ニュース
カドー、欧州本格進出へ。世界最大の家電展示会IFAへ2回目の出店
2017年9月14日 10:53
カドーは、欧州への本格進出を目指し、9月1日~6日までドイツ・ベルリンで行なわれた世界最大の家電展示会IFAに出展した。昨年に続き、今回で2度目の出展となり、空気清浄機2機種においてはドイツ、英国、フランスでこの10月から発売することが決まっている。
カドーは2013年に日本でスタートした家電メーカーで、可視光で反応する光触媒で活性炭をコーティングすることで、ニオイ吸着力を再生する独自のフィルターテクノロジー「フォトクレア」を搭載した空気清浄機や、デザイン性に優れた超音波式加湿器などで知られる。空気清浄機においては、米国家電協会(AHAM)が定めるクリーンエア供給率の最高値を獲得した高い性能を持っており、「世界No1の浄化能力」を持った空気清浄機とし、従来よりグローバル展開を宣言していた。
IFAのブースでは、車載にも対応した小型の空気清浄機「LEAF Portable」(MP-C20U)や、適用床面積22畳タイプの空気清浄機「LEAF 200」(AP-C200)、12畳タイプの「LEAF 110」(AP-C110)のほか、加湿器「STEM 610」(HM-C610S)などを展示していた。日本で既に展開している製品に加えて、今後日本で発売を予定している製品も紹介していた。
カドー 海外営業部 リーダー 細谷悠太氏によると、昨年に引き続き来場者の反応は上々だという。
「特に加湿器は、デザイン性の高さに加えて、超音波式でミストが目に見えるということに関心を持っていただき、引き合いが多いです。ヨーロッパでは、一般家庭向けの空気清浄機がまだ十分に普及していないので、まずは喘息やアレルギーの患者さまがメインのターゲットになりそうです。大都市の百貨店やインテリアショップ、さらにはオンラインストアも展開していく予定です」
また、ヨーロッパ進出を見据えて、加湿器「STEM 610」の後継モデルを新たに開発。2017年秋に発売予定で、まず日本で先に販売される。特に改良を加えたのが、水を入れるカートリッジ部分。欧州と日本では水の硬度が大きく違い、日本の水の硬度が約50なのに対して、欧州では約300と差がある。そのため、従来の加湿機と同じ構造では、大量のカルキが容器に付着してしまうという。
「水の硬度の問題は昨年の出展時から問い合わせが多かった問題です。新モデルでは、何度も試験を繰り返して開発した、カルキが付着しにくいカートリッジを採用しています。デザインに関してもお手入れしやすい構造にしたほか、台座部分にアルミを採用するなど高級感を出しています」
また製品名に関しては、ブランド名のカドーの由来でもある華道から発想を得た。空気清浄機は、光合成を行なう葉を意味する「LEAF」、加湿器は水を吸い上げる茎を意味する「STEM」をそれぞれ採用した。これらの製品名は今後、日本国内でも採用していく予定で「海外進出を機にリブランディングを進めていく」という。