家電製品ミニレビュー

剃った後に、水で洗えるボディシェーバー

バスルームで使えるボディシェーバー

パナソニック ER-GK40

 パナソニックからは、男性用のグルーミング商品がたくさん出ている。今回は、その中から「ボディシェーバー ER-GK40」(以下GK40)を使ってみた。GK40は、全身のムダ毛を処理するための道具だ。

 ボディシェーバーは以前からある商品だが、GK40の特徴は2つある。1つは本体が防水で、電源が充電池なので、バスルームで使えること。もう1つは、完全に剃るのではなく一定の長さに整える、いわゆるトリム用のアタッチメント(部品)が3つも付いていることだ。

メーカーパナソニック
製品名ボディシェーバー ER-GK40
希望小売価格オープンプライス
購入場所Amazon.co.jp
購入価格4,981円

充電用のクレードルは便利

 GK40は、比較的大型のシェーバーで、ヒゲ剃り用としては同社のラムダッシュシリーズに近い大きさがある。本体の長さは約16cmあり、ハンドル部分も大きく、しっかりと握れる。

本体正面
側面
ニッケル水素電池が内蔵されている
ハンドル部分は長くて握りやすい
本体の長さは約16cm
左のポータブルシェーバーと比べるとGK40は大きい

 電源には、ニッケル水素電池を内蔵しており、付属のクレードル(充電台)に置いておくと充電される。このクレードルはACアダプターが一体になっていて、場所を取らない。充電時間は12時間と長いが、クレードルに置いておけば良いだけなので苦にならない。

クレードルに置くだけで充電できる
クレードルはスペースを取らず、良いデザインだ

 ただし、本体をクレードルに置くと赤いLEDが点灯するのだが、充電が終わってもLEDが点きっぱなしなのは、もったいない感じがする。充電が終わったらLEDが消灯してくれたほうが分かりやすい。

 満充電時の使用時間は、1回の使用を7分として、4回分使用できるという。だいたい30分弱使用できる計算だ。今回、それなりに長く試用したが、電池切れになることはなかった。

剃ると刈るが1台でできる

 GK40の剃り方は、3通りある。まず、そのままの状態で剃るシェービング。これは、伸びかけた体毛を無い状態にするものだ。いわゆる電気カミソリでヒゲを剃るのと同じと思えば良い。

剃るための刃と、刈るためのトリマーが並んで配置されている
トリマーを立てた状態

 次に、GK40に内蔵されているトリマーを立てた状態で整える、いわゆるトリミング。これは、体毛の長さを短くして残すものだ。

 最後に、アタッチメントを併用してのトリミング。これは、樹脂製のアタッチメントを本体にセットすることで、残す毛の長さを均一に揃えるものだ。アタッチメントは3mm、6mm、9mmの3種類が付属している。この数字の長さの毛が残せるわけだ。

アタッチメントをはめた状態
アタッチメントは3種類付属している

腕の毛で試す

 GK40は、全身用だが、主に腕の毛で試してみた。腕の毛は、腕まくりした時などにも見えるので、冬場でも整えて置く必要がある場所なのだ。

 また、毛が伸びるのが早い場所だけに、剃ってしまうと、毎日、剃らないと目立ってしまいやすい場所でもある。GK40が得意なトリムを使うことで、ある程度、自然な感じになるのではないかと思ったのだ。

 今回は、手のヒジから先の部分を整えるのだが、次のようにプランを考えた。ヒジから手首までの部分は、3mmのアタッチメントを使ってトリミングする。手の甲と、指の部分は、体毛の密度が薄いので剃ってしまうことにした。

 まず、トリミングから始める。電源スイッチは押しボタンだ。ONかOFFだけで、強弱の調整はない。電源スイッチを入れると、思っていたよりも振動が大きいので、しっかりとシェーバーを握る。

 3mmのアタッチメントは、とても有効で、トリマーを裸の状態で使っている時のように、ザックリと毛を剃ってしまうということがない。ただ、シェーバーを肌に当ててゆっくりと移動していれば良い。

トリマーを使っていると、すぐに毛が溜まってしまう

 欠点としては、作業に時間がかかることだ。毛の濃さにもよるのだが、だいたい10cm四方ぐらいをトリミングすると、トリマーの刃のところに毛が絡んでしまう。片手のヒジから手首までの範囲をトリミングするのに3回ほど、刃に溜まった毛を掃除した。

 また、アタッチメントをはめていると、いまどれぐらい毛が刈られているのかが分かりにくい。もっと、電気バリカンのように、ザクザク刈っていくのかと思っていたが、そういう迫力はない。最初は、シェーバーで撫でても撫でても毛が刈れていないような気がする。毛の先の部分だけを刈っていくので、なかなか効果が見えにくいのだ。最初は、刈った毛が分かりやすいように、テーブルの上などで試すと、効果が分かりやすい。

 これに比べると、シェービングは気持ち良く進む。何本かある長い毛をトリマーで刈り、残った毛をシェーバーで剃る。どちらも効果が見えるので、さくさく進んでいく感じがする。

 今回は、長袖のシャツをきちんと着ている部分までは剃り、腕まくりをしたらある程度の腕の毛が見えるということにして、手首のちょっと上のあたりまでは剃ることにした。

 このへんの仕上げ方などは、個人差があることだが、取扱説明書にも書かれていない。できれば、取扱説明書とは別に、女性向け美容器具にあるような、「ボディーグルーミング入門」というようなガイドブックがほしいところだ。

水で流せるので掃除が楽

 シェーバー本体が水で洗えるので、シェービングというかグルーミングの後の処理は簡単だ。とくに、「ウォータースルー洗浄」と称して、本体の一部が開いて刃の部分が洗いやすくなっているのは、毎回分解する必要がなくて便利だ。

黒い三角形が排水口
排水口はスライドして開く
刃の側から水を注ぐと、排水口から水が出てくる
キャップの部分を開けて洗ったり注油することもできる

 洗った後は、乾燥させておけば良い。シェーバー用オイルなどを注油すれば万全だろう。

 ボディシェーバーを使った後は、飛び散った毛が本体に着きやすいので、水で流せるのは良い。また、周囲の床などにも毛が散ってしまうので、バスルームなどで作業をして、最後に水で流すと気持ちが良い。

 本体が防水なので、ウェットシェービングもできる。ちょっと試してみたのだが、短い毛のシェービングは良いのだが、トリマーを使ったトリミングは、濡れた毛が寝てしまって立たないので難しい。ウェットシェービングは、シェービング専用と思った方が良いだろう。

次は使いこなしかたを考えてほしい

 GK40は、価格も5,000円前後で、アタッチメントも多く応用範囲の広い製品だ。

 こういうメンズグルーミング製品は、夏場のものと思われがちだが、ジムなどの屋内では秋冬にかけても露出の多い服装をする機会が増えているので、これからの季節も気を使いたいものだ。また、手の甲や指など、普段から目につきやすい部分については、一年中グルーミングの対象だろう。

 ただ、メンズグルーミングは、器具は進化しているが、どこをどういう風に整えれば良いかというノウハウというかソフト面がまだ弱いと思う。次は、GK40のような器具を生かして、使いこなすためのガイドブックとのセット商品も望みたいところだ。

伊達 浩二