ぷーこの家電日記

第189回

新品で3千円?! 激安プリンタを買ったら想像以上に優秀だった!

 15年ほど前はデジカメと並んでプリンタが大好きだった。新しい製品が出たらそわそわしちゃうし、実際めちゃくちゃ使ってた気がする。ハガキや写真だけじゃなくて、アイロンプリントシートを使ってTシャツ作ったり、CDのラベルを直接プリントするのも好きだったような……。

 なぜ段々使わなくなったんだろう? とふと考えてみたけれど、色んなサービスが充実して、写真やフォトブック、名刺やTシャツ等は外注しちゃった方が安くて綺麗だったりするからということと、データのクラウド化でCD等もどんどん使わなくなっちゃったからかなぁ。数年前にプリンタを使ったときは、使わなさすぎてインクがヘッドに詰まってプリントができなくなってた。結果でっかいスキャナという存在になって、邪魔だしということで、引越しをきっかけに捨ててしまった。

 写真やカードなどは相変わらず何かのサービスで注文するし、何かしら書類をプリントしたい時は近所のセブンイレブンにネット印刷をしに行く。コンパクトなスキャナ欲しいなぁと思いながら、そこまで頻度高く無いから、スキャンしたい時もセブンイレブンのコピー機でなんとか賄えている。

 そんな感じで1年ちょっと。プリンタ置く場所とコスト考えると「セブンイレブン最高!」な感じだったんだけれど、結構続けて色々プリントしなきゃいけないことが重なった。書類作ってPDFに変換してクラウド経由でスマホに保存。セブンイレブンに行ってプリント。印刷したものを読んで確認したら間違い発見。「私のバカー!」って思って修正して、再度セブンイレブンに走る。なんて事があった。しかもそれが数回。ちゃんと確認しろよ! と言えばそれだけの話なんだけれど、だって人間だもの間違えくらいあるさ。

 そして急いでいる時に限って、先客がチケットの発行でもたついたりしてて、焦る焦る。マルチプリンタなので、プリントだけじゃなくて色々できちゃうのだ。住民票とかも取れるらしいし。

 そんな感じでコツコツと小さなストレスを溜め込んでいたけれど、最後にむきーって溢れたのは確定申告の時だった。役所で確定申告の用紙を送ってくれるんだけれど、書き損じてしまって「わー、間違えた!」となったので、仕方無しに、国税庁のホームページからダウンロードしたんだ。そのPDFをプリントしに行ったのだけれど、プリントできなかったのだ。どうしようどうしようとかなり焦る。エラーの原因は表示されないけれど、何度やっても最後の2ページ位が読み込めない。

 結局はPDFのサイズが大きすぎたみたいで、PDFをファイル分割して複数ファイルに保存し直してプリントするとできたんだけれど、時間に追われて焦るし、家でファイル操作してまたコンビニ行くという事にも嫌気がさして、「プリンター欲しいなー」と思い始めてしまった。

 でも、そんな小さなストレスで高いプリンタ買うのはもったいないし、プリンタって結構場所をとって普段は邪魔にもなる。高機能じゃなくてただ「プリント」できるだけでいいんだけど何かないかなーと、思いながらAmazonでふらりとプリンタを見てみた。すると「さ、さんぜんえん?!」と衝撃を受けた。Canonの「PIXUS iP2700」という機種が、3,121円(2017年6月29日現在)なのだ! もちろんインクも付いている。全然知らなかったのだけれど、このプリンタの発売は2010年。7年以上、Canonの最下位機種として人気のロングセラーらしい。

 インクはブラックとカラーの2本とシンプル。コスト削減の為に作りもミニマムで、排紙トレイや給紙トレイも無い。そして軽い。これ位でいいのだ!ただ、プリンタとPCを繋ぐUSBケーブルが入ってい無いのには驚いた。いざ使おうと思うと「ケーブルないじゃん!」と(笑)。まぁ、USBケーブルは100均でも買える位だし、我が家にはちょうど使っていないケーブルがあったので、即使う事が出来た。

 ソフト的にもミニマムな作りなので、プリンタのプロパティ設定で色々高度な事もできない。まぁ「プリントできたらいいや」という私みたいな人には問題ない。いざプリントしてみると「思ったよりぜんっぜんキレイ!」と驚く。カラープリントでもそこそこ綺麗にプリントできる(先週のこのカードもiP2700でプリントしてる)。

 質を重視したプリントは今まで通り何かのサービスを使うとして、書類や試し刷りなどでサクッとその場でプリントできるのはやっぱり嬉しい! そしてミニマムな作りのおかげで、A4プリントながらそこまで大きく無くて場所も取らないのは嬉しい。この気軽さで色々プリントしてるうちに、また私のプリンターブームが再来して、無駄にすごい高スペックなプリンターが欲しくなっちゃったりして?! などと、新たな不安材料が……。あー、3Dプリンタも欲しいな(笑)。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まない30代後半。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。