

 というわけで、この非常に汚いキッチンをお見せすることになるのだが、ここまで汚れを溜めたおかげで、エコ洗剤でこんなにキレイになるとは! という感動を味わうことができ、今では汚くてよかったと思っている(笑)。

 ちなみにキッチンは、様々な種類の汚れがあるため、1日目に紹介した重曹、クエン酸、酸素系漂白剤、そしてセスキ炭酸ソーダがフルで活躍する。

 では、まずはお掃除前のシンクから。ふだん食器を洗い終わって空っぽになったら、シンク用スポンジでさっと拭くだけで済ませていたため、茶色っぽい汚れがこびりついている。

全体的にくすんでいて、清潔とはいえないシンク。これは主婦失格だ(泣)

 こういったシンク汚れには、「粉末の重曹が効果的」と髙橋さん。重曹には研磨作用があるため、クレンザーとして汚れをこそげ落としてくれるし、食べ物などの油分による汚れを落とすのが得意だという。そこで、全体に重曹を撒き、網つきのスポンジでごしごしこすってみたら……みるみる落ちていった!!

いつも水切りを置くことが多いためか、かなり汚れが溜まっている隅が……
くすみもなくピカピカに!!
排水溝まわりも茶色い汚れが気になるが……
こちらもあっさりキレイに
水切りプレートを置いているため、金属製の汚れがこびりついて、ふつうに拭いてもとれなかったが……
多少苦戦したが、地道にスポンジでこすったら、ここまで落ちた!

水栓のこびりついた汚れやくすみはクエン酸が解決

 これは気持ちいい! シンクがピカピカだ。こうなってくると、次に気になってくるのが、水栓まわりのくすみ。これは主に、水あかによるくすみのため、クエン酸が効果的だ。

水栓は特に、根元に汚れがたまりやすい
クエン酸を水に溶かしたクエン酸スプレーを吹きかけ、しばらく置く
不要になった歯ブラシでこすると、ボロボロ汚れが落ちていく
全体にも吹きかけ、ふきんで磨いた後、水で流したらここまでキレイに!

 さすが水あかに強いクエン酸パワー! あっさりと汚れを落としてくれた。そしてこの段階で、重曹とクエン酸の使い分けがなんとなく理解できた気がした。

 ちなみに排水溝のぬめりには、重曹とクエン酸スプレーの合わせ技が効くという。汚れに重曹をふりかけ、そこにクエン酸をスプレーすると、化学反応で発泡し、汚れを浮かせてくれるのだ。

重曹をふりかけたところに、クエン酸水をスプレーする
控えめながら、ジュワジュワと発泡し、ぬめり汚れを浮かせてくれる
歯ブラシで汚れをかき取り、水で流したらスッキリ!!

キッチン天板は酸素系漂白剤でワントーン明るく

一見するとキレイに見えるキッチン天板も、近くで見るとかなり汚れ、黄ばんでいる印象……

 続いて髙橋さんに教わったのが、人工大理石の天板をきれいにする方法。と言っても、酸素系漂白剤を塗り付けるだけだという。実は最近、天板があまりに黄ばんでいるので、ふきんやアルコールで掃除してはみたものの、ほとんど落ちなかったので、もう落ちないのかと諦めていた。しかし結果は、見違えるように真っ白になったのだ。

酸素系漂白剤を水に含ませる
スポンジで伸ばすようにしながら拭いていく
その結果、もともとこんなに汚れていた天板が……
汚れや黄ばみがなくなり、全体的にワントーン明るくなった

複雑なレンジまわりは、プラスチックヘラが大活躍

位置が低いせいもあってか、こんなに汚れているとは知らず……

 今度はレンジまわりのお掃除。正直、レンジの汚れは上表面や五徳ばかり気にしていたが、改めて操作部を見てみるとめっちゃ汚い! 主な汚れは油なので重曹が活躍するが、今回は、2日目3日目にも使われている市販のセスキ炭酸ソーダ配合アルカリ電解水を使用した。重曹より汚れ落ち効果が高いというし、何より最初からスプレータイプになっているので便利だ。

 まずはぞうきんにセスキ炭酸ソーダ水を吹きかけ、表面を拭いていく。しかし汚れがこびりつきすぎていて、なかなか落ちないため、セスキを直接塗りつけて少し時間を置いてからぞうきんでふき取った。それでも落ちない汚れは、セスキをたっぷり吹きかけた網付きスポンジでふき取ると、おおかた落とすことができた。

ぞうきんにセスキをたっぷり吹きかけて、汚れをふき取っていく
ぞうきんで落ちない場合は、網付きスポンジを使うと、より効果的に落とせた

 だいぶきれいにはなったのだが、よく見るとまだすき間にホコリがたっぷり詰まっている。コンロまわりには、実にこういったすき間が多いのだ。

 そこで活躍するのが、塗装や内装のときに使われることの多いプラスチックヘラだ。ホームセンターなどで購入できる。プラスチックヘラにもいろいろあるが、両端の太さが異なるタイプだと、場所によって使い分けできるのでおススメ。これにぞうきんをかぶせ、セスキを吹きかけてから、すき間に差し入れると、奥まで掃除できた。

プラスチックヘラは、何かと活躍するので用意しておきたいアイテム
セスキを吹きかけたぞうきんをかぶせ、角を上手に利用しながらすき間をお掃除
反対側は、もっと幅の狭い形になっている
より狭いすき間を掃除したいときや、細かく動かしたいときはこちらで

 こうして表面にこびりついた油汚れから、すき間に溜まったホコリまで、気持ちよく取り除くことができた。大満足!!

こびりついて取れないと思っていた汚れも落ち、油っぽさもなくなった

キッチン掃除はエコ洗剤の使い方をマスターするのにピッタリの場所

 シンクからキッチン天板、レンジまわりまで一気に掃除したが、30分もかからなかった。慣れてくれば、もっと簡単にできるだろう。こんなに手軽に、しかもキレイになるのだったら、今度からはもっとこまめに、それこそ髙橋さんの推奨する「15分掃除」に組み込んでもよさそうだ。

 またキッチン掃除と一口に言っても、実にいろいろな種類の汚れがあることが改めてわかった。そのため4つの洗剤を使い分けることになり、結果として今までいまいちピンと来なかったエコ洗剤の使い方がわかった。エコ掃除をマスターしたいみなさんには、まずキッチン掃除から試してみてほしい。

田中 真紀子