京セラ、屋根の形状に合わせて効率的に設置できる太陽電池モジュール

 京セラは、屋根の複雑な形状に合わせて効率的に設置できる太陽電池モジュール「ECONOROOTS ADVANCE(エコノルーツ アドバンス)」を開発。グループ会社の京セラソーラーコーポレーションより、11月1日に発売する。希望小売価格は42,000円~82,500円。

ECONOROOTS ADVANCE(エコノルーツアドバンス)

 複雑で面積が小さい、日本における住宅の屋根の形状に合わせた太陽電池モジュール。横幅が長い長方形タイプに加え、横幅が短い長方形タイプや、屋根の隅の空きスペースを少なくする台形タイプを新たに開発した。公称最大出力は、従来の長方形タイプが165W、短い長方形タイプが70W、台形タイプが右用、左用共通で77W。

 これらの新製品がより効率よく設置できるよう、上下の太陽電池モジュールの縦横配置が細かく調節できる専用の架台も採用。同社では配置の自由度について“大幅に向上した”としており、寄棟屋根や切妻屋根などの複雑な屋根形状に対しても、無駄なく多彩なレイアウトが実現できるという。

 同社の試算によれば、従来の太陽電池モジュール「SAMURAI(サムライ)」を用いた場合、太陽電池容量は4,594.5kWなのに対し、同じ屋根でエコノルーツアドバンスを使用した場合、太陽電池容量は5,296kWとなり、積載容量が約15.3%向上できるという。なお、セルの変換効率は同じ。

設置レイアウトの一例。従来の「SAMURAI」よりも、搭載容量を約15.3%アップするという
取り付け例。台形タイプは逆向きにも取り付け可能
実際の住宅への設置例

 施工方法は、エコノルーツアドバンスに合わせた独自の工法を導入。モジュール設置の際の固定方法や配線作業が改善されることで、工数や部材が削減され、屋根の軽量化にも貢献するという。

 京セラでは、エコノルーツアドバンスの発売について、2009年11月に開始された余剰電力の買取制度の導入により、家庭で導入される太陽電池モジュールの設置容積が年々増えており、“限られた屋根スペースたくさん発電したい”というニーズを踏まえたとしている。

4種類の太陽電池モジュールのラインナップ






(正藤 慶一)

2011年10月31日 12:33