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家電製品ミニレビュー

アルファックス・コイズミ「スロークッカー ASC-T25/ST」

〜直火対応で時間短縮、さらに簡単! じっくり煮込むスロークッカー
by 石井 和美
アルファックス・コイズミ「スロークッカー ASC-T25/ST」

 先日、ついにずっと気になっていたスロークッカーを購入した。スロークッカーとは、切った材料を入れて、スイッチをオンにするだけで煮込み料理が作れる電気鍋のことだ。火を使わずに低温で調理するので、焦げ付きやふきこぼれがしにくく、大きめに切った野菜や肉・魚の煮崩れを少なくできる。また、時間をかけてじっくり煮込むため、食材の中まで味が染み込み、柔らかくおいしい煮込み料理が仕上がるという。

 これまでなかなか購入に踏み切れずにいたのは、内鍋が直火に対応しているものが少なかったからだ。内鍋がそのまま火にかけられれば、食材を炒めてから煮込んだり、できあがった料理を温め直したりと、便利なのである。今回ご紹介するアルファックス・コイズミ「スロークッカー ASC-T25/ST」は、その内鍋が直火に対応しているのが大きな特徴だ。家電Watchのニュースを見て、すぐにネットで予約し、色々な煮込み料理にチャレンジしてみることにした。

 


メーカー アルファックス・コイズミ
製品名 スロークッカー ASC-T25/ST
希望小売価格 17,850円
購入場所 楽天市場
購入価格 9,800円

 第一印象は「なんと昭和なデザイン…」。レトロな炊飯器のような見た目にビックリしたが、本体カラーはシルバーで、キッチンに置いてみるとシンプルでなかなかおしゃれ。ステンレス製で清潔感がある。

 本体サイズは280×265×270mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約3.2kg。内鍋は厚手の陶器製で、どっしりしていて重め。本体容量は最大2.5Lとなっている。薄手の鍋は火の当たる部分だけ熱くなり、焦げたりしやすくなるのだが、厚手の鍋は鍋全体が均一に加熱されるので、煮込み料理に適している。

内鍋は分厚く、陶器製で重い 蓋は強化ガラス タイマー設定はダイヤル式。ランプの点灯で調理モードを判断するのだが、少々見づらい

寝る前にセットすれば、朝にはおいしい煮込み料理が完成!

 まず、大好きな角煮を作ってみることにした。内鍋を直接火にかけ長ネギと生姜を入れて下ゆでを行なった。このように下ごしらえすれば、時間も1時間ほど短縮できる。

  いったんお湯を捨ててから、そのまま調味料を入れ、弱火で5時間ほど煮込む。直火対応なので、内鍋をそのまま使えるのは便利だ。

下ごしらえも内鍋でできる。肉、長ネギの青い部分、生姜を入れてはじめに下ゆでする 火が通ったらお湯を捨てる

 オフタイマーは30分刻みで、最高9時間30分まで設定可能だ。調味料を入れて「弱」で5時間設定にした。こうして夜寝る前にセットしておけば、朝にはやわらかい角煮ができている。とても簡単だ。

 煮込んでいる最中に内側の温度を測ってみたところ、97.5℃。煮込み鍋といってもグツグツしていないので、本当に加熱されているのか不安だったが、内鍋はかなり熱くなっている。うっかりさわらないように注意が必要だ。

 朝、起きて完成した角煮を確認してみた。形は崩れていないので「本当にやわらかくなっているのかな?」と不安だったが、箸でつかもうとしたら崩れてしまった。トングで盛りつけ、食べてみたところ……おいしい!

 とてもやわらかく、中まで味がしっかり染みている。鍋の焦げを気にして火加減に注意しながらつきっきりになることもなく、放置しておけばできてしまう。これは色々使えそうだ!

角煮ができた! いいニオイがただよう 箸を入れると崩れるほどやわらかい。小松菜を添えて、いただきます!

