ニュース

プラズマクラスターに浮遊カビのアレルゲンを抑制する効果

 シャープは、同社のイオン技術「プラズマクラスター」が、浮遊しているカビの主要なアレルゲンを低減する効果があることを実証したと発表した。広島大学大学院先端物質科学研究科との共同研究による。

 今回、実証されたのはカビの一種であるアスペルギルス・フミガタス(以下アスペルギルス)に対するもので、プラズマクラスターイオンの照射により、アレルゲンの量が約76%低減されたという。

アスペルギルスの主要アレルゲンであるAsp f 1の量が、プラズマクラスターイオンの照射により約76%低減された
アレルギー患者の血清中のIgE抗体との反応が、プラズマクラスターイオンの照射により約56%抑制された

 また、アスペルギルスアレルギーを持つ患者の血清中の抗体反応についても、プラズマクラスターイオンの照射により、約56%抑制されたという。

 この2つの実験は、直径14.5cm、高さ52.5cmで、容積が約8.7Lの円筒容器にて行なわれた。プラズマクラスターイオンの照射時間は約7分間。

 プラズマクラスターは、プラスとマイナスのイオンを空気中へ放出することで、細菌やカビ、さらにウイルスやアレルゲンなどの表面にあるタンパク質を分解して、細菌などの働きを抑制する効果があるというイオン技術。空気清浄機やエアコンなど、同社の家電製品に搭載されている。

プラズマクラスターイオン発生の仕組み
プラズマクラスターイオンがアレルゲンを分解するメカニズム

伊達 浩二