シーリングライト市場はLEDが急拡大、蛍光灯タイプを上回る――GfK調査

~価格が下がり手頃感も

 GfK Japan(ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン)は、量販店の店頭におけるシーリングライトの販売動向を発表した。それによると、LEDシーリングライトはこの一年で急速に普及し、蛍光灯タイプを上回ったことが明らかになった。

 2012年3月のLEDシーリングライトのシェアは、数量ベースで50.1%、金額ベースで74.6%と急拡大し、初めて数量・金額ともに蛍光灯タイプを上回った。数量では2011年1月の2.2%から大幅な伸びを記録しており、金額ベースでは、2011年10月に既に蛍光灯タイプを抜いていた。

 シーリングライト市場全体では、新規メーカーの参入や、品数の増加により、数量では前年同月比46.7%増、金額では同108.4%増となった。特に、東日本大震災以降、省エネ性の高いLEDシーリングライトに注目が集まり、伸長を後押ししたとみている。

 一方、LEDシーリングライトの平均価格は22,000円で、1年前より40%下落している。低価格帯のラインナップが増え、値頃感が強まったことも、シェア拡大の背景にあるという。

シーリングライト市場での、LEDタイプと蛍光管タイプそれぞれの数量・金額構成比

 また、3月に販売したLEDシーリングライトのうち、特に好調だったのが、適用畳数10畳以上のタイプで、販売数量では蛍光灯タイプの約3倍となった。GfKでは、家の中心であるリビングルームが設置場所に選ばれていると指摘している。

 GfKでは、LEDシーリングライトの特徴について、省エネ性や薄さを活かしたデザイン性、調光・調色機能などを挙げている。また、2012年3月に販売されたLEDシーリングライトのうち、調光機能は94.3%、調色機能は70.2%が搭載されており、“明かりを変えることで生活の質を高める”という付加価値を訴求することによって、買い替え需要が促進されているという。

シーリングライト市場の、数量・金額ベースでの前年同月伸長率。東日本大震災以降、特に金額ベースの伸び幅が大きい





(小林 樹)

2012年4月9日 13:53