家電製品ミニレビュー

曲げ、カットが自在。日常生活に活用しやすいカラーLEDテープライト

日本トラストテクノロジー「貼レルヤ USB レインボー」

 簡単にインテリアの雰囲気を変えたいなら、明かりを変えるのも1つの方法だ。そんな用途にお手軽かつ、安価に対応できるLEDライトを紹介しよう。日本トラストテクノロジーの「貼レルヤ USB レインボー」だ。

メーカー名日本トラストテクノロジー
製品名LEDテープライト 貼レルヤ USB レインボー
品番LEDTLHAURA1M
購入場所JTTオンラインストア
購入価格1,980円(ライト単体)

 貼レルヤは、LEDユニットを透明な樹脂でくるんだ細長いテープ状のライトだ。薄く柔らかいので、自由にライトを曲げられる。取り付け場所の寸法に合わせて、ハサミで簡単にカットして長さの調整もできる。裏側にはあらかじめ両面テープが付いているので、裏紙を剥がすだけで好きなところに取り付けられる。

日本トラストテクノロジー「LEDテープライト 貼レルヤ USB レインボー」と「ON/OFFスイッチ付 USB延長ケーブル1m」のセット。通信販売限定の貼レルヤは簡易包装で届く
袋から取り出した様子。テープは丸められる程柔らかい樹脂製だ
テープの裏側にはあらかじめ両面テープが付いている(左)。LEDユニットの間をハサミで切って長さ調節ができる

 ランプ本体の長さは105cmで、幅は1cm。厚みは3mmに満たないほど薄く、重さは62g。長さ105cmのうち、100cmのテープ内部にRGBのLEDユニットが33mm間隔で30個が並び、残り5cmに光色、明るさ及び点滅速度、パターン点滅を選択、調節するコントローラーが組み込まれている。コード部の長さは117cmだ。

 特徴的なのは、20色という色の豊富さだ。なんと、白色だけで色温度の違う4色(色温度7,000K/9,000K/5,000K/4,000K)の中から選べるので、昼光色(6,000K前後)や昼白色(5,000K前後)のシーリングライトとも合わせやすい。しかも、5段階の明るさ調節に、19パターンの点滅もできる。

テープ内のLEDの様子。3色のRGB素子が1つにまとまっている
コントローラーはテープの端にある。上から点滅モード、明るさ/点滅速度、光色切り替えのボタンが並んでいる。丸の部分をプチプチと押してそれぞれを調節する
「COLOR」ボタンを押すと、20色の光色が順番に選べる。白色だけで4色あるので使いやすい

 コントローラーはON/OFFができないので、今回は「ON/OFFスイッチ付 USB延長ケーブル(1m)」のセットを購入した(スイッチ付きUSB延長ケーブルセットは2,580円)。電源はUSBから供給するタイプなので、手持ちのUSBポートのあるコンセントを利用した。消費電力は最大時が6Wで、最小時はワットチェッカーでは測定不能の0Wだった。

点灯時「SPEED/BRIGHT」ボタンを押すと明るさが5段階調節できる
19種類の点滅パターンが選べる(HPより抜粋)
最大時(光色1)の消費電力は6Wだった。明るさを最小にすると測定不能の0Wだった

日常の明かりに貼レルヤをプラス。より印象的なインテリアを演出

 ここから、貼レルヤを使った実用例を紹介しよう。おすすめの取り付け場所は、光源が隠れる場所や目に触れにくい場所だ。というのも、貼レルヤはたとえ最小の明るさにしても目に残像が残るほど眩しいからだ。そこで、1つ目に棚の裏側、2つ目に冷蔵庫の上に取り付けた。どちらも光源が見えにくい場所だ。

棚の裏側に取り付けた

リビングルームの棚の裏側に取り付けた様子。点灯しない限り、薄いのでほとんど目立たない。棚と壁の隙間は35mm。手探りでも簡単にコントローラーが操作できた

 普段筆者は、リビングルームの照明を過ごし方によって、昼白色のLEDシーリングライトで部屋全体を明るく照らす、または、別の器具で電球色の間接光と使い分けている。

 メインの照明には手を加えずに、部屋にある長さ240cmの棚の裏側に貼レルヤを2本取り付けた。両面テープ付きなので、取り付けは10分もかからなかった。

【シーリングライト+貼レルヤ】

 シーリングライトで部屋全体を明るく照らしている時、貼レルヤの5,000Kの白色光(光色13番)をプラスすると、壁面に光の表情が加わり、部屋の印象がキリッと引き締まった印象になった。

 棚の横方向のラインが光で強調され、奥行き感も加わったかのように見えて面白い。シーリングライトを消すと、暗闇に一筋の光のラインが浮かび、見慣れた部屋の様相が一変するのも新鮮だ。

シーリングライトだけの明かり。部屋全体が同じ明るさなので少々退屈だ
帯状の光のラインが加わるだけで、印象が大きく変わる。シーリングライトと光色がほとんど同じ白色の光が選べるので、違和感がない
貼レルヤ単体を点灯した様子。非日常的なインテリアライトとしても活用できる。明るさが変えられるので常夜灯代わりにも利用できる

