太陽熱で給湯するマンション向け温水システム「SOLAMO」、東京・戸越に誕生

 東京ガスは、同社のマンション向け太陽熱温水システム「SOLAMO(ソラモ)」が、東京都品川区戸越の賃貸マンション「アーレア戸越公園」の一部住戸に採用されたと発表した。同システムが賃貸マンションで採用されたのは初という。

SOLAMOが導入された、東京都品川区の「アーレア戸越公園」バルコニーの外観写真。なお、SOLAMOが導入されるのは中層棟の18戸となる

 SOLAMOは、東京ガスが2010年2月より販売する、新築集合住宅向けの太陽熱温水システム。バルコニーの手すりに集熱パネルを設置し、そこで集めた熱で貯湯タンク内の水を温める。熱が足りない場合は、ガスを使って湯を沸かす。

 同社では、標準的な3人家族の給湯使用量の約16%を太陽熱でまかなえるとしており、さらに高効率のガス給湯器「エコジョーズ」と組み合わせることで、従来給湯器と比べてガス消費量を約29%削減し、ガス代を年間約20,000円節約できるとしている。

バルコニーの手すり部分に集熱パネルを設置し、熱を集めるシステム全体図。パネルが集めた熱を使って、タンク内の水を温める貯湯部。ガス給湯器「エコジョーズ」と貯湯タンクが入っている

 アーレア戸越公園では、全111戸のうち、中層棟の18戸にSOLAMOが導入される。既に11月30日に竣工しており、12月1日より賃貸が開始される。

 事業主である東邦モーターズと財団法人首都圏不燃建築公社は、SOLAMOの導入理由について、入居者の環境貢献意識が高まっている点、入居者自身が省エネ、CO2排出量削減を実感することができる点を挙げている。また、今後も省エネ型マンションの普及を推進するとしている。

 アーレア戸越公園の所在地は東京都品川区戸越5-14-22。最寄駅は都営浅草線戸越駅、東急池上線荏原中延駅、東急大井町線戸越公園駅からいずれも徒歩5分。敷地面積は約1,700平方m。鉄筋コンクリート造で地下1階、地上14階建て。間取りは1K/1DK/2DK/2LDK/3LDKで、面積は32.87平方mから77.98平方m。中層棟にはミストサウナ付き浴室暖房乾燥機、リビング・ダイニング・キッチンの床暖房を採用する。共有部の照明にはLEDを採用する。






(正藤 慶一)

2011年12月1日 15:12