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冷凍ご飯が炊きたてのようなモチモチ食感に。100均などで買える容器4種

4種の冷凍ご飯容器を使ってみた

筆者は一人暮らしなのもあり、米を炊いたときは大半を冷凍している。普段はプラスチック容器に入れたりラップで包んだりして保存しているが、温めムラやベチャっとした食感が気になるときがしばしばある。

そこで見つけたのが、以下の4種類の冷凍ご飯専用保存容器。いずれも、内側に穴が開いた容器やすのこを備えた二重構造のものだ。

  • ナカヤ化学産業「ふっくらパックA」(セリア)
  • 大創産業「冷凍保存容器 ごはん一膳 二重構造でふっくらおいしい」(ダイソー)
  • エビス「絶品ごはん保存」
  • マーナ「極(きわみ) 冷凍ごはん容器」
ナカヤ化学産業「ふっくらパックA」(セリア)
大創産業「冷凍保存容器 ごはん一膳 二重構造でふっくらおいしい」(ダイソー)
エビス「絶品ごはん保存」
マーナ「極(きわみ) 冷凍ごはん容器」

ラップに包んだ冷凍ご飯と4種類の冷凍容器に入ったご飯を順に解凍し、出来立てを試食した。いずれも、ラップに包んだ冷凍ご飯に比べて米の甘みや香りを感じ、均等に温まっていたことに驚いた。冷凍ご飯容器で温めたご飯を食べた後にラップの冷凍ご飯を食べたところ、普段はおいしいと感じて食べているラップの冷凍ご飯を「香りや味がぼやけていて、おいしくない」と感じてしまうほどだった。

使用した米は、コシヒカリの中でも粒感があるのが特徴の岩船産コシヒカリと、もっちりとした食感が特徴の山形県産つや姫。食感は異なるものの、どちらも甘さが特徴だ。冷凍ご飯を解凍したところ、一部の製品では米の品種によって差がでたと感じたので、参考にしてもらえれば幸いだ。試食は筆者のほかに、近所に住む友人や親族にも行なってもらった。

100円ショップで買える2製品。ラップの冷凍ご飯よりも米の甘みを感じた

以下で、今回使用した4種類の容器の米の味や香りについて紹介していく。ちなみに、ラップで包んで冷凍したご飯の場合は、解凍後にご飯の香りはあまりせず、味は炊きたてに比べて甘さが控えめになった印象だった。食感については、解凍ムラがあり、部分的に加熱しすぎてベチャっとしている部分もあった。

粒感もありつつもちもちな冷凍ご飯になるセリア

セリアで購入したナカヤの「ふっくらパックA」は、平たい容器にザルがセットされた形状。ザル部分にセットできるご飯は、4種類の容器の中でもっとも少ない150gだ。解凍時間は約3分(500/600W)で、少量の水をかけてから解凍するとよりふっくらとした食感になるとパッケージに書かれていた。

パッケージ通りに少量の水をふりかけてから加熱したところ、出来あがりはベチャっとしておらず、全体的に米粒が崩れていない印象だった。フタを開けたとき、さすがに炊きたてほどは米の香りを感じなかったが、まんべんなく加熱されていた。味はラップで包んだ冷凍ご飯に比べて甘く、もっちりとした食感だった。

少し気になった点は、フタがしっかりと固定されないこと。冷凍保存する際に冷凍庫の中で誤って上下逆にしてしまったりすると、フタがすぐに外れてしまった。冷凍庫内で保存場所を確保しておく必要がある。

網のような内容器
ラップで包んだご飯より甘かった

ダイソーの容器は米の品種によってはパサパサとした食感に

ダイソーの「冷凍保存容器 ごはん一膳 二重構造でふっくらおいしい」は、底の中央が凸型になっている形状。この後に紹介するエビスの「絶品ごはん保存」にも共通している部分だ。この凸型の部分で加熱ムラを防ぎ、蒸気をご飯全体に循環させているという。また、蒸気抜き弁つきで、余計な蒸気を逃す構造だ。容量はご飯約170gで、加熱時間は約3/3.5分(600/500W)。

ご飯の香りは、セリアの容器と同様、そこまで感じなかったが、味はラップの場合に比べて甘さを感じた。ただ、食感については蒸気を逃す構造のためか、他の容器に比べてややパサパサとしていた。もっちりとした食感のつや姫の場合はそこまで気にならなかったが、粒感が特徴の岩船産コシヒカリは少し食感が硬かった。

ただ、温めムラはなかったため、もっちりとした食感の柔らかい品種の米であればパサパサ感はあまり感じない。粒感のある品種であっても、解凍して白米のまま食べるのではなく炒飯やオムライスに使うのであれば、食感はぴったりだった。

穴の開いた内容器
米の品種によってはパサっとした食感に

1個あたり500円前後の2製品。100円ショップ製品に比べて香りや甘みが強い

炊飯器で炊いたときよりももっちりとした食感になったエビス「絶品ごはん保存」

エビスの「絶品ごはん保存」は他の容器よりも容量の大きい270gで、2個入りで販売されている。筆者は2021年12月にイオンで800円ほどで購入した。形はダイソーの容器と同様に、凸型底が特徴でムラなく加熱できる。ダイソーの容器と異なるのは、フタ裏にいくつかある突起だ。フタ裏に触れた蒸気が突起に集まり、水滴となって落ちることで、ご飯に水分を行きわたらせるという。

ご飯の量が多いためか、解凍時間は5/5.5分(600/500W)。蒸気弁を開けて解凍しフタを開けると、炊きたてのような香りが立ち昇った。食感はもっちりとしており、味については炊きたてよりも米の甘さを感じた。

大きめの容器が特徴
100円ショップ製品に比べてツヤがありモチモチとしていた

甘さが引き立ったマーナの「極(きわみ) 冷凍ごはん容器」

ここまで紹介してきたた容器は外容器と内容器の二重構造なのに対し、マーナの「極(きわみ) 冷凍ごはん容器」は、外容器と「すのこ」パーツでできている。容器の形状は、試食した人の中では「丸みがありかわいい」と好評だった。全米販・お米マイスターの「お米のプロと開発」したのが特徴だ。1個638円、2個入りで1,078円で販売されている。

ご飯容量は約180gで、レンジ加熱時間は約3.5分(500W)。解凍したところ、エビスの製品よりは弱いがご飯の香りを感じた。食感はほどよくふっくらとしており、他製品に比べて甘さを強く感じた。

ふっくらとした食感になった

いずれもラップで包んだ冷凍ご飯よりも香りを感じる味わいに

4種類を何回か使う中で感動したのは、温めムラがほとんどないこと。ラップで包んだときや、二重底ではない冷凍ご飯容器で加熱するときは、加熱できていない部分があったり、ベチャベチャになっている部分があったりしたので、「二重底になるだけでここまでムラなく炊けるのか」と感心した。

味や香りについては、100円ショップの製品とそうではない製品で差があった。炊きたてのような香りや味を楽しみたい人には1個あたり500円ほどのエビスやマーナの製品をぜひおすすめしたい。

とはいえ、100円ショップの製品も、ラップで冷凍したご飯に比べると味や食感は優れていると感じた。予算に上限がある人や、複数個使用したい人には100円ショップの製品もいいだろう。

いずれの容器も、ラップで包んだご飯や二重底ではない冷凍容器より香りや味を感じた
大塚 愛理