 次は、煮込み料理の定番ビーフシチューに挑戦。ビーフシチューは固いかたまり肉をじっくり煮込み、柔らかくしていく料理だが、正直なところ、子どもが家の中でバタバタしていると、ガスをつけたまま数時間煮込む料理をなかなかする気になれなかった。

 今回は、固そうな安い煮込み用牛バラブロックを購入し、ビーフシチューを作ってみることにした。こちらは一度ガスで沸騰させ、アクをとってから寝る前にセット。6時間ほど「弱」で煮込んだら完成だ。

お肉は安いものを使用。ビーフシチューは気合いを入れて煮込まなければならない料理だが…… 寝る前にセットしておいたら、ビーフシチューができていた! おいしそうだ

 できあがったのを見てみると、あんなに固かったお肉がほろほろになって、お肉たっぷりのビーフシチューに仕上がっている。家族全員でおなかいっぱい食べても、2食にわけられたほどの量だ。かかった材料費は全部で1,400円程度。家計的にもありがたいし、なんといっても放置しているだけでできてしまうので、とてもラクだ。

 鶏の手羽先も作ってみた。「弱」で5時間、保温で2時間ほど放置しておいたところ、驚くほどやわかくなっていた。骨が関節でどんどん取れていくほどで、子供に取り分けるときも骨を取り除くのが非常に簡単だった。箸で持つと崩れてしまうほどだったので、もう少し短時間でもよかったのかもしれない。

たっぷりのお肉で、贅沢な一品 スプーンで崩れるほどやわらかいので、ナイフなどは不要 手羽は箸で持ち上げると骨がはずれてしうほどやわらかくなる。骨付き肉もやわらかくなるのでおすすめ

炒めてから煮込むことも可能。スープ、煮物がとてもおいしい!!

 いったん具材を炒めてから煮込むミネストローネも、内鍋が直接火に掛けられると、スムーズに調理がでる。ガスで具材をサッと炒めて水を注ぎ、調味料を加えてじっくり煮込む。洗い物が少なくて済むのも嬉しい。

 個人的にはアクが気になるので、火にかけてアクを取ってから、スロークッカーにセットするようにしている。いったん沸騰させれば、煮込み時間を短縮できるという利点もある。

内鍋で軽く野菜を炒める。こういった下ごしらえができるのも、内鍋が直火に対応しているから そのまま水と調味料を入れて沸騰させるとアクが出てくる。これはきれいに取り除く
「強」で2時間ほど煮込めば完成。野菜のうまみが溶け出してる! 100円ショップなどで売っている「アク取りシート」が便利

 なお、スロークッカーで煮込み中にもアクは出る。100円ショップなどで売っている「アク取りシート」なら、アクを取りつつ落としぶたのような役割もしてくれるので、スロークッカーをお使いの方は、ぜひ試していただきたい。

やわらかくなって、味は染みこむ。しかし、煮崩れが少ない

 煮込み料理と言えば、ビーフシチューや角煮など、材料費が高いイメージがあるが、スロークッカーを使えば、玉ねぎとベーコン、コンソメの素だけで、旨みたっぷりの豪華なスープができる。

 下準備した玉ねぎを入れて、弱で4時間ほどセットしておく。すると4時間後には、スプーンがスッと入るほど、やわらかくなり、中心部まで味が染み込んでいる。もちろん、溶けてなくなってしまうようなことはなく、煮崩れもしていない。甘く、やわらかい玉ねぎが味わえ、これだけでもとてもおいしい! 煮込み料理というと、気合いが必要な気がするが、実際には残り野菜からでも、手軽においしく豪華な一品が作れるのだ。

玉ねぎを丸ごとポイポイ入れて、ベーコンとコンソメも入れてスロークッカーをONするだけ 4時間ほど弱で煮込むと、玉ねぎが飴色に
玉ねぎを丸ごといただくスープ。煮崩れはしていない スプーンで簡単に切ることができる。甘い! 玉ねぎの甘さに、家族一同感激

 

 実は、私はカレーを作るのが苦手だ。グツグツ煮込んでいるうちに、ジャガイモが跡形もなくなくなってしまうのだ。ドロドロなカレーが嫌いなので、いつもはジャガイモを極力入れないようにしているのだが、今回はジャガイモを入れて、「強」で2時間煮込んでみた。すると、骨付きの手羽元がとてもやわらかくなっている脇で、ジャガイモはちゃんと形が残っているではないか! 野菜の味がカレールーに溶け出して、とてもおいしかった。

 難しい煮豆類も、スロークッカーだと、とてもおいしくヘルシーに仕上がる。煮豆やおしるこは既に何度も作っているが、小豆のような小さな豆でも、一粒一粒にしっかり甘みが染みこむため、お砂糖の量は少し減らしても構わない。

