家電製品ミニレビュー

デザインと“除菌”にこだわる人におすすめの機能派加湿器

ユニークな会社が作ったちょっと変わった加湿器

カドー「加湿器 HM-C600S」

 今回紹介するのは、日本の家電ベンチャーでもあるカドーの加湿器。同社は、技術とデザインにこだわるというのがウリで、技術屋とデザイナーの2人が社長を務めるというちょっと面白い会社だ。加湿器も少し、いや、かなり変わっている。細長い筒の先からミストが出る超音波式で、超音波式の弱点でもあった清潔性をクリアにするための技術を搭載しているという。価格は44,800円。加湿器としてはかなり高額だが、実際どうなのか、自宅で使ってみた。

メーカー名 カドー
製品名 加湿器 HM-C600S
希望小売価格 44,800円
購入場所 Amazon.co.jp
購入価格 44,800円

 「加湿器 HM-C600S」の一番の特徴といえばなんといってもそのデザインだろう。ミストが放出される長さ90cmの筒の横には、これまた円筒形の透明な水タンクが配置されている。一見、スピーカーか何かのように見えるなんだが高級感のあるデザインで、操作は全て台座部分で行なう。

 この製品のもう1つの大きな特徴が、円筒形の水タンクに配置して使う「抗菌ゼオライト」ユニットだ。ユニットから銀イオンを出すことで、タンク内の水はもちろん、室内の浮遊菌まで除去することができるという。

 実は、加湿器のタンクが透明というのは、珍しい。水をためておく場所なので、どうしても汚れなどが気になるからだ。それをあえて透明にしているというのは、カドーならではの除菌技術に自信があるという現れだろう。

使い方も今までの加湿器とは違う

 本体の形状がちょっと複雑なので、組み立てには少し戸惑った。取り扱い説明書を見ながら、約5分ほどだろうか。奇抜な形なので、インテリアから浮いてしまうかなと心配していたが、実際、設置してみるとそれほど違和感は感じなかった。

製品パッケージ。美しい化粧箱に入っている
組み立てる前の本体
組み立てた状態
吹き出し口先端にはノズルを付ける
リビングに置いたところ。違和感なく馴染んだ

 適用床面積は洋室で約17畳(木造和室の場合は約10畳)とあったので、広さ約20畳ほどの自宅のLDKに本体を設置して使った。タンク容量は約2.4L。最大加湿量は最大で、1時間あたり約600mlだという。

 この加湿器は使い方もちょっと変わっている。一般的な加湿器では、本体を組み立てたらまず給水タンクを取り外し、水を入れてから、本体に戻し、スイッチを入れて使い始めるが、カドーの加湿器の細長い給水タンクは本体から取り外すことができない。本体に付属する水差しで、タンクの上から水を注ぎいれて使うのだ。この水差しがまたきちんとデザインされたシロモノで、水を入れやすいし、給水もしやすい。リビングにおいて置けるようなシンプルでスリムな形状も良い。

付属の水差し
給水タンクの上には蓋がついている
給水しているところ。水差し1回で給水タンクの約半分まで水が入る
水差し1杯を給水したところ

運転音が静かで快適

 運転モードは、HIGH/MIDDLE/LOWの3段階とAUTO運転のほか、1/4/8時間のタイマーも用意されている。AUTOは、温度センサーと湿度センサーで室内を検知、湿度を自動でコントロールしてくれるというモードだ。

 運転を開始すると、すぐにミストがもくもくと出てくる。ミストのサイズは小さくて、本体の周りが濡れてしまうということもない。運転音はとても静かで、テレビを見ながらでも全く問題ない。付けているのを忘れてしまいそうだ。

電源を入れると直ぐにミストが出てくる
操作パネルは台座部分に設けられている

 給水タンクの下にはライトが備えられていて、湿度の状態を色で教えてくれる。このライトがあることで、よりインテリア性が高まる。また、ライトがあることで、存在感が増すので、電源の切り忘れにも役だった。なお、このライトは、周囲が暗くなると自動で色が抑えられる。

ライトの色がグリーンの時は、やや乾燥している時。乾燥している時はイエロー、十分な湿度になるとブルーに変わる
水がなくなるとライトの色がレッドに変わる

 加湿能力については、やや低めかなという印象。湿度20%以下の時にAUTOで2時間連続運転しても28%程度にしかならなかった。しかし、本体の置き場所をソファの横にしたためか、「乾燥しているな」という不快感は全くなかった。吹き出し口の位置がちょうどソファに座った時の口元あたりというのが良いのだろう。

 また、特に乾燥が気になるときはHIGHモードで運転するのがオススメ。運転音もほとんど変わらないし、1時間で40%近くまで湿度を上げることができた。

 給水タイミングに関していうと、HIGHモードで運転していると約13時間、AUTOモードでは約24時間ほどで水がなくなった。付属の水差しを使った場合、給水タンクをいっぱいにするのには2回水をいれなければならないので、我が家の場合は給水タンクいっぱいに水を入れるのではなく、半分だけ、つまり水差し一杯分を給水することが多かった。本体の給水タンクを取り外して給水するタイプの加湿器に比べるとずっと給水しやすいし、服や周囲が濡れてしまうということもない。

 使い勝手に関してはかなり満足度が高い。個性的なデザインは、やはり目を引くようで来客の際は必ず「何これ?」と聞かれた。美容室や洋服屋さんなど、ショップに置くのにもいいかもしれない。

 除菌効果に関しては体感はできないが、水を使う製品だということを考えるとやはり除菌機構が搭載されている方が安心。ちなみに、カートリッジは半年に1回程度交換が必要で、交換用カートリッジの価格は6,151円(税込)。

週2回のお手入れはちょっと……

 かなり気にいって使っていたのだが、改めて取扱説明書を読んで驚いた。お手入れ頻度は週に2回という記述があったのだ。タンクや吹き出し口を取り外して行なうそれなりに大がかりなもので、本体裏面の吸気フィルターも水洗いする必要がある。

 水が入っているものなので、リビングでそのままお手入れできない。本体を風呂場や洗面所まで運ぶ必要がある。

お手入れは週に2回以上という表記が……
タンクや吹き出し口を取り外す必要があるので、作業はお風呂場で行なった
中に溜まっている水を捨てる
本体の水分を拭き取る
超音波板に溜まっている水も拭き取る
本体裏面に溜まっている埃を掃除機などで吸い取る。今回は特に溜まっていなかった
吸気フィルターを取り外して水洗いする
吹き出し口のノズルなども水洗いする
フィルターはしっかり乾燥させる

 家電製品、特に水を使う加湿器でお手入れが絶対必要というのは理解しているが、週に2回と言われると厳しい。お手入れをするタイミングも週末に1回、あとは週の半ばにやらなくてはいけないということなのだ。共働きで生活する我が家にとって、毎週2回のお手入れはかなりハードルが高い。お手入れなしにしろとは言わないが、もう少しお手入れしやすい工夫があると嬉しい。

デザインにこだわる人に

 インテリアやモノにこだわりがある人にオススメの製品。加湿器は出しっ放しにして使うものなので、部屋の印象に大きく関わる。運転音やメンテナンスを除く使い勝手、機構などは申し分ないので、今使っている加湿器のデザインが気に入らないという人、オシャレな加湿器が欲しいという人は一度チェックしてみるといいだろう。

(阿部 夏子)