家電製品ミニレビュー
薄くて軽い! 両面テープでどこでも貼り付けられるLEDライト
by 藤原 大蔵(2015/5/1 07:00)
手作業が必要な場所は、作業面全体を明るく照らした方が効率も上がる。炊事もそんな手作業の1つで、キッチンカウンターの上全体が明るいと気持ち良くはかどる。
そこで、キッチンライトとして簡単に取り付けられるLEDライトを購入した。ELPAの「スリム&フラットLEDライト 昼光色 ALT-1090IR(D)」だ。
メーカー名 | ELPA |
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製品名 | スリム&フラットLEDライト 昼光色 |
品番 | ALT-1090IR(D) |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 5,360円 |
特徴は、両面テープだけで簡単に取り付けられるほど、器具本体が軽くて薄いこと。電源はコンセントから取るので、面倒な電気工事はもちろん要らない。器具には非接触式のスイッチが採用されているので、濡れた手でもスイッチにかざすだけで、器具に触らずにON/OFFができる。
ラインナップは、本体の長さが30cm、60cm、90cmの3種類。長いものほどより明るい。光色は昼光色と電球色の2種類。全6種の中から、長さ90cm、全光束920lmの昼光色を購入した。
取り付けは両面テープでもOK
スリム&フラットLEDライトはとにかく軽い。重量はたったの184gで、指だけで軽く持ち上げられる。本体の大きさは900×30×8mm(長さ×奥行×厚み)で、凹凸が殆どない、薄くスッキリとしたデザインだ。フレームはアルミ製。
付属品は、電源部となるACアダプターの他、取り付ける場所の材質に応じた固定用の部材として、「マグネット付きの固定用金具」、「木ネジ(大)」、「木ネジ(小)」、「スリーブ」に、ウレタン発泡製の「両面テープ」が2つずつ同梱されている。
取り付けは、付属の両面テープと固定金具を使ったので一瞬で終わってしまった。固定金具に両面テープを貼り付け、取り付けたい場所に押し付ける。本体を固定金具にはめ込めばそれでおしまい。キッチンカウンター上の吊り戸棚の下に、簡単に設置できた。
設置が済んだらACアダプターをコンセントに挿し、ACアダプターの接続プラグを、本体から伸びる接続ジャックに差し込めば準備は完了。なおコードの長さは、アダプター側と本体側の合計で、約2.2mだった。
キッチンカウンター全体が明るくなった!
本体の非接触スイッチに手をかざした瞬間、パッと点灯した。その様子は、以前から取り付けてあった20W型の直管型蛍光灯器具とは比較にならないほど、キッチンカウンターの上全体が、隅々まで明るくなった印象だ。
非接触スイッチの反応も良い。センサー真下に手をサッとかざすだけで、ON/OFFがいとも簡単にできる。検知範囲はスイッチの真下5cmだけなので、器具の前でせわしなく動いても、勝手にスイッチが作動することはなかった。手が濡れていても、器具に触れずに操作ができるので、キッチンでの使用は特に便利だと感じた。
明るさは文句なし。吊り戸棚から約85cm真下のカウンター上で、蛍光灯が218lxだったのに対し、スリム&フラットLEDライトは389lx。倍近く明るくなり、手元がより一層見やすくなった。平均演色評価数はRa80で(Ra100が最高値)、既存の昼白色の蛍光灯(Ra72)よりもずっと良好だ。
明るいだけでなく、拡散性もかなり良い印象だ。LEDは器具の片側に並んでいるが、発光面に導光板を採用しているため、ムラなく、広範囲に光が広がる。直下のカウンター上はもちろん、35cm奥の壁面までしっかり明るく照らされた。一旦器具を外して、壁に立てかけて光の広がりを細かく見ると、LEDが並んでいない側の方に、やや広く拡散するようだ。
