やじうまミニレビュー

パナソニック「ポケット吸入器 EW-KA30」

~ポケットドルツに続け! 持ち歩ける吸入器
by 正藤 慶一


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


パナソニック「ポケット吸入器 EW-KA30」

 最近は日に日に寒さが増してくるが、それにつれて空気も乾いてくる。マスクをせずに外出しようものなら、ノドがいつのまにか乾燥し、ノドの奥が“イガイガ”してしまったり、咳き込んだりしてしまうことも多い。

 今回は、そんなノドの悩みがカンタンに解決できるグッズを紹介しよう。パナソニックの「ポケット吸入器 EW-KA30」だ。

 “ポケット吸入器”とは聞き慣れない言葉だが、要は持ち運びに適した小型吸入器だ。家庭用の吸入器といえば、テーブルの上に置く大型のものが多いが、本製品は55×34×88mm(幅×奥行き×高さ)と、持ち運びやすい小型サイズとなっている。これだけ小さいのは今までになかったので、一度試してみたく購入した。


メーカーパナソニック
製品名ポケット吸入器 EW-KA30
価格オープンプライス
購入店舗Amazon.co.jp
購入価格4,481円

 本体は本当に小さく、“ポケット”の名に恥じない、手のひらサイズとなっている。形状は楕円の円筒形で、例えるなら「印籠」といったところだろうか。パッと見でこれが吸入器だと気付く人は少ないだろう。なお、今回は本体カラーにシルバーを選んだが、ほかにピンクとホワイトが用意されている。

 使用方法は、本体脇にある12mlの水タンクに水道水を入れ、本体中央部のスイッチをONにするというもの。すると、本体の吹き出し口から微細なミスト(霧)が放出され、このミストを吸い込むことでノドを加湿、洗浄し、ノドの不快感が改善されるという。

 電源は別売りの単四乾電池が2本。タンクの水をポンプで吸い上げ、それをミスト化して放出する方式となっている。ミストのサイズは約40μm(マイクロメートル。1μmは1/1000mm)と細かく、咽頭から気道付近まで届くという。なお、一般的な家庭用吸入器では、水を加熱する「スチーム式」というのがメジャーだが、本製品はタンクの水をそのままミスト化しているため、ミストは熱くない。

本体サイズは55×34×88mm(幅×奥行き×高さ)と小型本体に付属する棒(写真右下)は、詰まった吹出口を掃除するためのものフタを取ると、中にはミストの吹出口がある
水タンクの容量は12ml電源は単四乾電池が2本。マンガンや充電式電池も使用可能という
パッケージの使用イメージ図。ミストは咽頭まで届くという

 まずは使ってみよう。本体を唇に触れるくらいに近づけて、電源をONにすると、「ブイーン」というモーターの音が鳴り、その後、「シュー」という音とともにミストが吹き出した。このミストを呼吸をしながら吸い込んで、ノドを潤すわけだ。使用時間は約1~2分程度という。

 使っていると、乾いた空気でカラカラだったノドが、じわじわと潤ってくる。ミストは多くもなく少なくもなく、適量といった印象。ミストの“口当たり”も非常にソフトで、ミストの勢いで口の中が痛くなることもなかった。呼吸をしながら使えば、ノドの奥までミストが届いているのが感じられる。使用後はノドの乾きもなくなり、スッキリとした気分になった。



使用中のようす。「ブイーン」というモーターの音と、「シュー」というミストの音が重なる吹き出るミストの量は多い。動画は紙に30秒ほどミストを吹きつけているところ

 これだけなら普通の吸入器だってできるが、本製品はやはり小型で手軽に使えるところが良い。バッグに入れて仕事にも遊びにも持って行けるし、机の上に置いても邪魔にならない。使い方も、電源をONにするだけと単純明快。基本機能と手軽さの両立は、バッグに入る小型電動歯ブラシ「ポケットドルツ」を流行らせたパナソニックだからこそ成せる業だろう。

 ただし、運転音は前述のとおり「ブイーン」と「シュー」という2種類がブレンドされるため、かなり大きい。静かなオフィスや会議室での使用は、控えておくのが無難だろう。

 気をつけて欲しいのは、水は毎回変えるという点。何日も同じ水をためておくと、タンクにカビや雑菌が繁殖する恐れがある。そんな水をノドに噴射しては、いったい何のために吸入器を使っているのか分からなくなる。面倒かもしれないが、我が身を守るためには徹底したい。なお、タンクの水に薬剤や生理食塩水などを使ってみたくもなるが、説明書では故障の恐れがあるため、水道水以外の水は使用しないよう書かれている。

小型なのでバッグに入れて持ち運べるのはとにかく便利。男性用でも女性用でも、どちらでも合うデザインもうれしい

 小さいからと侮るなかれ。確実にノドが潤せる吸入器だ。とにかく手軽に使えるので、ノドが何だかイガイガする時や、空気の乾燥が気になる日はもちろん、ちょっとした気分転換にも使える。まだまだ冬ははじまったばかりだが、のど飴やマスクに疲れたら、一度試してみてはいかがだろうか。






2010年 11月 5日   00:00