家電製品ミニレビュー
「ソーラーバッテリーチャージャー For iPhone&mobile」
SOLAR POWER BATTERY CHARGER For iPhone&mobile SP-3000。本体のカラーは薄いグリーン |
携帯電話やデジタルカメラのバッテリーを手軽に充電できるアイテムとして便利なソーラー充電器。今回はその中でも、軽量・コンパクトで容量の大きさが魅力の「SOLAR POWER BATTERY CHARGER(ソーラーバッテリーチャージャー) SP-3000」を紹介しよう
製品名 | SOLAR POWER BATTERY CHARGER For iPhone&mobile SP-3000 |
購入場所 | 楽天市場 |
購入価格 | 4,980円 |
■コンパクトながらも大容量のソーラー充電器
「SP-3000」は、ソーラーパネルとリチウムポリマー充電池が一体となったソーラー充電器だ。充電池は太陽光だけでなくACアダプタからの給電による充電も可能なので、モバイル用の予備電源として幅広く活用できる。
SP-3000の容量は3.7V/3,000mAh。三洋電機の「eneloop portable solar・ツインポータブルソーラーセット SSL-SBWL3AS」に付属するリチウムイオン充電池「eneloop mobile booster 型番:KBC-L3A」の2,500mAhよりも高い容量を誇っている。
サイズは130×20×73mm(幅×奥行き×高さ)で、重さは145gと、本体が小型・軽量なのも魅力だ。ソーラーパネルと充電池を合わせても、携帯電話よりも少し重い程度でおさまっている。軽量化を重視したい登山やハイキングなどの用途にも最適だろう。
ソーラーパネルのサイズは実測で80×52mm | 左から5.4Vジャック、USBポート、「CHARGE」ランプ、「DC-IN」ジャック |
ただしその分、太陽光による充電時間はある程度、長い時間をかける必要がある。説明書によると、太陽光で満充電にするために必要な時間は約28時間となっている。実際にSP-3000を完全に使い切ってから、日当たりのいい場所に出して充電してみたところ2日では充電は終わらなかった。冬ということで日照時間が短いので仕方ないが、使用の際にはACアダプタによる充電とうまく併用したほうがいいだろう。
充電中は「CHARGE」ランプが赤く点灯し、満充電になると緑色に変わる。きちんと充電されているかどうかは、このランプが点灯しているかを確認すればいい。ちなみに屋内の蛍光灯に当てた場合でも、光源のすぐ近くに置けば赤ランプはいちおう点灯する。サンヨーのSSL-SBWL3ASの場合は青いLEDの点滅で充電状態を知らせていたが、SP-3000は点滅はせずに点灯しっぱなしなので、少々わかりにくい。
■ACアダプタでの充電も可能
なお、説明書には、リチウムポリマー電池への充電と、モバイル機器への給電は同時に行なわないように注意書きが入っている。三洋電機のSSL-SBWL3ASは同時使用が可能だったが、SP-3000では禁じられているわけで、少し残念だ。
ACアダプタによる充電は、「DC-IN」ジャックに付属のACアダプタを接続してコンセントに接続する。この場合の充電時間は約4~5時間。できればACアダプタだけではなくUSBポートからの充電もできれば便利だったのだが、SP-3000に搭載されているUSBポートは出力専門で、ここには充電する対象となるUSB機器しか接続できない。
ACアダプタも小さめで持ち運びやすい | 本体上部にバッテリー残量の確認用ランプを搭載 | 残量確認ボタンを押すとLEDランプが点灯 |
バッテリーの残量を確認したいときは、本体の横についているインジケーターを見る。バッテリーの残量確認ボタンがついているので、ここを押せば4つのLEDランプを見てどれくらいの容量が残っているかがわかる。説明書によると、バッテリーが寿命に至るまでの充電回数は、約500回前後とのことだ。
■2種類の出力用ポートを搭載
SP-3000の特徴としてはほかに、出力用のポートが2つ搭載されている点も挙げられる。1つはUSB端子で、出力電圧および電流は5.0V/600mA(最大)。もう1つはDC端子のポートで、携帯電話用ということで電圧が少し高く5.4V/500mA(最大)となっている。5.4Vのポートには付属の充電ケーブルを接続した上で、携帯電話キャリア各社の機器に対応したコネクタを取り付けて使用する。同梱されている充電コネクタはiPhoneおよびiPod用と、au用、そしてdocomo FOMAおよびSoftbank 3G用の3種類だ。
5.4Vジャックに接続する専用ケーブル | 携帯電話の充電コネクタは3種類が付属 | USBポートにはさまざまな機器を接続可能 |
取っ手は小さめで少々使いにくい | 持ち運び用のケースが付属 |
説明書には、USBポートと5.4Vのポートを同時に使用しないように注意書きが記されている。試しに5.4Vポートに携帯電話を接続して、USBポートにはソニーのPND「nav-u」を接続して同時に充電してみたが、nav-uの充電ランプが消えてしまう。5.4Vポートから携帯電話を取り外すとnav-uの充電ランプは点灯するので、やはり同時に充電することはできないようだ。
この点については、3,000mAhの大容量を有効に活かすためにも、できたら2機種の同時充電を可能にしてほしかった。もし後継製品の登場予定があるなら、このあたりをぜひ改良してもらいたいと思う。
もう1つ気になるのは、本体を固定するための取っ手が小さいことだ。トレッキングしながらバックパックの上蓋などに装着して太陽光に当てたい場合、取っ手がもう少し大きいほうが固定しやすい。また、取っ手の数も1つではなく複数箇所につけておいてほしかった。
このような不満はあるものの、SP-3000は軽量・コンパクトで高容量の充電池を搭載しており、魅力は高い。太陽光だけでの充電には少し時間がかかるが、価格もお手頃で、最初に買い求めるソーラー充電器としてはおすすめの製品だと思う。
2010年3月31日 00:00