多重影もできず影も柔らかいので、手元がとても見やすくなった。数十個のLEDが並んでいる器具だが、導光板が光を拡散してくれるため、作業に邪魔な影ができにくいのは良い。
吊り戸棚のドアの下近くに器具を取り付けたため、キッチンに立った時、器具は顔の真ん前になる。だが、作業中は器具が視界から外れるので眩しさはほとんど感じなかった。長時間点灯すると器具は熱を持つが、触れられる程度なので不快な熱も感じられない。「キーン」という耳障りな雑音も無く、いたって快適だ。
これまで使っていた蛍光灯キッチンライトの明るさに不満はなかったが、光が届く範囲が狭く、カウンターの前に立った時に眩しかった。スリム&フラットLEDライトに取り替えて、そんな悩みが一気に解消した。
活用シーンが多いライト
両面テープでも簡単に取り付けられる気軽さから、家中の明るくしたかった場所でいろいろと試してみた。ここからはそんな使用例を紹介しよう。
カウンター棚の上
届いた郵便に目を通したり、電話しながらメモを取ったりする、窓側に置いたカウンター棚の上に取り付けた。
器具は梁に貼り付け。点灯すると、1m真下のカウンター棚の上全体がパッと明るくなった。夜は薄暗くなるレースのカーテンも明るく照らされ、その反射光が部屋に広がって、雰囲気も改善される。
照明器具がカウンター棚の上を一切占領せず、カーテンや窓の開け閉めも今までどおりできた。
クローゼット
クローゼットの内側、ドア枠に沿った縦向きに取り付けてみたところ、大正解だった。
クローゼットの天井に照明はあるが、天井からの光は影ができやすく、色の濃い似た色の服はどうしても判別がつきにくかった。スリム&フラットLEDライトを縦に取り付ければ、ラックの段差の違いに関わらず、全体が明るく照らせる。
光色が昼光色なので、微妙な色の違いもわかりやすく、服を選ぶのが格段にラクになった。器具が薄いので、もちろん邪魔にもならない。
洗濯機の上
洗面所の奥にある、洗濯機の上に取り付けてみた。点灯すると、洗濯機周辺がキリッと明るくなり、見た目の清潔感がグッと良くなる印象だ。手元がしっかり明るくなるので、洗濯物の汚れがとても確認しやすくなった。
また、洗濯物の取り残しも無くなった。今までは洗濯機の前に立つと、洗面所の照明を背にするため、どうしても手暗がりになりがちだった。昼間でも小さな窓からの光は洗濯槽の底まで届きにくく、つい洗濯物を取り残す事も。洗濯機の真上に明るい照明を付けることで、洗濯槽の底の隅々まで確認しやすくなった。
読書灯
ベッドに寝ながらの読書灯として活用するのも、かなり「アリ」ではないだろうか。
枕側の壁に取り付けてみたが、大きな雑誌も見開きの新聞も、端から端まで明るく照らされ、読みやすいことこの上ない。これまで、数々の照明器具をベッドサイドで試してきたが、寝ながら読書に、「最も実用的」と言い切れるほど気に入った活用法だ。
少し青白い昼光色は、眠りの前の明かりとしては不適だが、長時間の読書にはバッチリだ。頭の後ろから照らされるので、光源が目に入らず眩しさがない。向きの調節も要らず、点灯した瞬間から読書に最適な明かりが得られるので、ながら読書がますます楽しくなってしまった。
今回は両面テープで固定したが、万が一の落下を考えた場合、可能ならば木ネジを使って確実に取り付けたほうが良いだろう。器具が薄いので、ベッドメーキングの邪魔にもならない。
なお、消費電力は実測で13Wで、消灯時は測定不能の0Wだった。
価格はさほど高価でもなく、手元用のライトとして明るさ、拡散性、演色性といった明かりの実力を十分に備えている。両面テープでも簡単に取り付けられる手軽さは、勝手に器具を取り換えられない賃貸住宅にも取り入れやすいだろう。
実際にいくつかのシーンで試して、ここにもあそこにも取り付けたい! という衝動にかられるほどとても気に入っている。「ここ、もう少し明るくしたいなぁ」、という欲求に即座に応えられる実力十分なLEDライトとして、大いにオススメしたい。