具だくさんのカレー。骨付きの手羽元を使うのがおすすめ! ジャガイモも形が残っている 水、砂糖、塩、小豆を入れて「弱」で7時間ほど煮る おしるこも、一粒一粒に味が染みこんで甘くなるので、レシピよりお砂糖は控えめに
黒豆もこの通り。シワシワにもならず、とてもおいしい。直火対応の内鍋なら、最後に煮詰めることもできる 白花豆の煮物もこの通り。箸休めにピッタリ 特に大根がおいしいおでん。おでんは鍋が大きく、ガス台を占領されると鬱陶しいのだが、スロークッカーなら邪魔にならない

 おでんもおいしく仕上がった。おでんはグツグツ沸騰させるとおいしさが半減してしまうのだが、スロークッカーなら沸騰の心配もいらず、具材を放り込んで5時間ほど放置しておけば、おいしいアツアツのおでんが出来上がり。なかでも特においしかったのが大根で、芯までしっかり味がついていた。

持ち手はもう少し大きめにしてほしい

 使っているときに気になったのは、内鍋の持ち手部分が小さくて持ちにくいこと。取っ手というより出っ張りと言ったほうが近いのだが、ミトンを使ってアツアツの状態で取り出すときには、かなり慎重にならなければならない。2.5L入る上に、内鍋自体も重めなので、めいっぱい食材が入るとかなり重い。この持ち手を持ちながらガス台まで移動するのは怖い。もう少し改良して、しっかり持てる持ち手にしてほしい。

 そして、予想外に気になったのがニオイの問題。鍋でコトコト煮込む時は、ガス台の上の換気扇をつけているので、普段気にならない。ところが我が家のスロークッカーは、換気扇から遠いレンジラックに置いてあり、セットしてから寝ると、部屋にニオイが充満してしまう。ガラスの蓋で置いているだけなので、密閉度が低いのも理由の1つだろう。もちろんおいしそうないいニオイなのだが、来客前の使用は注意したほうが良さそうだ。気になる方は、換気の良い場所に工夫して置くことをおすすめしたい。ニオイももちろんだが、蒸気も出るので、置き場所に気をつける必要がある。

持ち手が小さくて怖い。もう少し持ちやすくして欲しい… 蒸気とニオイが漏れてしまうので、来客時には要注意!

 消費電力は強で210W、弱で120W、保温で90W。1時間当たりの電気代は弱で約2.7円、強で約4.8円。我が家は寝る前にセットし、だいたい弱で5時間、保温で2時間というパターンが多い。このケースでは、1回あたりトータルで17.5円使っていることになる。ただし、残念なのは、保温後にすぐ本体の電源が切れないこと。一般的には「煮物は冷めるときに味がしみる」と言われているのだが、こちらの製品は加熱が終わると保温モードに切り替わって、自動的に温かい状態が6時間保たれてしまうしくみだ。いったん電源を切って冷めたものを温め直したほうが、コクが増している気がするので、電気代節約のためにも、ぜひ電源が自動で切れるモードも追加して欲しい。

買ってよかった!! 我が家では大活躍の調理家電

 我が家には圧力鍋もあるが、スロークッカーで煮込んだほうが、しっかり味が染みこんでおいしい。時間をかけて作った煮込み料理は、やはり格別だ。高い牛肉や手に入りづらいスネ肉なんてなくても、余り物の野菜やベーコンがあれば十分。野菜の甘みが溶け出してとろけるようなコクのあるスープになるし、煮豆なども失敗なくできるので嬉しい。もし、「スロークッカーがあっても何を作っていいかわからない」「使いこなせるか不安だ」という方でも、カラーの冊子で「煮込み名人」のかんたんレシピが付いているので、はじめはこちらを参考にすると良いだろう。

すぐ作れる約40種類のレシピ本付き。初心者でも安心だ

 スロークッカーは色々なメーカーから販売されているが、「直火対応」のもののほうが、炒めてから煮込んだり、最後に煮詰めたり、ガスで沸騰させてアクをとることなどができるので、便利だと思う。食材を移し替える必要がなく、洗い物も少なくてすむのもありがたい。

 我が家では、ほぼ毎日、何かしらスロークッカーで作っている。「なんでもっと早く買わなかったのだろう……」と後悔するくらい、2010年で買った家電の中でも、買ってよかった家電ベスト3に入る。家族の満足度も高く、小さな子供がいる家庭でも、寝ている間においしい煮込み料理ができているので、本当にありがたい。ガスのそばで焦げや吹きこぼれを気にしながら張り付いている必要がないので気が楽だ。お料理好きな方だけでなく、ラクしてにおいしい煮込み料理を作りたい方にも、自信を持っておすすめできる製品だ。






2011年1月14日 00:00