趣味の節電道入門

第22回:洗濯物は回転させれば2倍早く乾く!

 節電家たるもの、よほどの緊急事態でない限り洗濯機の乾燥機能は使わない。けっこう時間もかかるし、服も傷むしね。って、傷みを気にするような衣装はほとんど持ち合わせていないが。

 無料でエコな自然乾燥バンザイ! と言いたいところだが、梅雨時期や台風シーズンはもちろん、近年はゲリラ豪雨や花粉症の対策で、部屋干しする機会が増えてきた。なかなか乾かないし、生乾きで発生する臭いも気になる。扇風機や除湿機の風を当てても、風の当たらない部分は、どうしても乾きにくい。除湿機はけっこう電気を使うしね。

 そんな部屋干し問題のソリューション(!) として今回導入したのが、積水樹脂の「ものほしスタンド 回転式カザグルマ KK-20(以下、回転式カザグルマ)」だ。

基本「洗濯」のみで使用しているわが家の全自動洗濯乾燥機。寒い季節には乾燥直後の暖かいタオルや衣類も気持ちいいですけどね

 「回転式カザグルマ」の見た目は、普通の屋内用物干しスタンド。これに干した洗濯物に扇風機や除湿機の風を当てると支柱が回転し、ムラなく風が当たることで、通常より短い時間で乾燥させられる仕組みだ(同社の社内テストでは約1/2に短縮)。

 洗濯物を干すハンガーは上下2段。中央部の「吊り下げハンガー部」はアームが12本あり、タオルや肩ひものある衣類を直接固定したり、ハンガーをかけたりできる。高さは衣類のサイズに合わせて上下に調整可能だ。上部の「ピンチハンガー部」は、20個のピンチ(洗濯ばさみ)を備え、ハンカチや靴下など比較的軽いものを干すのに都合が良い。

積水樹脂「ものほしスタンド 回転式カザグルマ KK-20」。購入価格は約4,000円。部品数が多く思えるが、取説を見ながらやれば組み立ては簡単。5分ほどで完成した
設置したときの寸法は、高さが約182cm、脚部の最大幅が約99cm、中央の吊り下げハンガー部の幅が約86cm。最上部のピンチハンガーは、支柱から取り外して別に使うこともできる

 実際に、洗濯物を干し、扇風機の風を当ててみる。最初は水分を多く含むので回転するまで扇風機の風量や角度を調整する必要があるが、一度回り出せば少ない風量でも回転し続けた。惰性で回るので、一般的な扇風機の「弱」で十分だろう。

扇風機の風で回転させる。風を当てる距離や向きを調整、一度回転すれば弱い風量でも回り続ける

 シャツなど薄い素材の衣類は驚くほど早く乾いた。これまでの部屋干しのように、乾燥具合に合わせて洗濯物の位置を入れ替えたりしなくて済むのは楽だ。最初のうちだけかもしれないが、回転する様子も見ていてオモシロイよ。

小口 覺