家電製品ミニレビュー
ソニー「サイクルエナジー CP-AL」
~手軽に使える“セパレート型”ポータブル電源
ソニー「サイクルエナジー USB出力機能付きポータブル電源」 |
そんなときに便利なのがポータブル電源(もしくはモバイル電源)。これがあれば、外出中でもモバイル機器の充電ができるのだ。
今回は、そんなポータブル電源の「USB出力機能付きポータブル電源 CP-AL」を紹介しよう。ソニーの繰り返し使える電池シリーズ「CycleEnergy(サイクルエナジー)」シリーズの製品だ。
メーカー | ソニー |
シリーズ名 | サイクルエナジー |
製品名 | USB出力機能付きポータブル電源 |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入場所 | ヨドバシカメラ新宿西口本店 |
購入価格 | 3,980円 |
この製品は、コンセントで本体内のリチウムイオン電池を充電し、USBケーブル経由でモバイル機器に接続することで、その電池に貯まった電気を充電するというもの。こういった仕様は、他社製品のポータブル電源でもよく見られる、ごく基本的なものだ。
CP-ALがほかと違うところは、コンセント部分と電池本体部分が分割できるところ。充電する際には、コンセント部と電池部をファミコンのカセットのように合わせ、コンセントに差し込み、充電が終わったら電池部分だけを取り外して持っていく――というように、“セパレート”で使えるわけだ。
本体はコンセント部(上)と電池本体(下)との二重構成 | 写真のように分離できる | 電源部にUSBを接続し、モバイル機器と繋げば充電できる。写真はiPhone。電池が0%の状態でも充電できた |
CP-AL(中央)と同じく、リチウムイオン電池を内蔵した三洋のポータブル電源「eneloop mobile booster」のKBC-L2AS(左)とKBC-L3AS(右) |
また、これは使ってみてわかったことだが、コンセント部と電池部が一対となっていることで、“バッテリーを使ったあとはここに差しておく”という、使用後の手順が分かりやすいのもうれしかった。これは私がだらしないだけかもしれないが、mobile boosterの場合、使った後は充電せずにポイッとそのへんに置いておくことがよくあった。しかし、CP-ALなら、机の近くのコンセントに差してあるコンセント部に戻すだけ。使ったらベースユニットに戻しておく、という一連の流れが、意識せずにパッとできるのだ。
このほか、電池残量チェックもできる。電池部サイドにあるボタンを押すと、オレンジ色のランプが点滅する回数で残量が分かる。容量が多いと点滅は6回、中くらいだと4回、少ないと2回、ゼロだと点滅しない。つまり、多く点滅した方が残量は多いということになる。
充電中のようす。既に差してあるコンセント部に本体をはめるだけなので簡単 | コンセントの位置が低い場合には、写真のように上向きに付けると着脱が便利 | タップに付けても大丈夫。ただし、コンセントの間隔が狭いと、隣のコンセントを塞いでしまうことも |
本体サイドにあるボタンを押せば、電池残量の確認もできる。動画は4回ランプが点灯しているため、電池残量は「中」。満充電に近いと6回点灯し、残量が少ない時には2回、まったくなくなるとランプは点灯しない |
欠点は、軽い反面、容量が少ないなところ。電池容量の1,120mAhは、KBC-L3ASの2,500mAh、KBC-L2ASの5,000mAhよりも明らかに少ない。電池のサイズを考えると、せめてKBC-L3ASと同じ2,500mAhくらいはあっても良いのでは、と思ってしまう。長期の旅行や、複数の機器を充電するとなると、物足りなさは否めない。
ただしその分、満充電までの時間は約3時間と、短い部類に入る。また、コンセント部にコードがないため、スッキリとした作りになっている。このあたりは、三洋にはないメリットだろう。
メーカー | ソニー | 三洋電機 | |
型番 | CP-AL | KBC-L3AS | KBC-L2AS |
電源 | リチウムイオン電池 | ||
電池容量 | 3.7V 1,120mAh | 3.7V 2,500mAh | 3.7V 5,000mAh |
出力USBポート数 | 1 | 1 | 2 |
充電方法 | AC電源 | USB | AC電源orUSB |
充電時間 | 3時間 | 7時間 | AC:7時間 USB:14時間 |
重量 | 約65g(電池部のみ) | 約70g | 約130g |
本体サイズ (幅×奥行き×高さ) | コンセント部:58×21.5×56mm 電池部:58×17.5×65mm | 70×22×39mm | 62×22×70mm |
店頭価格 (yodobashi.com) | 3,980円 | 3,980円 | 5,480円 |
対応機器については、iPhoneをはじめ、普通の携帯電話も問題なく充電できた。iPhoneは電池が空の状態(0%)でも問題なしだった。
【初出時、PSPの充電について誤った内容がありました。以下のように訂正させていただくとともに、読者のご教示に感謝いたします】
PSPは、最初は充電できないと思ったが、ソニー純正のUSBケーブル(PS3コントローラー充電用のケーブル)を使い、本体をUSBモードに設定すればOKだった。そのため、純正ではない普通のUSBケーブルを使った場合、完全に電源が切れた場合には使えない。
docomoの携帯電話は問題なく充電できた | PSPはソニー純正のUSBケーブル(写真上)を使い、USBモードに設定すれば充電できる。一般的なUSBでは反応してくれない(写真下) |
ベースユニットを用いた使い勝手の良さと、容量よりも軽さを優先した作りを考慮すると、旅行など長期の外出よりも、毎日の通勤や通学に持っていくような日常生活向けの商品といえそうだ。iPhoneなど電源の減りが早いモバイル機器をお持ちの方で、まだポータブル電源を持っていないという人は、シンプルで使いやすいので、購入してみてはいかがだろうか。
ところで本製品、ネット上では品薄のショップが多いが、意外と家電量販店では扱われている。ネットで見つからなかったら、店頭で捜してみると良いだろう。
2010年5月25日 00:00
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