【間接照明+貼レルヤ】

 次に電球色の間接照明と組み合わせてみよう。

 間接照明だけでは、光の届かない壁面はどうしても薄暗くなりがちだ。これはこれでくつろぐ時間は落ち着きのある雰囲気が演出できるが、ある意味面白味には欠ける。

 そこで、貼レルヤの山吹色(光色7番)を選んで点灯した。貼レルヤを点灯するだけで、棚の上の木目も浮かび、落ち着いた明かりでありながら、それまでの間接光では得られない華やかさが加わった。山吹色の光色は電球色との相性がとても良い。

 ここで光色を変えてみよう。電球色の補色に近いライトブルー(光色9番)で点灯すると、涼しげな雰囲気に一変。夏の熱帯夜のくつろぎの明かりに活用している。冬ならば、オレンジ色(光色3番)にすれば、より暖かみのある空間が演出できる。

電球色の間接光だけの様子。落ち着いた雰囲気ではあるが、面白みに欠けるかもしれない
山吹色の貼レルヤをプラスすると、落ち着きの中に華やかさがプラスされる。電球色と相性も良い
ライトブルーの光をプラスして、涼し気な印象のくつろぎの時間が演出できる
オレンジ色の光をプラスすれば、電球色だけよりもより暖かみのある空間が演出できる

 メインの明かりはそのままでも、貼レルヤを使って部屋の一部の光色を変えるだけで、雰囲気がガラリと変わる。たとえ非日常的な色の光でも、間接光と組み合わせれば、違和感なく生活に取り入れやすいと感じた。

 パターン点滅は、くつろぎの明かりに遊び心のある賑やかな雰囲気がプラスできる。ホームパーティなどを盛り上げるのに活用できるだろう。

パターン2の点滅の様子。クリスマスやホームパーティなどに活用できそうだ

1つの空間を明かりで分割する

 我が家はダイニングキッチン形式で、キッチンの上には白色の天井光があり、作業台を挟んだダイニングテーブルの上に電球色のペンダントが取り付けてある。

 料理が終わってテーブルを囲んで食事をする際、いつも気になる点があった。それは、キッチンの照明を消すと、キッチン側はどうしても薄暗くなり、特に背の高い冷蔵庫の上から側面にかけて圧迫感のある陰気な暗闇が広がっていた。そうかと言ってキッチンの照明を点けっぱなしにすると、今度はキッチンの細々とした物が目に入り、どうしても雑然とした印象になりがちだった。

 そこで、冷蔵庫の上に貼レルヤを折り曲げて貼り付けた。

 山吹色の光で点灯すると、今まで暗闇だった冷蔵庫の上から側面にかけて光が広がり、食事のシーンの雰囲気がグッと改善された。たった1本の貼レルヤを加えるだけで、1つの空間を、料理の時間、食事の時間と、気分良く使い分けられるようになった。

ペンダントだけでダイニングテーブルだけを照らした場合、キッチン側はどうしても薄暗くなる。冷蔵庫の周りの影が重い
キッチン側の天井光を点灯すると、食事時でもキッチンの細々としたものが目に入り、雑然とした印象になってしまう
冷蔵庫の上に取り付けて山吹色で点灯。冷蔵庫周りの暗闇が消え、雰囲気が良くなった。キッチンの細々したものも気にならない

 テーブルの上は今までどおりのペンダントの電球色のまま、冷蔵庫の上の貼レルヤの光色を変える。すると、目に触れる壁の一部分の色が変わるだけでも、季節や気分、食事の時間、お酒を楽しむ時間といったように、用途に合わせた雰囲気作りも楽しめる。

テーブルの上の明かりはそのままでも、周囲の色を少し変えるだけで、季節やテーブルの用途に合わせて活用できる
ダイニングキッチンを使わない時も、ドア付近の明かりとして活用するのも楽しい

普段の照明にプラスする使い方がオススメ

 オススメの使い方は、貼レルヤ単体で使うよりも、普段から慣れ親しんでるメインの照明に「光のアクセント」としてプラスする方法だ。特に間接照明との組み合わせを気に入っている。少し空間に光の色を加えるだけで、違和感なくインテリアの印象がガラリと変えられ、見慣れた部屋が新鮮に映るからだ。

 スイッチが別売りで、電源を別に用意する必用があり、光を調節する際にはコントローラーを手動で切り替える手間はある。とは言うものの、その分ライトの本体価格は手頃なので購入しやすい。長時間点灯していてもテープは温かくなる程度なので、家具に直接取り付けても問題はなさそうだった。音響機器のそばで点灯してもノイズ等の影響はなかった。

 手軽にインテリアの雰囲気が変えられるアイテムとして、貼レルヤを是非試して欲しい。取り付ける場所やアイデア次第で、いつもの空間をより快適に、より楽しいものに変えられるだろう。

藤原 大蔵