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LEDは、ただエコなだけじゃない。パナソニックの新しいあかり「パルックLED」って何?

パナソニックが10月21日に立ち上げた「パルックLED」ブランド

昔からある家電の一つである照明。今や新製品はLEDが主流となっている中、実はまだまだ電球や蛍光灯も根強く使われているのをご存じだろうか?

LED電球や照明器具が発売されてから10年以上たっているが、一般社団法人日本照明工業会Lighting Vision 2030調べによると、家庭におけるLED照明の普及率は半数に満たない約48%だという。

蛍光灯に比べたLEDの利点として思い当たるのは、省エネや長寿命などいろいろある。それでも「まだ使えるから」と蛍光灯を使用し続けている人は今でも少なくないようだ。

そうした中、パナソニックは2021年10月21日の“あかりの日”に、LED電球とLED照明器具の新ブランドとして「パルックLED」の展開をスタートした。

パルック LED電球
パルック LED照明器具

快適な生活に欠かせない“あかり”は、ただ「新しい製品だから」という理由で買い替えるのではなく、ちゃんと納得した上で賢くとり入れたいもの。パナソニックの「パルックLED」にすると、どんな快適さや心地よさが手に入るのか。その特長と、あかりにとことんこだわった今のLED製品とはどんなものなのか紹介しよう。

電球、蛍光灯から続く「あかり」へのこだわり

そもそも「パルック」という名前は、「パッとあかるく」を由来として1977年に誕生した蛍光灯(と電球型蛍光灯)のブランドだ。誕生以来40年以上にわたって日本の家庭を照らし続けており、今でも「蛍光灯といえばパルック」と即座にイメージする人も多いのではないだろうか。

当時まだ「ナショナル」だったころの蛍光灯「パルックプレミアL」(2007年の製品)

パナソニックの歴史を振り返ってみると、あかりとともにあったといっても大げさではない。パナソニックの創業者である松下幸之助は大阪電灯から独立して起業する際に電灯ソケット販売を生業とし、今日への礎を築いた。

その後も自転車用の「砲弾型電池式ランプ」、持ち歩きができる角型ランプの「ナショナルランプ」などでヒットを飛ばし、1936年には当時1社が独占していた白熱電球市場に参入。1951年には直管形蛍光灯、1958年には丸形蛍光灯と、次々に新たなカテゴリーの製品を市場に投入し、1960年には蛍光灯生産量で業界トップに躍り出た。

1960年代には天井から吊す「引掛けシーリング」、1970年には天井に直付けする「直付シーリングライト」など次々に発売する中で、パナソニックが新たな価値として生み出したのが1977年に発売した「パルック蛍光灯」だ。翌年には丸型を発売。ほかの蛍光灯に対するこれらの差異化ポイントは明るさを損なわずに演色性を高めること。

パルックシリーズ第1~第4世代の進化

その後も電球型蛍光灯やツインパルックなど、近年においてもパルックブランドのラインナップを広げてきた。

2009年にはパナソニック初のLED電球を発売し、2011年には明るさと色合いを変えられるLEDシーリングライトの第1号機も発売した。

それ以降も生活スタイルや好みに合わせてさまざまなLED照明を世に送り出してきた。

そのパナソニックが2021年、これまで培ってきた、モノや人を明るく美しく見せる確かな技術と想いを継承しながら家庭のあかりのLED化をより推進していくため、新ブランド「パルックLED」を立ち上げたというわけだ。

新しい「パルックLED」明るさだけではない3つの価値。生活リズムを整えるのにも

パルックは前述の通り1977年に生まれた蛍光灯のブランドであり、「明るさ」と「ものの見やすさ」を追求したことで、発売から1年で600万本を超える大ヒット商品になった。こうしたあかりの質に対するこだわりは、「パルックLED」にも引き継がれている。

パルックLEDは“しあわせを照らすあかり”をコンセプトに、「あざやか・美しい」、「高い品質と信頼性」、「持続可能な環境への配慮」という3つのあかりの価値を提供している。

3つの価値を提案

「高い品質と信頼性」においては長寿命を実現するための熱対策や、公的基準をはるかに超えるレベルで品質を確認するさまざまな試験の実施、快適性を実現するための騒音試験や異音試験などを行なっており、「持続可能な環境への配慮」においては安全かつ簡単に蛍光灯器具からLEDシーリングライトに交換できる設計などを進めている。

そうした中、特に注目したいのが「あざやか・美しい」という価値だ。

「色を忠実に見せること」を測るための指標として、一般的には自然光にどれだけ近いかを示す「Ra(平均演色評価数)」が使われているが、パナソニックはRaに加えて独自の指標を加えた3つの指標を基準にあかりを定量化している。

パナソニックでは「色彩が鮮やかに目立って見える効果」を示す「FCI(Feeling of Contrast Index)」、「理想的な肌の色にどの程度近いのか」を示す「PS(Preference Index of Skin Color)」という独自指標を開発し、あかりを使う人が「いいな」「好きだな」と思えるよう波長成分を調整して最適なあかりを追求しているという。

平均演色評価数(Ra)は、100に近いほど色の見え方の忠実度も高い。パナソニックはこれに加えて独自指標も開発した
※全てのパルックLED商品がRa90ではありません。写真はパルックLED電球プレミアX LDA7LDGSZ6です

こうした指標をベースに開発したのが、料理をより一層美味しそうにするなど生活のさまざまなシーンに合う、“心を動かすあかり”だ。

料理がより一層美味しそうに見えるような工夫も

また、あかりの質だけなく毎日のくらしをあかりでサポートする提案も行なっている。例えばシーリングライトでは、昼白色の明るい空間で過ごし、夜になると電球色に切り替えて入眠前の環境を整えるなど、人の生活リズムに合わせて自動であかりを切り替える「おまかせモード」を多くのモデルに搭載している。明るさだけでなく、光色まで含めてコントロールできるLEDならではの特長を活かすことで、より生活サイクルを整えられる注目の機能の一つといえる。

「入眠しやすい環境を整えるあかり」を追求

10年で約半分の省エネ化。新しいあかりで次の年も新鮮な気分に

パルックLEDの魅力は明るさや鮮やかさなどのあかりの質、生活シーンに応じた使いやすさだけではなく、省エネ性もさらに向上している。同じLED光源でも2011年発売の「HH-LC760A」(12畳用)は消費電力が74Wだったが、2021年11月発売の「HH-CG1234A」(12畳用)は明るさをアップしながら消費電力が37Wと、約半分もの省エネ化を実現しているのだ。

LED電球やLEDシーリングライトが登場して10年以上が経過し、かなり魅力度が増してきた。一般的な電球形やシーリングライトだけでなく、ラインナップもかなり広がっている。

「自分の家/部屋にはどんな製品が合うのかわからない」と思っている人も、パルックLEDのWebサイトを一度見てみるのをおすすめする。「LED電球・シーリングライトの選び方」などのポイントがまとめられていて、設置のための配線器具の種類や、適した広さの基準などの情報が、導入の際の参考になるだろう。

単に家の配線器具に付けられるかどうかだけでなく、明るさや光色、あかりの質による「見え方」まで購入前にチェックしておくことも、これから住まいをより快適な空間にするための照明選びの一つのポイントといえる。

照明を選ぶ際は、電球などの器具に合った口金や形状などだけでなく、部屋に合った明るさや光色も選ぶと、より快適な空間に

省エネで安全性にも配慮、長寿命なためメンテナンスも少なくて済むと、いいことづくめのパルックLED。2021年も終わりに近づく中、新しいあかりで次の年を迎えるというのも良さそうだ。

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